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異種族コミュニケーション

番外編

本編と違い思いついたエピソードをなんとなく書いているだけなので時系列は滅茶苦茶です


誤字報告には感謝してます。

感謝の気持ちを伝える場がないので、この場で伝えておきます

 

 ヴェルマー王となった俺のもとにやってきたエルフとドワーフっていう人たちの使者。

 それ以外に色々と厄介ごとはあるんだけど、とりあえず約束をしてるわけでもなくやって来たんだけど、来てしまったからには仕方ないよねって感じで、俺はエルフとドワーフの人達と会うことなりました。


 謁見の間で玉座に座って待ってると、やってくるエルフとドワーフの人達。

 俺はその人達を見て面食らったね。だって、奇妙なんだもん。

 エルフの人達は顔は綺麗なのに耳がとんがっていて変だし、ドワーフは子供みたいに小さい癖に顔は髭もじゃで体はガチガチの筋肉質なんだぜ? 驚かないでいろってのが難しくないかい?


「よく来たな」


 面食らいながらも、とりあえず声をかけますけど、俺がそう言ってもエルフもドワーフも憮然とした感じでした。

 そんでもって、俺は一応は王様なんだけど、エルフの人もドワーフの人も俺に頭を下げようとはしませんでした。まぁ、そんなことで怒る気もないけどさ。


「人間の王など儂らの王ではないのだから、敬意を抱くことはできん」

「同じく、エルフも種族の総意として貴公を王とは認められん」


 はぁ、そうですか。急に来て、そんな話をされてもね。

 別に俺としては貴方がたに王と認められなくても困らないんだけどね。現実に俺は王様としてヴェルマーの地を治めることになってるわけだしさ。


「ドワーフの要求は、人間どもが儂らの土地に踏み入らんようにしろということだけだ。それと交易かのう。見た所、人間どもの武具は貧弱極まるからのう、儂らが望むものを用意すれば、多少はドワーフの武具を用立ててやらんでもない」


「エルフとしては、これ以上エルフの領地に人間が踏み入らなければ何も言うことはない。下賤な人間どもと関わること自体、我らにとっては苦痛なのでな」


 エルフとドワーフの人がこんなことを言ってきました。

 こんなことを言われる前に色々と話したんだよ? でも、お話しにならないって言うかね。エルフもドワーフも感じ悪くて、俺はちょっと無理でした。

 まぁ、俺以外のヴェルマー人も無理だったみたいで評判は最悪です。


 エルフとドワーフの要求に関してはヴェルマーの冒険者たちがヴェルマー王国の西を探索していたらエルフとかドワーフの領地に侵入していたらしくて、ちょっと問題になったんだってさ。

 ちなみに冒険者連中に話しを聞いたところ、適当に探索してたら舐めた態度で絡んできた連中がいたんで、ぶち殺したとかいう話を聞きました。

 まぁ、舐められたら殺すしかないんで責めることはしません。相手に舐めた態度を取るってのは殺されても仕方ないってのがヴェルマーの常識だし、むしろ、ぶっ殺してやったってことに関しては褒めても良いくらいです。

 でもまぁ、エルフもドワーフも未開の土地の野蛮人みたいだし、ヴェルマーの流儀は分からないだろうから、ここは俺達が大人になるべきかな?


「わかった。今後は気を付けるようにしよう」


 という感じに殊勝な態度を見せてみると、エルフとドワーフの人達はあからさまにホッとした様子を見せた。もしかして、ビビってた? 誰に? もしかして俺に?

 初対面の相手に怖がられるとか、ちょっと心外ですが、そういうのは今後のやりとりで改善していきましょうかね。


 —―という感じで、エルフとドワーフとの初顔合わせはすぐに済みました。

 まぁ、お互い程々の関係性でやっていきましょうって感じ。ハッキリとしないのは俺が良く分かんないのと、あんまり興味がないせいです。

 エルフとドワーフの人達は最近になって、ようやく旧ヴェルマー王国があった場所に俺達の新生ヴェルマー王国ができたって知ったくらいらしいし、あんまり世間の情勢とかに興味がないみたいなんで、俺達に攻撃を仕掛けてくる気配は無いんだよね。

