きらきら・ウォーゲーム(11)
続きです。
あの怪物を倒せば、ユノの迷いは晴れて、みんな解放されて、取り戻して、それで幸せになって・・・・・・。
そういう結末を辿るはずだったのに・・・・・・。
みんな救われると思ってたのに・・・・・・。
「もう元に戻らない。私も、みんなも・・・・・・。だったら、もう・・・・・・」
光を閉じこめた水晶が輝く。
雨が風に流れ、それを濡らす。
「もう・・・・・・みんな消えちゃえ・・・・・・」
淀んだ空に滲む光。
この街どころか、この星自体を貫く勢いで塊が迫る。
「なんで・・・・・・こんな・・・・・・」
ユノがたどり着いた答えは、全てを終わらせること。
全部壊して、何もかも無くして、全てを断つこと。
こんなことをしなくたって、ユノにはまだ可能性があったはずなのに・・・・・・。
それすらも自らの手で消し去ろうとしている。
「それが、答えなら・・・・・・」
私も、やるべきことをやらなければならない。
まだ道がないわけじゃないが、時間は待ってくれない。
全ては彼女次第だ。
私に出来ることは・・・・・・。
「必殺・・・・・・」
まだ手のひらにある、大剣の核。
私の片手剣。
その切先を空で複雑に輝く塊に向ける。
ぐちゃぐちゃな色彩で、でも綺麗で、今のユノ自身のようだ。
迫る終わりの時。
地が軋み、ロボットやビルの残骸が揺れる。
これはユノの力によるものじゃない。
私を中心に発生した衝撃波だ。
伸ばした剣を両手で握る。
力を集める。
その力は渦を巻き、そして・・・・・・。
「超重力ドリル」
アスファルトに亀裂が走る。
全ての残骸が浮かび上がる。
月のかけらすら、私の力の影響を受ける。
渦巻く力は、全て切先に集約され、全ての物体がそこに向かって落ちていく。
全てを飲み込む、重力の渦。
超重力ドリルに引き寄せられて、水晶の塊が加速する。
私の力はさらに増幅し、景色までもねじ曲げた。
光すら吸い込まれ、切先に闇が広がる。
ブラックホール。
全てを飲み込み、破壊する無だ。
超重力ドリルと水晶の塊が交わるまでもなく、塊は瓦解していく。
ユノもドリルへ落ちていく。
そしてそれすら確認出来ない程に闇は広がった。
巨大な力の渦。
その闇。
それが全てを飲み込もうとする。
無に帰そうとする。
ユノの求める終わりを、ユノに与える為に。
闇は街を飲み込む。
もう何も見えない。
次第に、闇が裏返るかのように内側から眩い光が溢れてくる。
そしてそれが、爆発した。
世界を白が飲み込む。
耳鳴りしか聞こえない、真っ白な光。
「これで、よかったのかな・・・・・・」
勝った。
ついにあのユノを倒したのだ。
けど・・・・・・。
結局・・・・・・。
一縷の望みも潰え、ユノが終わりを迎える。
本当に本当の、命の終わりだ。
そして、一筋の光が全てを閉じた。
しかし、その光は・・・・・・。
続きます。




