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市街戦

椅子に座ってるのも辛いくらい疲れている

 部屋の中で座ってるよりも、こっちの方が楽しいよな。

 そんなことを思いながら、俺は向かってくるレブナントを斬り捨てる。

 剣はなまくらだけど、そこらのレブナント共をぶち殺す分には問題ない。俺は剣を横なぎに振り抜き、二体のレブナントを同時に真っ二つにする。まぁ、二体程度を同時に仕留めたところで大勢に影響はないんだけどね。

 俺の目の前では百体を軽く超す数のレブナントがニブル市の大通りを埋め尽くしているわけだしさ。駅の前のバリケードをぶっ壊して市街地に突入するなり、これですよ。

 思っていたより数が多くて嫌になるね。しかも、俺たちに対して敵意丸出しで、俺たちを見るなり、何の躊躇もせずに襲い掛かってくのが面倒くさい。


「どうしますか?」


 どうするも何もないと思うんだけどね。敵がいくらいようがやることは変わらねぇよ。


「突破する」


 俺は返事も待たずにレブナントの群れに向かって進む。数が多いのは厄介だけれど、悪いことばかりじゃない。ここにいるレブナント共は元が兵士とかをやっていたような奴ばかりではなく、普通の村人とか街の人なんで、たいして強くないうえ、装備と言えるものも無いため、簡単に倒せる。


 俺は近づいてくる群れの先頭に立つレブナントの頭に剣を振り下ろし、頭をかち割る。防御をしようっていう反応すらできない程度の戦闘能力なんだから、ビビる要素なんか欠片も無い。

 俺は頭を失って崩れ落ちようとする先頭のレブナントを思い切り蹴りつけると、そのレブナントは後ろを歩く奴らを巻き込んで吹っ飛んでいった。


「閣下に続け!」


 俺の近衛兵が俺の横を駆け抜け、レブナントの群れに襲い掛かる。

 ケイネンハイムさんの所から買った散弾を撃てる新式銃を撃ちながら突撃し、敵の群れの先頭を倒すと、そのままの勢いで近衛の連中はレブナントの群れに突っ込んでいった。

 突撃した近衛兵たちは、銃を持ち替えると銃身を握って銃を振り回し、銃床を叩きつけてレブナントを何匹か殴り殺しながら、道を切り開く。


「抜剣! 殺せぇ!」


 敵の並びに隙ができると、近衛の連中は銃を背負い、剣を抜き放つ。後はもう乱戦だ。

 手下が頑張っているのを眺めていても良いんだけど、今日はちょっと働いても良いかなって気分なんで、俺も乱戦の真っただ中に飛び込んでいくことにした。


 とりあえず、近くにいた奴の頭を殴り砕き、続けてそいつを敵の固まっているところに向けてぶん投げる。結構な勢いで飛んで行ったレブナントが数体の仲間を巻き込む。

 どうやら、ここにいる奴らのほとんどはまともな武器も持っていないようで、そうなると完全武装している俺たちの敵じゃない。

 近衛兵がレブナント共を血祭りにあげるのを横目で見ながら、俺も目の前にいるレブナントを叩き切りながら、ニブル市の大通りを進んでいく。

 市庁舎に向けて順調に進んではいる。とはいえ流石に敵の数が多すぎる上に乱戦になってしまっているのは良くない。なので、俺は剣を高く掲げて近衛の連中に自分の居場所を示す。


「集合」


 俺がそう言うと、近衛兵が俺の周りに一斉に集まり、周辺のレブナントを蹴散らしながら隊列を立て直す。

 大通りにはレブナントがまだまだ多いが、俺達の通った後には立っているレブナントは一体たりとも存在しておらず、敵は前にいる奴らだけだ。


れ」


 俺の声に従い、近衛兵は銃を構えて一斉射撃を行う。

 それを合図にレブナント共もこちらに向かってくるが、大通りという逃げ場も無い一本道を我先にと集団で突っ込んでくるのだから、銃弾の餌食になるしかない。


「手投げ弾、投げるぞ!」


 近衛兵の数人が声を上げ、拳ほどの大きさの物体をレブナントの集団に投げ入れる。すると、直後に物体が落ちた場所で爆発が起きて、数体のレブナントを完全に吹き飛ばし、十数体のレブナントに傷を負わせる。

