きらきら・ウォーゲーム(4)
続きです。
ユノと私の間に光が弾ける。
「・・・・・・!?」
それがなんであるかを理解する前に、私の体は吹き飛ばされた。
先程のパンチも、効いていたかは定かではない。
武器は投げてどこかへやってしまったし、それに空中だ。
あまり自由に体を動かせない。
私の落下が始まる前に、ユノの背に光の輪が浮かび上がる。
真っ白に輝くそれは、その明るさを増し・・・・・・そして次の瞬間、解けた。
輪が幾筋もの光に分解される。
それらは何度も屈折を繰り返し、しかし確実にその複雑な軌道で私を狙っている。
重力を操作して、その間をくぐり抜ける。
避けて、避けて、避けて、ユノを目指す。
しかし思うように動きを制御できない中で、この変則的な光線を避け続けるのは難しい。
そして、とうとうユノに到達する前に、その光線に衝突してしまった。
爆発の衝撃が私を襲い、視界を真っ白に染め上げる。
一度命中してしまえば後はお手玉状態。
光線の群れが過ぎ去るまで、それを抜け出すことが出来なかった。
今のでユノとの位置関係が分からなくなる。
そんな私に、上空から水晶の塊が叩きつけられた。
一瞬で地面まで到達し、砕けたアスファルトに体が沈む。
水晶は地面との衝突と同時に砕けた。
ならば、それを利用しない手はない。
破片で再び二振りの剣を作り上げ、砕けた地面から跳躍する。
そのジャンプの頂点で、ユノの姿を見つけた。
「まだ諦めないか・・・・・・」
ユノが哀れむように言う。
だけど逆だ。
今は私がユノを哀れんでるんだから。
ビルの壁を蹴って、位置調整しながらユノを目指す。
味を占めたのか、その間に再びユノは無数の光線を放出した。
それをビルを盾代わりにして避ける。
避けながら迫る。
そしてユノの正面にあるビルにたどり着くと、そこから一直線に跳んだ。
剣を突き出して、推進力をユノにぶつける。
ユノは私の攻撃に、パンチで応じた。
刃と拳が衝突し、私の攻撃だけが弾かれる。
しかしすぐさま、もう片方の剣を薙ぎ払った。
立て続けの攻撃に、ユノの拳が怯む。
そして次の攻撃は同時だった。
刃と拳がぶつかるたびに風が巻き起こる。
激しく火花を散らし、そのたびにお互い同じようにのけぞる。
その応酬の末、ユノの拳が私の体を捉える。
その手加減無しの拳打で、再び私は地面に叩きつけられてしまった。
さっきより深く沈む。
それでも・・・・・・。
「まだ・・・・・・!」
まだまだ。
全然戦える。
溢れる力が止まらない。
まだ、もっと強くなれるはずだ。
「愚かな・・・・・・。しかし・・・・・・いや・・・・・・」
大地を駆ける私に光の雨が降り注ぐ。
地上でなら当たる事はない。
ユノを見上げる。
私がそうやって注意を向け続けているのを逆手にとって、ユノはビルの影から水晶の触手を私に突き刺した。
「ったいなぁ・・・・・・!」
触手は完全に背中側から貫通している。
「やはり下等生物・・・・・・くだらない存在だ。どれだけ無様にもがこうと、私には届かない」
ユノが触手を操作し、私を突き刺したままビルに叩きつける。
その壁を壊して、その内側を突き抜けて、更に別のビルへと押し付ける。
絶えることのない振動と、繰り返す重い衝撃に息もできなくなる。
「どれだけ立ち向かおうが、どれだけ進化しようが、それは全て私のものになる! いいかげん、負けを認める時だ・・・・・・!」
私の体を使って、何本ものビルを倒壊させる。
逃げられない痛みに苛まれて、振り回されるたびに傷口が広がる。
そしてとうとう遠心力で私の体が触手からすっぽ抜ける。
弾丸のように放られた私は、また別のビルに突き刺さり、そしてその瓦礫に埋もれた。
続きます。




