表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忘却の都市  作者: HANA
静寂の裂け目
44/152

『忘却の都市』 砕かれた静寂

端末が振動する。

——ターゲットが入店した。

予定通りの報告。


俺と夏希はカフェから少し離れた場所で待機する。

静かに、淡々と、しかし張り詰めた時間が過ぎていく——。

そして—— 視認。


5人のターゲットが店を出て、道を歩いていく。

俺は深呼吸をし、作戦通りターゲットに声をかける。

「少し、聞きたいことがある。同行してもらえるか。」

静かに、しかし明確に声をかける。

このまま何事もなく、同行してくれることを願って。


しかし、次の瞬間……その祈りは無残にも散る。

集団が、反射的に弾けるように動き出した。

——明らかに逃げようとしている。

即座にデバイスを起動。

全身の感覚が瞬間的に広がる。

1人、2人—そして、5人。

すべての動きを把握し、瞬時に5人の動きを封じる。

——制圧、完了。


何が起きたのか理解できず、捕まったことを悟った彼らは静かになる。

俺と夏希は視線を交わし、この中に昨日の人物はいないことを悟った。


しかし——。

突然、遠くの方から爆発音が響く。

空気が震え、静寂が——砕け散った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