 携帯できる対人用の爆弾だっけか? 俺の兵士ながら物騒な武器を持っているもんだぜ。


「閣下、突破しようにも数が多すぎます」


 そうだね。ちょっと爆弾で吹っ飛ばしたりしても、どうにもならんくらい数の差がみたいだしね。俺がちょっと頑張れば何とかなるかもしれないけど、こんな所で疲れたくないしなぁ。


「道が分かる奴はいるか?」


 俺が周囲の近衛兵に尋ねると〈探知〉の魔法を使える奴が手を挙げた。


「じゃあ、ついて来い」


 正確には誘導しろだと思うけど、細かいことは気にしないで行こう。

 近づいてくるレブナントの大群を近衛兵たちに任せ、俺は大通りに並ぶ店に入る。すると、店の中に入るなり、元はこの店の店員だったと思しきレブナントが襲い掛かってきたものの、俺の護衛についている兵の一人が即座に頭を撃ち抜いて始末した。

 数名の兵士が俺の横を駆け抜けて店の中に入り、ほどなくして続けざまに銃声が店内に鳴り響く。どうやら、店の中に結構な数のレブナントが残っていたようだ。ヤーグさんが全部連れ出してくれたと思ったんだけどね。


「安全確保、完了しました」


 報告に頷き、俺は店の二階に上がる。

 外からは銃声が聞こえてくるけれど、その音に対して、いつまで馬鹿みたいに戦ってんだろうかと俺は呆れた気分になる。突破できないなら、安全なルートを探して進む方が賢いだろうに。


「屋根に上るぞ」


 俺の考えを近衛の連中は絶対に否定しないのでありがたい。俺が屋根に上りたいと言うと、近衛の連中はすぐさま天井に穴を開け、そこを通って屋根に上がり、縄梯子を下ろす。こういう場合も想定して縄梯子とか持ってきてるんだろうか?


「屋根を伝って市庁舎の近くまで行く。先導しろ」


 縄梯子を登り、屋根に出た俺は道を知っているらしい兵士に対して先を行くように促す。先導を任された兵士が走り出し、俺と俺についてきた近衛の連中もそいつを追いかけて走り出す。

 屋根の上から大通りを見下ろすと、近衛の連中の残りが、レブナントの大群相手にまだ戦っているのが見えたので、建物の中に入って別のルートを進むように合図をする。おそらく伝わってないだろうが、その時は主君の考えが読み取れないあいつらが悪いから、俺の気にすることじゃないな。

 なんてことを思っていると、大通りで戦っていた連中も建物の中に逃げ込むのが見えたので、どうやら伝わったようだ。俺の情報伝達能力も捨てたもんじゃないね。


「閣下、このまま真っすぐ行けば、市庁舎前の広場です」


 そうなんですか、案内してもらう必要なかったね。

 大通りの道は相変わらずレブナント共がゴチャゴチャしているけれど、屋根の上にはレブナントは一体もおらず、安全地帯になっている。レブナント共は命令が無ければ、こんな所には来ないってことだろうね。命令する方も、わざわざ屋根の上を警戒しろとは言わないだろうしな。


 そんなことを思っていたら、先導していた兵士の頭に矢が突き刺さった。

 流石に市庁舎の周りは主戦場だし、警戒していてもおかしくないよな。俺は矢を食らった兵士を盾にしようと、その体を回収に向かおうとするが、俺より速く近衛の連中がそいつの死体を担ぎ上げ、肉の盾にして進み出す。

