表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第4章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1524/3108

452、アラナカ侵攻開始

ちなみに私たちの分は別にミスリルボードで焼いている。しかもワイバーン肉を。


「なんだこれ!? めっちゃ旨ぇぜ!?」


「旨いだろ。これまたローランド王国名物ワイバーンさ。」


「おお……ワイバーンかよ……すげぇな……」


あっちの二百人には酒を提供してるのに、自分は飲めないことを不満そうにしていたドロガーだったが、この肉の前には文句も言えまい。


「うめぇ……」


ちなみにゴンズもここに呼んでいる。今後の支配にはこいつが必要だからな。




よし、腹は膨れた。午後からも頑張るぜ。


「それじゃあ一気にアラナカを落とすぜ。いいな?」


「ようがす。ここの主要な奴らにはビレイドが誓約の魔法をかけておりやす。あっしらがいなくなってもしばらくは問題ないでしょうぜ。」


おおー、ビレイドが活躍している。やるじゃん。


「ビレイド、魔力は大丈夫か? ポーション飲むか?」


「い、いえ、は、はい大丈夫です……」


なんだか心配になる奴だなぁ。


「じゃあ行くぜ。さあ乗った乗った。」


さっきまで焼肉をしていたミスリルボードに浄化をかけて、裏返す。さすがに普段乗ってる面で焼肉をするのは抵抗があるからな。


「へいっ! そんじゃあゴンズ、きっちりやれよ。裏切り者は殺していい。分かったな?」


「うす! カドーデラの兄貴!」


おー、しっかり躾けたのね。




「アラナカの攻略についてはゴンズから何か聞いてるか?」


「もちろんですぜ。まずあそこを実質的に仕切ってんのはゼリアテって奴でさぁ。何でも腕っぷしは大したことねぇんですが人心掌握に長けてるとか。ゴンズはこいつが嫌いみてぇでしたぜ。」


「へー。それはまあいいとして、そいつの居場所は?」


「へい。業腹でやすが、うちが建てたアラナカ本部事務所だそうで。アラナカ町長の庁舎よりでけえそうで。蔓喰(うち)ぃ舐めた落とし前ぇきっちりつけてやりますぜ!」


ゴンズは生かして利用するが、ゼリアテは殺すのかな? 私はどっちでもいい。


「それからローランド人奴隷はアラニシに多いみたいですぜ。男は農場、女は娼館とお定りのコースでさぁ。ちなみに女はアラナカで使えなかった奴がアラニシに飛ばされるって話でさぁ。」


「なるほど。じゃあアラナカを落としたら行ってみるわ。つーかそれ、アラナカにもローランド人がいるんだろ。まずはそっちからだな。」




そうやって話していればもう到着。上空から街を眺める。なるほど、位置的にも島の中心だな。山に四方を囲まれて攻め込まれにくい地形か。まあ逆に言えば逃げにくいってことだけどね。


「この街に入るルートは二つ。北と西の街道でさぁ。おそらくはそれ以外にも隠し通路なんてもんもあるんでやしょうがね。で、今回はその二つを塞いでおく必要がありやす。魔王さん、どうすればいいと思いやすか?」


自分で考えろよ……


「例えば北の街道にはドロガーを、西にはカムイを配置しておけば解決だけどな。だが、街を攻める人員が減るのが問題だな。」


街の人間を皆殺しにするなら私一人で充分なのだが、今回はそんなミッションじゃないからな。人手が必要だよな。


「でしたらどうしやしょ?」


だから自分で考えろってんだ。面倒くせぇなー。


「これでいいだろ。」


『メテオストライク』


魔力庫から大岩を一つ取り出して、付近の山に落としてやった。山は盛大に崩れて街道を封鎖した。これでしばらく通れないだろ。ちゃんと人がいない所を狙ったんだぜ。


「さすが魔王さんでさぁ。そうなりやすと西もこの手でいきやすか?」


「いや、西は放置でいい。逃げる奴は逃しておけばいいさ。どうせ後でアラニシにも行くんだから。その時にまとめて対処しようぜ。」


「それもそうでやすね。そんじゃあ街道が塞がった情報が伝わる前に攻め込むとしやすかい!」


カドーデラの奴やたら張り切ってんなぁ。暴れたいお年頃か。




ふむふむ。あれがアラナカ本部事務所か。どこが事務所だよ。めっちゃ豪邸じゃん。領都の私んちぐらいの。


「方法はさっきと同じでいいな? カドーデラとビレイド、それからドロガーが突入。俺たちは上から見張っておく。」


「ようがす。それでいきやしょう。」


「あの手の建物って中に罠なんかあったりするから注意しろよ。」


私の自宅にはないけどね。吊り天井の間なんかで全滅させられたら悲惨だからな。


「へいっ。任せてくだせぇ。」


相変わらずビレイドは青い顔してんなぁ。しゃっきりしろよ。


「じゃあアレク、ドロガーを起こしてくれる?」


「ええ、分かったわ。」


『覚醒』


「んっ、おお……寝てたか……んおっ?」


アラキタを出る前に『快眠』で寝かせておいた。叫び声がうるさいからね。


「いいかドロガー。目標はあの建物だ。さっきと同じように暴れたらいい。分かったな?」


「あっ、あ、お、おぉう……」


よしオッケー。今度はカムイも一緒に突入してくれるか? 街の規模からしてさっきのアラキタとは戦力が違いそうだからな。下手すりゃ深紫烈隊(バイオレッタ)とかいてもおかしくないもんな。


「ガウガウ」


「ヤバい相手がいたら知らせろよ。そんじゃあ行ってこい!」


「よっしゃあ!」

「は、はい……」

「ぎゃあああーー! 早く降ろせぇぇーー!」

「ガウガウ」


ドロガーは浮身ぐらい使えるだろ。自分で降りてもいいんだぞ?


さぁて。この街を落とせば後は消化試合だな。ムラサキメタリックの鎧どもさえいなけりゃエチゴヤなんて敵じゃあないね。さぁーて高見の見物といこうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] カースは左うちわですなー。 カドーデラの方が張り切ってるわ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