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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第4章

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127、決闘あるある

お約束のようにギルドには訓練場が併設されている。でもクタナツのより狭いな。田舎の小学校のグラウンドほどもない。

見物人がぞろぞろと集まるとますます狭くなってしまう。




「さあ、君が着替えるのを待ってあげるよ。せいぜい装備を整えたまえ。まさかそのような洒落た服装で戦うつもりでもあるまい?」


ふふ、こいつ私の服装が洒落ていると認めやがったな。当然だろう。こんなオシャレさんはローランド王国にも……にはたくさんいるか……まあ、見た目だけならね。


「お前こそ。そんな着流しでいいのか? 武器を抜いてもいいんだぞ? 遠慮するな。待っててやるからよ。」


「はっはっは。虚勢を張るのもいい加減にしておきたまえ。そんな君でも一応はレィディアレクの昔の男なんだろう? あまり彼女に恥をかかせるものではないよ。腐っても男の端くれだろう? せめて潔く散って見せたまえ。」


こいつすごいな……どんだけ舐めた人生送ってきやがったんだ……


「じゃあ私が立会人をやるわね。二人ともそれでいいかしら?」


さすがアレク。さっきからアシストがすごいぞ。ありがとう。


「いいよ。」


「ありがとう! ぜひとも私の勝利を最も間近で見ておくれ? 大輪の金水仙花より可憐なレィディアレクにこの勝利を捧げよう。しっかりと見届けておいて欲しいな。」


「双方異存はないわね。では……

これより! カース・マーティンと! ナルタ・クウコの決闘を始める! もう一度言う! これは決闘である!

アレクサンドル男爵家が長女アレクサンドリーネ・ド・アレクサンドルが見届ける! 決闘後の異議は一切認めない!」


「え、えっ……」


「双方構え!」


「あ、ああ……」


「始め!」


『狙撃』


両肩を狙ったのだが……弾かれた。奴に動いた様子も何か魔法を使った様子もなかった。つまり……魔道具か。それも私の自動防御に似たような。アレクの変貌に驚いてたくせに生意気な。


「へ、へえ……君そこそこいい攻撃するじゃ『榴弾』『徹甲弾』なっ……んなっ!?」


誰が待つかよバカが。ほーらもう壊れた。自動防御は質量攻撃や物理攻撃に弱いからな。では改めて『狙撃』


「ひぃぎゃぁーーーーーーーー! 痛いたたいたい痛いよぉぉぉーーーー!」


肩に穴が空いたぐらいでうるさいな。


『狙撃』


「あんぎゃあーーーーー! きぃいいいあいーーーーー!」


大腿部を貫いたぐらいで大袈裟な。


「あら? 痛そうね。降参するの?」


あいつがアレクを涙目ですがるように見る。痛みで声も出せないって感じかな。


「返事がないってことは降参しなくていいのね?」


アレクは厳しいね。それなら……


『狙撃』


今度は脛を撃ち抜いてみた。


「ぎゃんごぉぉぉぉーーーー! ひぃぃぃーーーー!」


なんだ喋れるじゃないか。


「あらあら痛そうね。降参しないなら死ぬしかないわね。だってこれ決闘だし。」


ヒイズルにおいて決闘がどのような意味合いを持つかは知らんが、私にこいつを殺す気はあんまりない。少し、いやかなり、すっごくムカついたけどギリギリ……命までとるほどではないだろう。降参して金を払えば許してやるさ。

見物人がザワザワしてるな。こいつが負けるのが珍しいのだろうか?


「おい、五秒で決めろ。このまま死ぬか、降参するかをな。」


この後に及んでこいつは私ではなくアレクを見ている。まさか助けてくれるとでも思っているのか? 立会人だぞ? しかもお前とは今日が初対面だぞ? どんだけ世の中舐めてんだ?



「五」



「四」



「三」



「二」


「ふうっ……ぐっご……」


へえ……魔力庫から何か錠剤を出して飲みやがった。地面に這いつくばるようにして。もう少し待ってやるか。




「ふう……よくもやってくれたね……もう許さないか『狙撃』っらぉぉっぎゃあぁぉあ!」


こいつバカなのか? いくら回復しても決闘は続行してるんだぞ? 薬を飲むなら降参してからにしろよな。


「さて、さらに五秒経ったな。では死ね。」


「待て! やめろ魔王!」


ん? おやパープルヘイズのジンマじゃないか。


「いいのか? 正式な決闘を止めるなんて、こいつに恥をかかせてしまうぞ?」


もちろん建前だけど。


「バカ! そんな問題じゃねぇ! そいつの商会はオワダでも随一の大店なんだよ! そんな奴に手ぇ出しちまっ「もう遅いで!」


なんだなんだ? 次から次に乱入してきやがるな。どいつもこいつも名誉ある決闘を何だと思ってやがる。


「てめぇ、よぉもうちの坊ちゃんに手ぇ出してくれたのぉ!? ぶち殺しぁげてくれちゃるけぇの!?」

「ほら坊ちゃん、これ飲んでくだせえ!」

「あんな奴に坊ちゃんが負けるわけぁねぇ! きっと卑怯な手ぇ使ったんだぜ!」

「ぜってぇそうじゃあ! 男の風上にもおけんでよぉ!」


まったく、どいつもこいつも……

いつの間にか1200話まで続いてしまいました。

やはり話はあまり進んでおりませんが、大きな心で見守ってやってくださいませ。


面白いと思われた方は★★★★★を!

続きを読んでやってもいいぜって思われた方はブックマークを!

つまらん、矛盾だ、設定が甘いなど思われた方はぜひ感想を!

はたまた、応援してやってもいいぜと思われたならレビューを!

いただけると嬉しいです!


たぶんこれから先もダラダラと続く予定ですが、ご愛読いただけると幸いです!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ついに1200まで来たので記念にカキコ(おおっ、懐かしの響き) すっごい好きなタイプの坊ちゃんキャラ出て来ました! お約束だけど、お守役が出てくるこのがたまりません。 アレク……お主も悪…
[良い点] アレクかっこいい……! 1200話おめでとうございます!
[良い点] おおだな [一言] おおだなぼんぼん。 何というステキ()ワードw
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