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冒険者ギルド 8

投稿いたします。

ちょっと覗いて見てください。

「お帰りリーシェン。」


長槍を次元収納に収めながら帰ってきたリーシェンを僕達は迎え入れた。


「はい、ありがとうございます。さすがはギルドの本部長ですね。結構ぎりぎりでした。」


汗一つかいていない涼しい顔のリーシェンがそう言っても誰も信用しないと思うよ。


「いやあ、私の感じた以上の才能だよ! 私の完敗だ。」


厳つい体に強面の以下にも武闘派のイメージが強い本部長が、白い歯を見せながら爽やかに笑っている様子は違和感でしかなかったけど、本人は気にしている様子は無かった。


「いえ、パラディオ本部長様こそ、小娘相手に本気で対戦して下さってありがとうございました。」


リーシェンは、深々と頭を下げて本部長さんにお礼を言うが、その本部長の額には青筋が立っている様に見えた。


「は、は、手厳しいなあ、私の本気をあんな簡単に打ち返されてしまっては立つ瀬が無いよ。」


笑ってはいるけど、相当悔しそうだな。


「さて、これでリーシェン君はSクラスの実力がある事が証明されたんだけど、さすがにいきなりSクラスとはいかないし、規定でのAもBもできないからCクラスと云う事になるんだがそれで良いかな?」


体の厳つきに比べて喋り方はかなり腰が低い物言いで、リーシェンに尋ねてきた。

それをリーシェンは直ぐに答えず、僕の方に視線を送ってきた。


「はい、特に問題ありません。」


リーシェンは主である僕に決定して欲しかったんだろう。

僕が返事をするとリーシェンが微笑んでくれた。


「そうか、何分冒険者としての実績が無いと、国王直轄に騎士と同じ待遇のSクラスには出来んからな。」


決定権が一応僕にあると確認した本部長さんは今度は直接僕に話しかけてきた。

この辺の身のこなしは流石、ギルドの本部長だ。


あれ? ちょっと待てよ? 今国王直轄の騎士とか言ったよな? 僕達一応姫様の近衛騎士となっているから国王直轄と同等の扱いのはず。

ならSでも良いのか? でもそうすると本部長は僕達の事を知らない? のか?


「あのう、パラディオ本部長? 母様から何か聞いてませんか?」

「母様?」


僕の言葉の意味が解らないのか、腕を組大きく首を傾げている。

なんか頭の上に?マークがいっぱい飛んでる様に見えるぞ。


「はい、母様です。僕達の素性を知っていたから、このクラス試験を買って出たんですよね?」

「ん? なんの話だ? 私はパルワ君から、かなり強そうな人材が登録に来たと聞いてな、それとなく影から見ていたら、この女性があのカーナ君に匹敵しそうな雰囲気を出していたから興味本位で立ち会っただけなんだが?」


んんんんんんん?? 何か話が合わないぞ?


「一つお伺いします。」

「何かな? え~と・・・・・すまん名前なんといったかな?」


あ、やっぱりこの人僕達のこと全く感づいて無いぞ!


「レンです。ちょっとお耳をお貸し願えませんか?」

「お!? おお、良いぞ!」


パラディオ本部長はそう言って僕の背丈まで腰を落としてくれて耳を僕の方に向けてくれた。

ただ、その顔が少し赤いのは何でだ?


「僕は、レンです。レンティエンス・ブロスフォードです。」


本部長さんだけに聞こえる程の小さい声で、僕の本名を聞かせてあげる。

何故かその間、カーナを始めとして4人の女性陣も顔を赤くしているのが気になったけど。


「え? え?? ええ?? えええーーー!」


ガバッ!!! と云う擬音が目に浮かぶような速さと勢いで僕の足元に頭を付けて土下座をする本部長の姿がそこにあった。

訓練場全体に静かになる。

それはただ一点に皆の視線が集中した為に起こった、僕にとっては血の気が引く状況だった。


「な! 何してるんですか!! リーシェン! カーナ! この人を連れて此処から脱出する!!」

「「はい!!」」


僕の号令と共に、土下座したまま固まってしまっている本部長をリーシェンとカーナが担ぎ上げ、訓練場を脱兎のごとく出て行く。

そのあとをシアの手を引いて僕達も急いで此処から立ち去る。

シア、今はそんなに嬉しそうな顔しないで良いからね。


読んでいただき有り難うございます。

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