 俺達の方もヴェルマー王国の西に何があるか知りたかっただけで、西の土地をどうこうしようっていう気もそんなになかったりするんで、西に住んでる人がいるって知れたから現状はそれで良いかなって感じだから、こっちから攻め込もうって気もないです。

 というわけで、お互いに干渉せずに、適当に付き合っていこうっていうのが、今の時点でのエルフやドワーフとの付き合い方って感じ。


 まぁ、エルフとドワーフはそんな感じなんだけど、じゃあ他の種族とはどうなのか。

 エルフとドワーフの人たちが帰っても、俺に挨拶したいっていう『ダークエルフ』と『獣人』の人が残っているんだよね。ついでに、その人達とも顔を合わせておこうかなって思って、同じ日に謁見することにしました。二種族の人たちは城で待っていてくれていたから、呼びつけるのも簡単だったし、問題無く了承してくれました。で実際に会ってみると——


「あのぉ、申し訳ないんですが、助けてくれると嬉しいんですが……」


 先に会ったのはダークエルフさん。

 エルフの人と同じで綺麗な顔をしていて耳が長いけど、褐色の肌とへりくだった態度っていうエルフの人たちとは異なる点があります。

 エルフの人と比べると格好も貧相だし、生活の疲れってのが滲み出ています。

 なんで助けが必要なのか聞いてみると、可哀想な身の上話が聞けました。


「我々は昔はエルフ族と一緒に暮らしていたのですが、肌の色の違いから差別を受け、ついにはエルフ達と共に暮らしていた森を追われたのです」


 可哀想に……


「そして、森を追われた我々はドワーフに助けを求めたのですが、断られ、行き場を無くした我々は湿地帯で暮らすほか無かったのです」


 可哀想に……


「それでも、なんとか今まで数百年ほど暮らしてきたのですが、湿地帯で苦しい生活を送ることも限界であり、であるならば、いっそ人間の住む地に生まれた新しい王国に助けを求めてみるのはどうかと思い、ここに参じた次第です」


 はぁ、そうなんですか。

 数百年も暮らしてけるなら、それって順応してるってことだし、そのままでもいいんじゃないですか?

 そんなことを思ったりしたけど、なんだか困ってるみたいだから助けてあげよう。

 幸い俺の国には土地は余ってるし、手つかずの森林も多いからダークエルフの人にそういうのをあげるって言ったら、喜んで忠誠を誓ってくれました。


 ダークエルフの人は種族名にダークってついてるけど素直な人が多くて好印象。

 まぁ、沼地とか湿地でノンビリ暮らしていたみたいなんで、純朴な人柄になったんだろうね。

 個人的にはエルフよりよっぽど付き合いやすいよ。ついでに言うと、ダークって響きが良いよね。

 黒とか、闇とか、ダークとかの響きってヴェルマーっ子の琴線に触れる響きなようで、そういう所も親しみに繋がってるみたいです。俺も黒だったりダークな感じは好きなんで、ダークエルフは好きです。


 ダークエルフさん達を通して、エルフとドワーフの話も聞きました。で、話を聞いた結果——


『エルフは尊大』『ドワーフは頑固』


 —―これに尽きるそうです。

 エルフは長い歴史があって、自分たちが特別な存在だって思い込んでるみたいで、他の種族を見下してるんだってさ。でも、特別な種族って言ってもぶっ殺せば死ぬらしいし、なんでそんなに偉そうなのか俺には分からんね。

 ちなみに、ヴェルマーの冒険者たちとのファーストコンタクト時に実は戦闘になってたらしいんだけど、その時にヴェルマーの冒険者五人に対して十数人で襲い掛かって皆殺しにされたらしくて、それなのに特別な存在って自信を持ってるとか俺には訳が分かんないです。

 ドワーフの方はと言うと良く分かんない。ドワーフの人たちは種族の人がみんな鍛冶師らしいんだけど、そのせいもあって、みんな職人気質らしく、だから頑固なんだってさ。

 でもさぁ、それって職人だとかいう背景を知ってるから頑固って言えるけど、何にも知らない初対面の人からすると単に嫌な人だよね。後で職人だって聞いたらなるほど、あの態度も仕方ないかって言えるけど、何にも知らないと何でコイツはこんなに偉そうなんだってしか思わないしさ。

 エルフもドワーフもみんながみんな、これに当てはまるわけじゃないけど、そういう傾向の人が多いのは事実みたいです。


 まぁ、エルフとドワーフとはお互いに干渉しないようにって約束になってるから、関わることも少ないから気にしなくて良いでしょう。

 ダークエルフに関しては俺に庇護を求めてきているわけだから当然優しくするよ。困ってる人は助けるのが人として当たり前のことだしね。どうやって助けるかについて細かいことを考えるのは俺の仕事じゃないんで丸投げしますけどね。


 ダークエルフとは仲良くなれました。じゃあ獣人とは?

 さて、どうなったでしょう。俺は俺に謁見を求める獣人と顔を合わせたんだけど、顔を合わせて数分後、俺に会いに来た獣人は謁見の間の床に倒れていました。

 何があったのかって? 単に殴り合いになっただけです。


 獣人ってのは強い奴に従うっていうルールがあるみたいで、出会って速攻で戦いを挑まれました。

 俺に戦いを挑んできたのは狼の頭をした獣人だけど、俺には人狼と狼の獣人の違いが良く分かんなかった。

 話を聞く限りでは人間に近い見た目の奴と、獣に近い見た目の奴が獣人の中にはいるらしいけど、そういう違いで差別があるわけでもないらしい。ついでに、獣人の中でも色んな種族があるみたいです。

 そういう話は俺がぶちのめした狼の獣人から聞きました。


「アンタみたいな強い人が王様の国ならウチの国との同盟相手としては不足無しだ。ウチの国に来て王と話してくれないか?」


 ついでに、そんなお誘いも受けてしまいました。まぁ、断る理由もないんで、了承しておきました。

 ところで、本当にお話しだけで済むんですかね? 殴り合いになったりしない? それならそれで俺は構わないけどさ。

 とまぁ、色々と思う所はあったけど、こんな感じで俺が獣人の国に行くことは決まり、俺の異種族とのコミュニケーションはそれなりの成果で終わりました。


 —―後日、ダークエルフの人から聞いたんだけど、エルフとドワーフは俺のことが恐いらしいです。エルフやドワーフは長生きらしいから、色々と思い出も多いみたいです。

 ━━で、理由は何かって? 俺もあんまり思い出したくない話なんだけど——


『数百年前の話ですが、エルフの国の王もドワーフの国の王も「俺が最強だ!」と叫びながら居城に飛び込んできた人間に殺害され、更にその人間一人に千人以上の兵、数百人の文官、数十人の貴族、数人の王族を殺害され、国の中枢に大打撃を受けたそうです。

 当時、エルフの国もドワーフの国も人間の国に侵攻することを計画していたのですが、その一件で計画は頓挫。それに加えて人間に対する恐怖心も抱き、今に至るまで自分たちの領域に引きこもるようになってしまったそうです』


 数百年前っていうと旧ヴェルマー王国があった時代で、その時代の生きていた人物で「俺が最強だ!」って口癖にしていた奴いたよね? いなかった?

 多分いなかったな。いたかもしれないけど、俺は忘れました、そんな奴のことは。そいつは俺と顔が似ていたような気もするけど、全部、気のせいだね。気のせいだから、俺の顔を見てエルフやドワーフの人達が、昔のヤバイ奴を思い出したってことも無いはず。


『確か名前はユリア――』


 死人のことを思い出すと蘇ってきそうだから、思い出さない。

 とにかく、俺と異種族のコミュニケーションはそれないに上手くいったんだから、それで良いじゃない。

 なんか後で揉めそうだけど、揉めたら、その時はその時で今は楽観的に行こうじゃない。






新規連載として『イーヴィルゴッドは止まれない』の投稿を始めました。


主人公は本作品にも登場した邪神アスラカーズ。

ひょんなことから力を失ったアスラカーズが力を取り戻すために異世界を旅し、各地で好き放題しつつ異世界を変えていく物語になる予定です。


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