表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第4章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1333/3108

260、秋の夜長の魔物達

夜か……おお、寒いな。すっかり秋が来てるね。私は旅に飽きてなんかないけど。ふふふ。


さてと、どこで寝ようかな。


「ガウガウ」


臭いって? くんくん……うーん、言われてみれば何か腐ったような匂いがするな……

どれどれ『光源』

カゲキョーのみんな寝てたらごめんねお昼になーれ。


げっ!?


マジかよ!?


「あばぁ……」

「おぼげ……」

「えげぉ……」

「ごぇびぉ……」


アンデッドばっかり……代官は何やってんだよ?

とりあえず『火球』

アンデッドは燃やすのが一番だな。


うーん、おかしいな。私の予定では冒険者達がたくさんやって来て宿場町的な感じで盛り上がると思ったんだけどな。さすがに食料がないと無理か。いやー悪いことしたな。いやいや違う違う。別に私のせいなんかじゃない。食料なんて迷宮に入れば肉がどっさり落ちてるんだから。


それはさておき、どこで寝ようかな。


見た感じそこら辺の崩れた建物をさらにぶち壊して……木材を円を描くように並べて……『火球』


よし、これで朝まで持つだろ。どんど焼きレベルの大きな炎で周囲を囲ってやった。これなら雑魚アンデッドにはどうしようもあるまい。私は疲れてるんだからな。さっさと寝る……前に風呂だな。ほらカムイ、洗ってやるぞ。ただし水人形でだけど。

今は無痛狂心が効いてるからいいけどさ……これまた朝になったら、いや夜中でも激痛で目覚めるパターンなんだよなぁ……めちゃくちゃ身体強化使ってしまったもんなぁ。強くならないといけないよなぁ……


カムイを洗い、アレクに洗われ、さらにマッサージまでされて。ピラミッドシェルターでお休み。もちろんカムイは見張っててくれるし。これで枕を高くして眠れるってもんだ。ちなみに私とアレクが愛用している枕は体に合わせてフィットしてくれる低反発っぽい木材を利用した不思議枕だ。領都のベイツメントでグリフォンの羽毛布団を作ってもらった時のサービス品だ。結構長いこと愛用してるんだよね。試作品って話だったがいい仕事するもんだよな。あ……寝そう……






「あがっ!」


『無痛狂心』


ふぅー。くそ、やっぱめちゃくちゃ痛いぞ……


「カース?」


「あぁ……ごめんよ……起こしちゃったね。もう大丈夫だから……寝よ?」


「うん……」


本当は寝る時に『消音』をかけようかとも思ったのだが、そこまで気を緩めるわけにもいかないため何もしていない。まあ『範囲警戒』だってあるから問題ないと言えばないのだが。






「うぐっ!」


『無痛狂心』


ふぅ……ふぅ……はぁ。また切れたのか。あら、アレクがいない。外かな? トイレだろうか。この辺にトイレなんかないけど。


よし、外に出てみようかな。よく寝たような寝たりないような不思議な気分だ。


あれ? まだ暗い。おかしいな。無痛狂心が切れるのが早すぎるような……


「カース。起きて大丈夫なの?」


「おはよう。どうにかね。アンデッドは問題なさそうだね。まだ朝になってないの? アレクは早起きだね。」


「もう夜よ。日が沈んでから二、三時間ってとこかしら。何か食べる?」


あらら、半日以上寝過ごしてしまったのか。でもそれなら納得。


「うん、お願いできるかな。」


火は依然として燃え続けている。きっとアレクが木材を追加してくれたんだな。


「はい、お待たせ。」


全然待ってない。


「ありがと。いただくね!」


うぅーん、空きっ腹に味噌汁。たまらないね。


「はぁーアレク。すごく美味しいよ。最高だよ。いつもありがとね。」


「どういたしまして。カースがそうやって喜んでくれるから私だってつい張り切ってしまうのよね。」


本当に美味しい。味噌汁だけでなくおにぎりまで。アレクは芸達者だよなぁ。すごいなぁ。あー美味っし……




「ご馳走様。いつもありがとね。ところで昼間は大丈夫だった?」


「問題なかったわよ。少し街中を歩いてみたけどアンデッドしかいなかったわ。騎士や赤兜はどこに行ったのかしらね?」


「あぁ村人のアンデッドしかいなかったってこと?」


「そうなのよ。もしくは冒険者ね。騎士や役人風のアンデッドはいなかったわ。」


「そうなんだ……」


てことは代官達は逃げたってことか? 結構な数の冒険者が迷宮に入り込んでると思うんだけどなぁ。まあ、どうでもいいか。朝になったら街中や代官府を軽く捜索して何もなかったら次の街へ行けばいいさ。ここまでやる気はなかったけど街を一つ潰したと考えれば成功は成功だな。天王の収入源を一つ奪ってやったことになる。ふふ。


「もちろん見かけたアンデッドは片付けておいたわ。百もいなかったけど。」


ついでだから部屋を片付けておいたってトーンだな。実際アレクにとってはその程度の手間だよな。普通はアンデッドって弱いし。その点ドラゴンゾンビなんて最悪だったよなぁ……


「お疲れだったね。昼間は退屈じゃなかった?」


「そうでもなかったわ。カースの寝顔って見てて飽きないし。」


はは、その時間の方が多かったのかな。もーアレクったらかわいいんだから。さて、食べたら眠くなった。とりあえず風呂に入ってリラックスしてから寝よう……筋肉痛が酷すぎるからな……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 大量虐殺やんけ!まあいいかこんな町の連中
[一言] すっかり筋肉痛と二人三脚になってるような。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