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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第4章

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203、遭遇! 赤兜

三十分ほど落ちた魔石を観察していたが、変化は現れなかった。アレクとイチャイチャしながら待ってたので退屈でもなかった。

とりあえず拾うか。


それからも魔物は断続的に現れた。しかし、定期的というわけではない。十五分以上も現れないかと思えば一分以内に連続して何匹も現れることもあった。そして魔物は今のところ雑魚ばかり、まだ三時間も経ってないからこんなもんだろうか。


「ところでアレク、帰り道は分かる?」


「ええ、問題なく分かるわよ。それに私が覚えてなくてもカムイなら分かりそうじゃない?」


「ガウガウ」


「分かるって。やっぱりそうだよね。いやー助かるよ。」


入る前に確認しとけって話だが、別に迷ったら迷ったで構わないんだよな。食料はどっさりあるし飢えて死ぬことなどあり得ないもんな。


おや? 前から歩いて来るのは……赤い鎧が六人……赤兜の奴らか。敢えてもめる事もないし、左に寄っておくか。


「おや、珍しいな。お前達は冒険者か?」

「酔狂な奴らだな。まだ潜りたての新人ってとこか?」

「たったそれだけの人数で大丈夫かぁ? 助けてやろうかぁ?」

「お? あの子めっちゃくちゃかわいいぜ! なぁなぁ! 俺って赤兜の若手の期待のエースのホープなんだぜ! なぁなぁ!」


騎士のくせにナンパ野郎が混ざってんな。


「いやー騎士さん勘弁してくださいよ。この子は僕のかわいいハニーなんですよ。この通り、どうかご勘弁を。」


ペコペコと頭を下げる。私は演技派だからな。


「あぁー? こんな腰抜けのどこがいいんだぁ!? なぁなぁ、俺って将来性抜群だし天王陛下の御目見(おめみえ)なんだぜ? それに見てくれよこの剣捌き! 超強ぇんだぜ?」


やっぱこの手の奴って下手に出るとどこまでもつけ上がるんだよな。


「やめてやれよー。可哀想だろー?」

「でもマジでかわいいなー」

「どうする? こいつに渡すにぁ惜しいぜ?」

「ちょ、待てって! この子は俺が先に目ぇ付けたんだからよ! ねぇー、この中では俺が出世頭だからよ? じゃあ行こうか。ここは危ないぜ?」


そう言って赤兜はアレクの肩に触れた。よし!


『徹甲連弾』


胸部装甲の厚そうな所にぶち当ててやった。全員派手に吹っ飛んだが死んではいないだろう。


『拘禁束縛』


こんな奴らでも念を入れておかないとな。さぁて、一人ずつ尋問しようかな。


「アレク、こいつを起こしてくれる?」


「分かったわ。」『覚醒』


顔だけ拘禁束縛を解除。さあ喋りな。


「うっ……ぐっう……」


「やあおはよう。お前よくも俺の可愛いアレクに触りやがったな。汚い手でベタベタとよ? 明らかにケンカ売ってんな。あ、ちなみに俺はこんな身分な。」


いつもの身分証を見せる。少しは顔色に変化ありか。


「お前らも知ってるよな。ここでは何が起ころうと証拠なんか残らないって。では死ね。」


「や、やめ、たすっけ……」


「おや? 助けて欲しいのか? 若手のホープなのに腰抜けだな。まあいいや。それじゃあ約束な。あれこれ話してもらうぜ?」


「な、何が聞きたい……」


あれ? 契約魔法がかからないぞ?


「約束だぜ? 正直に話せよ?」


「あ、ああ、は、話す……」


あれ? おかしい……契約魔法が全然かからない。とりあえず顔を蹴っておこう。


「まだ分かってないようだな。約束しろって言ってんだよ。死にたくないなら諦めろ。」


「だ、だから、は、話すって……言ってる……」


どうなってんだこれ? 契約魔法が効いてないってのか?


「ねえアレク。僕の自慢の契約魔法が全然かからないんだよね。これってどうしたことだと思う?」


「うぅーん……単純に考えるとその男がカースより魔力が高いとか……さすがにあり得ないわね。ムラサキメタリックの鎧でもないから魔法は通じるし……あっ! もしかしたら!」


お? さすがアレク。原因が分かったか?


「すでに強力な契約魔法か何かをかけられてるんじゃない?」


なるほど……あり得るな……


「さすがアレク。じゃあ確かめてみるね。」


『解呪』


「うおぅぉ……ぐっぼぉ……」


マジだった。どんな魔法かは分からないが契約魔法か何かがかけられていた。


「さあて、改めて約束しようか。正直に話せよ?」


「わ、分かったっとぉっぐぁっ……」


よし! バッチリかかった!

まったく手間をかけさせやがって。たかが解呪一発でかなりの魔力を消費させられたぞ?


「とりあえずこの迷宮(ダンジョン)の情報を教えてもらおうか。お前が知ってること全てな。」


「あ、ああ……」


ふむふむ。こいつから手に入った情報は……


・階層がある。ここを地下一階とすると、どんどん下がっていく。今のところ地下四十五階が最高記録。

・下に行くためには階段を見つける必要がある。各階層ごとにボスがいて、そいつを倒すと降りられる。

・十、二十、三十と十階ごとのボスはかなり強い。

・十階ごとに通常の魔物も強くなる。その分魔石以外の素材も落とす。

・二十階から罠が酷くなる。同僚は何人も死んだ。特に毒矢の罠が危ない。

・時々宝箱があるが、危険な割りに良いものは少ない。ごくたまに大当たりもあるが外れの方がかなり多い。

・安全地帯もある。少し広くなっているので行けば分かる。


ゲームかよ!

ここを作った神は遊んでるのか!? まったく、神の考えることは分からん……


ちなみにこいつから話を聞いてる最中にも他の赤兜が通りかかったからまとめて気絶させてある。さて、こいつら全員どうしてくれようか。

なお、その最中にも現れ続けた魔物はアレクとカムイが始末してくれた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] アカカブトほいほい [一言] 解呪されそうになったら呪い発動、まではないのね。 細工どんな風にするのかな〜楽しみ
[一言] まさに王道のダンジョン攻略RPGぽいですな。
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