冒険者ギルド 1
投稿いたします。
加護の儀式からもう10日経とうとしていた。
僕と、カーナ、リーシェン、そしてシアの四人は、王都の中心より少し離れた東地区の一角にある冒険者ギルドのフォレスタール本部の前にいた。
この王都は大きく分けて5地区に分類されている。中心地区は王城があり王都の5分の1の面積を絞めていた。
それを取り囲む様にそれぞれ低所得者や貧民街、それに駆け出しの冒険者が利用する安宿等が多く集まる北地区、多くの商店や観光を目的とした宿泊客が泊まる高級宿、それらを経営する富裕層が住む西地区、多くの貴族が居住する南地区、そして一般的な庶民や雑多な店や露店が並び市場等で人が一番賑わう東地区に大きく別れていた。
そして目的の冒険者ギルド本部は東地区に建っていた。
「結構大きいですね。なんか教会みたいな建物ですね。」
シアが見上げる建物は3階建ての白い石造りで二つの塔が立ち並び壁面に彫刻等で装飾されたその姿は、本当に教会のようだ。
「これ、元々教会だったのをギルドが買い取って本部にしたからね。当時の本部長が派手好きだったらしいよ。」
さすが、カーナ。冒険者の先輩だけの事はあるね。
ギルドの小ネタをいっぱい持っていそうだ。
僕達は、なるべく普通の冒険者に見える様な服装にしているんだけど、それでも駆け出しの冒険者としては良い装備なのは仕方ないところだろう。
リーシェンとカーナは色は赤系と黒系で違うけど、ミニのスカートに防御力の高い魔獣の皮で作られた服に軽装のプレートアーマーを装着し、その上から長めのジャケット着込んだ、ほぼ同じデザインだ。
この長めのジャケットの中に刀とか武器を隠して端から見ると武装している様には見えなくしてある。
僕とシアもほぼ同じデザインなんだけど、僕は丈の短めのズボンでジャケットも白を基調としてラインや袖口の要所をブルーで装飾しているのに対して、シアはピンクと薄い緑色となっていた。
ちなみに、女性はミニスカートだけど下には革製の防御力高めのスパッツになっているので期待する人には残念な事になっている。
別に僕の意見ではないからね。
「さて、登録受付してしまおう。ここで立ってるだけで何か注目されてる様な気がするしね。」
ギルドに出入りが多い時間帯をわざと外した昼前に来たにも係わらず、結構な人が出入りしていてその殆どの人が僕達をちらりと見て行っていた。
まあ、三人ともそれぞれ違う魅力のある美女、美少女だからなあ、気になるのも仕方ないのかな?
そんな事は気にしていないのか、カーナが先頭に立ってギルド本部の中に向かっていったので僕達がそれに続くように入っていった。
元教会だけあって入口は高さも大きく扉も開放されたままになっていたので入り易かった。
まず入ると綺麗に磨かれた石板が敷き詰められた50人位の人がいっぺんに入っても余裕のある大きなホールに圧倒される。
天井も高いし、所々に飾られたステンドグラスに彩られ、屈強な冒険者が出入りしている建物には思えない雰囲気を作っていた。
そのホールを奥へと進むと、役所のカウンターの様な所に人の背丈程ある仕切りで区切られ、そこに受付であろう女性職員が数人、区画毎に座って業務をこなしていた。
「レン様、まずは受付で登録致しますので、こちらへどうぞ。」
そう言ってカーナの誘導で一人の受付嬢の所に4人で向かった。
その受付嬢は、僕達が近づいて来たのが判ったのか、事務処理の手を休め視線をあげる。
「あれ? カーナさん今日はお一人じゃないんですね?」
カーナに気軽にかける受付嬢はカーナが一人でないことに相当驚いているようだった。
「まあね、今日は私の知り合いが冒険者に成りたいって言うので連れてきたんだ。で合わせてパーティーを組むからその登録もしたくてね。」
「えーーーー!!! あのカーナさんがパーティーを組むんですか!?」
受付嬢のあまりの大声に、周辺にいた冒険者やそうでない者まで一斉にこちらに注目する事になった。
あんまり目立ちたくないんだけどな。
読んでいただき有り難うございます。