 矢の飛んできた方向を見ると、大通りを挟んで向かいにある建物の屋根の上に鎧を身に着け、弓を構えたレブナントの兵士たちの姿があった。


「撃ち殺せるか?」


 俺が尋ねると近衛の連中は首を横に振る。まぁ、そりゃそうだよね。なにせ、使っている銃がケイネンハイムさんの所の射程が短いものだし、届かないってことはないだろうけど、散弾じゃ充分な威力が出ないもんね。


「なら、仕方ないな」


 屋根の上の敵兵の始末は他の奴に任せましょう。既に俺たち以外も大通りのド真ん中で戦うことは放棄しているわけで、俺達と同じように屋根に上ったりしている奴らもいるだろうし、そいつらが片付けてくれるだろう。

 そんなことを考えていたら、弓を構えているレブナントの兵士に近衛兵が襲い掛かるのが見えた。どうやら、俺達とは違うルートで屋根を伝って市庁舎を目指していた奴らが始末してくれるようだ。

 俺達の方を見ていた敵兵は反応が遅れ、近衛兵になすすべもなく斬り殺されていく。


「俺達も行くぞ」


 大通りを挟んで向かいの建物にいた奴らは敵兵を片付けるなり、すぐに動き出す。俺らもボーっとしているわけにはいかないので、再び屋根の上を走って、市庁舎まで向かう。


「まもなくです!」


 市庁舎に到着するのがかな? でも、邪魔をする奴らがいるから、本当にまもなく着くのかは怪しいよね。

 そんなことを思いながら、俺は俺に向かって飛んで来た矢を手で掴む。矢が飛んできた方向は前方で、俺達が進む屋根の上に弓を手にしたレブナントの兵士が数人で待ち構えている。


「足を止めるなよ」


 矢が連続して飛んでくるけど、気にするなって俺は近衛の連中に伝えました。矢の一本や二本があったところで、当たり所が悪かったりでもしなけりゃ、俺達は死にはしないからな。なので、ビビることは無いし、俺もビビってはいないので、全速力で弓を構える敵に向けて走り出す。


「閣下に続け!」


 そんなこと言っているけど、お前ら足遅くねぇ? 俺は俺についてきている兵士を一瞬で引き離して、数人の敵兵に突っ込んだ。その間に手足に一本か二本、矢が刺さったけど、ちょっと痛い程度なんで我慢できる。まぁ、だからって許せることでもないんで、俺は剣を全力で振り抜き、俺に矢を射かけてきたレブナント共を一太刀で粉砕し、挽肉にする。

 もっとも、それで全員を始末できたわけでもなく、何体か残ったが、そいつらに関しては近衛の連中が俺の代わりに頭を銃弾で吹っ飛ばし、剣で斬り刻んでくれました。


「足を止めるなと言っただろう」


 近衛の連中が俺を見ているので、さっさと行くように促す。矢が何本か刺さっているだけで、ほぼ無傷なのに何で俺を見ているんだろうか?

 まぁ、他人が何を考えているかなんて分かるわけもないから、考えても無駄だし、そんなことをしている暇があるなら、さっさと目的地に向かわないとね。


 まもなくと言われた通り、市庁舎にはすぐに到着した。まぁ正確には市庁舎前の広場だけどね。

 広場に入る手前で屋根は途切れていて、それ以上、先には進めない。そうなると、後は屋根から広場に降りて、市庁舎に進むしかないわけだけど――


「目的地が敵に取り囲まれているな」


 市庁舎前の広場は市庁舎を取り囲んで攻め落とそうとするレブナント共で溢れかえっていました。そのうえ、広場にはニブル市を攻めてきたレブナントの親玉が陣を敷いているようなんだけど……


「だが、ケツを見せてくれてもいる」


 運が良いことに広場にいるレブナント共は市庁舎を攻め落とすことに集中しすぎていて、すぐ真後ろに俺達がいることにも気づいていないようだった。

 普通のレブナントは声を出したりとか出来ないし、味方に報告とか応援を呼んだり出来ないから、敵襲があっても反応が遅れるんだろうね。

 俺達は屋根の上にかがんで身を隠し、広場の様子を窺いつつ向かいの建物の屋根に味方が集合するのを待つ。ほどなくして、近衛兵が俺達と同じように屋根の上で身を屈め、広場の様子を窺う体勢を取る。

