お披露目 7
投稿いたしました。
でも、なんで姫には殿下の加護の力が及ばなかったんだろう?
考えてみるけど、良く判らなかったので取り合えず保留としておこう。
「シア、とにかく君に怖い想いをさせた報いはきっちりと受けてもらうから安心してね。」
「はい、お気をつけて。」
シアは笑みと一緒に僕の身を案じてくれる。
僕は、立ち上がりシアに軽く立礼をし、玉座の間の壇上より謁見の間へと下りて行く。
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一方、ジルデバル辺境伯陣営内。
「殿下!あの様な物言いでは手のうちをみすみす相手に悟らせてしまいますぞ!」
周りを気にしながら小声であるけど、皇子を叱責するゴルード伯爵。
「何を心配しておる、ゴルードよ。あんな子供にこの俺が負けはせんよ。」
「いえ、そうではなく殿下の加護の性質を見抜かれるとも限らないと言っているのです。それに先程の様にされてはあからさま過ぎて姫に何かしらしようと試みた様に写ってしまいます。」
「何を恐れることがある。俺の『魅了の眼差し』で男だろうと女だろうと従わせれば問題無い!」
「しかし、あの姫には効かなかったのでしょう?」
「そ、それはそうだが、今まで効かなかった者など一人も居なかったのだ。何かしらの原因で姫には効かなかったが、周りの者を従わせれば姫がいくら言おうが私の妻になるしかなくなるのだ。」
ゴルード伯と字を書くジルデバル辺境伯は自信過剰のアヒム殿下に一抹の不安を感じながらも、ここまで来た以上計画を進める他なかったので渋々殿下の言葉に頷く事にした。
「ゴルードよ、万が一の場合はいいな。」
「はい、ジルデバル様。」
「何をコソコソ話をしている。」
二人が自分には聞こえない小声で喋っているのが気に食わないアヒム殿下。
「いえ、万全をきする為に騒動の鎮静化の為の兵士を準備するよう言っておっただけでございます。」
「そうか、それならば良い。しかしあの姫を支配出来なかったのは口惜しい。俺の加護の力はアストラル世界では無いからこの様な精神結界の魔道具の影響も受けないはずなのだが。」
「たしかに、殿下の支配は目から送られる光の明滅による強力な暗示とお伺いしておりましたので不思議でございますな。」
「何かしら光を屈折させるような物があったのやも知れん。まあいい。取り合えずあの子供騎士を打ちのめして姫の専属騎士を辞めさせれば問題無い。」
「そうですな。お? そろそろ準備が整ったようですな。では我々も対決場である中庭の方へまいろうではありませんか。」
ジルデバル辺境伯が殿下にレンとの対決の場の設定が完了したことを確認し報告する。
「ああ、帝国でも剣士として剣豪の称号を持つこの俺が瞬殺してみせるよ。」
鋭い目つきで、同じ様に対決場へ向かうレンを見つめ舌なめずりするアヒム殿下。
ふん、よく見ると女の様に美しい顔してるじゃないか。
あれを公共の面前でいたぶるのも悪くない。
この加護と剣の技術があれば俺に逆らうことなく、辱めを受けさせてやろう。
フ、ハハハ!
心の中で、高笑いするアヒム殿下だった。
「ジルデバル様、宜しいのですか?」
アヒム殿下と少し距離を置き、ゴルードはジルデバルに小さな声で話しかけていた。
「何、問題は無い。姫を手中におさめられなかったのは少し惜しいが、あの小僧を叩きのせれれば王家に対するブロスフォード家の権限を弱める材料になるからの、さすがに剣で名を馳せているアヒム殿下が、7才児に負けはすまい。」
「それはそうですが、あのアヒム殿下は少々問題が有りすぎるのでは?」
「あれぐらい馬鹿な方が、かえって扱いやすいではないか。」
「まあ、そうでしょうけども、あの自分の加護の秘密をいくら私どもといえど、自慢げに教えるとは。」
「ゴルードよ、まあそう言うな。あれでも私達の資金源となる国の皇子なのだからな。」
「はい、ただ危ないと判断しましたら、処理はさせていただきます。」
「それは任す。」
二人が自分の事を話しているなど、全く気付かず今はレンをどう痛め付けるかだけを考えるアヒム殿下だった。
宜しくお願いします。




