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20話 頼りになる妹

更新遅れてすいません!

そして評価、ブックマークありがとうございます!

すごい嬉しいです!!


今までのあらすじ

妹ができました

 カルサに兄様と呼ばれるようになった数日が経った。

 みんなの前でも呼ばれてるが、特におかしな反応はない。

 むしろ保護者をなくしたカルサのために、俺が保護者を買って出たと思われているフシがある。


 しかし事実は逆だ。

 家族のいない俺のために、カルサが家族になってくれたのだ。

 むしろ俺が保護されてる感じなのである。




「で、兄様

 今日はいったい何のご用なのかしら?」


 カルサの部屋。

 何度か引っ越しを経ているのに、整理整頓がきちんとされている。

 壁には本棚が設置され、村から持ってきた本や新しく入手された本など、多くの本が陳列されている。

 あ、俺があげた本は一番取りやすそうで目立つ場所にある。

 なんか嬉しいぞ。


「兄様、早く用件言ってくれない?

 それとも用がないならあたし出かけていい?

 サスコ領主と紙の生産効率向上と本の作製について話し合いたいの」


 我が妹はこの国に新たな文化を根付かせる意欲満々であった。

 俺は慌てて用件を伝える。


「いや、そんなたいへんな話じゃないんだ

 偽王側についた領主の処遇についてなんだけどさ

 どうしたらいいかなーって

 俺はボードが適当にやってくれれば良かったのに、なんか俺に決めてくれって言われてさ…」


 俺たちにさっさと寝返った領主はたくさんいる。

 しかし同時に偽王、もしくは国そのものに忠義を尽くして戦火を交えた領主もたくさんいる。

 まして家族や部下をを含めたらとんでもない数だ。


 ボードがよしなにやってくれると思っていたら、重要案件だと深刻そうな顔をして俺に決済を求めてきた。

 俺も深刻そうな顔をして受け取り、その足でカルサに相談しに来たわけである。


「兄様…

 それって貴族の今後を委ねられたってことでしょ?

 国の将来を決めかねないことよ?

 それがたいした話じゃないって、兄様の元いた世界の基準って本当に意味わかんない」


 カルサが呆れ返っている。

 そんなこと言われても、一応法の下の平等って常識で暮らしてた俺に貴族なんてわからない。

 今は何故か反乱軍総司令なんてやってるが、本来は一介のサラリーマンなのだ。



「まあいいわ」


 カルサが気を取り直してくれた。

 さあ、素晴らしい案おなしゃす!


「まず一つ目の案として考えられるのは、刃向かった領主達一族郎党全員処刑よね」


 いきなりすごいのきた。


「いや、さすがにそれはちょっと…」


 恨み買いそうだし、何より本人はまだしも家族までってのは承服しがたい。


「…兄様、一つ目って言ったでしょ

 こんな案、むしろ兄様が提案したらあたしがやめさせるわよ」


 呆れられてしまった。


「いちいち話の腰を折らないの

 …コホン

 一つ目は今言った強硬策ね

 そして二つ目は正反対の弱腰策

 国に殉じようと敵対した領主どころか、偽王に忠誠誓ってたやつもぜーんぶ許しちゃう

 領地安堵で地位もそのまま」


 それはそれでまずいよなあ…。

 真っ先にうちらについてくれた領地達から不満でそう。


「異議はあるみたいだけど口に出さなかったわね

 言いつけ守れて偉いわよ、兄様」


 妹に褒められました。

 そして褒められて嬉しい自分がいる。


「じゃあ三つ目の案ね

 これは一つ目と二つ目の中間

 我々と敵対した以上、罰は全員に与える

 しかしその度合いにより優劣をつけるわけ

 偽王に忠誠を誓ってたやつにはキツーい罰を

 国のために反乱と戦った、みたいな人には温情ある裁きを

 そんな感じ」


「それいいじゃん!」


 むしろそれしかない感じ。


「でもね兄様、これってたいへんよ?」


 カルサが心配げに言ってくる。


「罪の度合いの基準は?

 家族や部下はどうするの?

 同じ領主の子供でも、乳飲み子と成人してた者は違うでしょ?

 それらをどうするか、一つ一つ決めていかないといけないのよ?」


「兄様にできるの?」と不安げだ。


 しかし俺はそんな妹の不安な表情を吹き飛ばす。


「大丈夫!」


 驚きつつ、俺がどうするのかと興味津々なカルサ。


「細かいことは全部ボードがやってくれるさ!」



 盛大なため息をつかれた。

「まあ、兄様らしいわね」とのこと。




「お館様、ご判断いただきありがとうございます。

 僭越ではございますが、そのようなお考えに至る可能性を考慮し、すでに私の方で各領主に対する対応案を作成しておりました」


 ボードに方針を説明した。

 すると嬉しそうな顔をし、いそいそと大量の資料を準備させ始めてる。


「一度全て目を通していただき、私の考えは問題ないかをご確認いただければと思います」


 山のようにつまれた資料。

 これを全部チェックしろと?


 俺は一つの束を手に取り、中身を読む。



 南シスコ地方

 [領主]

 ナーラン・シスコ

 [家族]

 妻1名、娘1名

 [偽王との関係]

 険悪

 [概要]

 先王の忠臣。

 偽王即位後、咎なく北シスコ地方を没収された。

 反乱開始後ミサゴ様の説得で即座に降伏した。

 しかし偽王の送り込んだ部下が徹底抗戦を続ける。

 それに対し領主自らが兵を出し、領内を制圧。

 現在、領地の責は自らの責とし処分を要求している。

 家族と共に自主的に謹慎中。

 [処遇案]

 北シスコ地方の没収を定常化することで罰とする。

 ただし、今後の働き如何で返却を検討する。

 [詳細]



 ここまでで読むのを止めた。

 自分じゃなくて偽王の部下のせいなのに、処分要求してくるとか真面目すぎだろ。

 この人はいいよ。

 俺でも無罪にする。


 でも反乱開始後、少しでも自主的に刃向かっていたら?

 以前の領地を取り戻す為と勝手な行動してたら?

 制圧に協力もせずのうのうとしていたら?


 全パターンに対して俺が考えるわけ?

 気が遠くなる。


 改めて手元の資料とその山を交互に見つめる。

 こんなのが大量にある?

 全部読む?

 俺が?


 束を山に戻し、清々しい顔でボードに一言


「全て任せる」



 ボードの力強い「お任せくださいっ!」を聞きながら俺は自室に帰った。


 あとでカルサにお礼をしなければ。

 甘いものと本、どっちがいいかな。

カルサは勉強のために本を欲しがってます。

サスコ領主は儲けのために本を作りたがってます。

利害の一致で二人は仲良し?です。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 主人公が状況を理解してない気がする。少なくとも戦争なんだし、人の命が掛かってるのに楽観視しすぎじゃないかな? 自分には出来ない、部下がやってくれる...出来そうにない、大変そう。命が…
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