 数は足りないかもしれないけれども、まぁ良いだろう。


れ」


 俺が命令を下すと、近衛兵は一斉に立ち上がり、屋根の上から広場に向けて手投げ弾を投げ込む。

 市庁舎を攻め落とすことに気を取られ、背後を警戒していない上、そもそも手投げ弾が何かも分からないレブナントの群れは手投げ弾が投げ込まれても気づかず、気づいたとしても何の反応も示さない。

 直後、投げ込まれた幾つもの爆弾から爆発が起こり、広場に溢れかえるレブナントの大群を吹き飛ばす。


「煙幕いくぞ!」


 屋根の上から広場を見下ろす近衛兵の何人かが違う種類の爆弾を投げ込む。それは爆発すると同時に白い煙を周囲に撒き散らし、広場を白い煙で覆いつくして視界を奪う。


「突撃」


 俺達は屋根から広場へと飛び降りる。そして、背後から迫っていた俺達の存在にようやく気付いたレブナント共に襲い掛かる。


「頭を殺せ」


 俺が言わなくても分かってるだろうけど、一応、近衛兵には命令を出す。レブナントの殆どは頭の出来が悪く、組織的な戦闘なんかは行えず、指揮官が命令を出して、ようやくマトモに戦える。なので、指揮官さえ倒せば後は有象無象の雑魚となる。


 俺達は白煙に包まれた広場の中で指揮官を探しながら、手当たり次第にレブナント共を斬り捨てる。

 〈能無し〉のレブナントは視覚以外の感覚がマトモに機能していないらしく、今の状況のように視界が悪い状況だと戦闘能力が極端に落ちるため、面白いくらい楽に始末できる。なにせ、俺達の姿を見なければ、マトモに戦闘態勢を取れないくらいだからな。案山子に剣を振ってるようなもんだ。


「背後からの敵襲だと!? いつの間に増援が来たのだ!」


 おっと、俺ら以外に言葉を喋る奴がいましたね。煙幕のせいでどこにいるかは分からんけど、叫び声が聞こえましたよ。


「貴様ら周囲の警戒はどうした!? なぜ報告をせんのだ!?」


 〈能無し〉にそんな高度な要求はするなよ。アンタとかユリアスみたいな〈能有り〉のレブナントと同じことは出来ないんだぜ? 周囲の警戒をさせたいなら命令をもっと工夫するべきだね。つっても、俺はどんなふうに命令すれば良いのかは分かりませんけど。


「っ!? 何者だ貴様ら!」


 どうやら、誰かが指揮官を見つけてくれたようです。俺も声の方には向かっているけど、姿を見つけられないので、そのままの勢いで、さっさと始末してくれると助かるんですが――


「舐めるな、雑兵ども!」


 そう上手くいかないようで、敵の指揮官の声が聞こえた次の瞬間、腰のあたりから真っ二つになった近衛兵の上半身が俺の足もとに転がって来た。

 声が聞こえる限りだと馬鹿っぽいけど、喋れるくらいの〈能有り〉のレブナントってのは割と化物ぞろいなんだよね。ユリアスは当然にしても、ヤーグさんもモーディウスさんも実は相当に強いしさ。

 なので、俺の近衛兵がやられても仕方ないかなとも思う。だけどまぁ、俺よりは弱いだろうし、ビビることは無いね。


「この俺を貴様らのような何処の馬の骨かも分からん奴らが討ち取れると思うな!」


 俺は声が聞こえた方に、足元に転がっている近衛兵の上半身を蹴り飛ばし、すぐさま蹴り飛ばした方に駆け出す。


「ぐぉっ!?」


 驚きの声が聞こえると同時に、敵に接近したことでその姿が白煙の中に浮かび上がる。

 指揮官は髭面の結構な歳の騎士だった。全身鎧を身にまとい、巨大な戦斧を片手で振り回し俺が蹴り飛ばした死体を斧で弾き飛ばしていた。

 俺は死体を防いだことで生じた隙に合わせて、斬りかかる。だが、俺の一撃を髭面の騎士は斧で辛うじてと言った様子で受け止めた。


「貴様は!?」


 俺の顔を見て、髭面の騎士が驚きの表情を浮かべる。

 そんなに驚かれるような顔をしているとは思わないんで、そんな態度をされるとかショックなんだが。


「ユリアスの血縁か?」


「奴の弟の子孫らしい」


 俺は受け止められた剣を引き、返す刀で袈裟切りに斬りかかる。だが、髭面の騎士は再びギリギリで俺の剣を斧で防ぐ。やはり、結構強いようで、一筋縄ではいかなそうな感じがする。


「どんな結果になろうとアークス家は生き残るということか。あの男らしい姑息な手段だ」


 何を言っているかは分からんけど、ヴェルマー王国のアークス家は既に滅んでいると思いますよ。俺はアドラ王国のアークス家の人間ですからね。ついでに、ユリアスは自分の家名を気にするとか絶対にしないと思いますけど。


「ユリアスの命令で攻めてきたのか?」


 俺は押し切れるかどうか剣に力を込める。髭面の騎士は俺の剣を斧で受け止めている状態だが、ジリジリと俺に押されていく。


「陛下の御命令だ。その命令を俺に伝えたのは、ユリアスだがな!」


 髭面の騎士が全力を振り絞り、俺を弾き飛ばす。

 後ろに飛ばされ、体勢が崩れた俺に髭面の騎士が斧を振りかぶりながら、突進してくる。


「あの男の一族の末裔を殺せるなら、ここに来た甲斐があったというものだ!」


 どんだけ恨まれてるんだろうね、ユリアスの野郎。

 俺は振り下ろされた斧の一撃を剣で受け止める。だが、その瞬間、俺の剣が刃の半ばから砕けて折れた。


「なまくらがっ……」


 怒ってもしょうがないけど、怒りたくもなるよな。戦闘の真っ最中に折れるとか、どんだけナマクラだよ。


「ふはは、進退窮まったな!」


 髭面の騎士が再び、斧を振りかぶる。剣が無い以上、受け止めるのは不可能に近い。何か武器があれば、何とかなるだろうが――


「仕方ねぇな」


 落ちている武器は見つからない。なので、俺は最終手段を取る。

 俺は足元に転がっていた近衛兵の死体の下半身を掴み、斧を振りかぶる髭面の騎士に叩きつけた。


「がっ!?」


 いくら下半身だけでも、重さならば数十kgはあるはずで、それを振り回して数十kgの鈍器として殴れば、どれだけタフでもそれなりのダメージはあるだろう。


「貴様、味方の死体を!?」


 それがどうした馬鹿野郎。

 俺は下半身だけの死体で再び、髭面の騎士を殴りつける。騎士は斧で防ごうとしたが、残念、武器の重さが違うので、防ぎ切れずに直撃を受けて吹っ飛んだ。


「クソがっ、だからアークス家の人間は嫌なんだ……」


 泣き言が聞こえたような気がするけれど、だからって俺が攻撃を止める道理は無いよね。

 俺は吹っ飛んだ勢いのまま地面に倒れる髭面の騎士に飛び掛かり、これ以上話すことも無いので、何も言わずに髭面の顔面を全力で踏みつぶし、頭部を破壊する。


 これで指揮官は死んだし、後は有象無象の雑魚の群れになったレブナント共を片付けるだけ。ニブル市の防衛に関しては、これにて一件落着ってことで良いかな? まぁ、市内に入り込んでるレブナント共を駆除するっていう仕事が残ってるんだけどさ。







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