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王城での出来事 2

投稿致します。

今回から、騎士となったレンのお話になります。

よろしくお願いします。

僕がシア姫の専属騎士(ナイト)に、内々に任命されたその日の内に、僕とカーナ、リーシェンはその住まいをお城の中に移していた。

あまりに急な事だったので、ブロスフォード家の皆は驚き、別れを悲しむ者も多く居て、改めて僕は恵まれた環境に居たんだと実感する事になった。

ただ、なぜか若いメイド達はカーナとリーシェンに呪いの様な言葉を繰り返し呟いていたようだったけど、その当の本人達がニコニコしていたので問題ないかなと、特に気にしないようにする事にした。

そして慌ただしく新しく住む事になった王城の一画に当面の生活用品を収め、姫様専属騎士としての一日が始まろうとしていた。

ちなみに僕に用意された部屋は一区画に3部屋と洗面、トイレと専用の内風呂まで備付けられている、何処かの有名ホテルのスイートを思わせる豪華な場所だった。

初め断ろうかと思ったのだけど、将来ファルシア姫の夫になる少年を一介の騎士と同じ扱いは出来ないと、お妃様が言われ、シア姫の寝所にも近い王族の縁者が使用する部屋を宛がわれたのだ。

その部屋は一つは僕の寝室、もう一つはカーナとリーシェンの寝室、そして残りを応接室兼執務室として使用する事にした。


僕はまずシア姫専属としての専用服に着替える。

白を基調とした服に軽装のオリハルコン製の肩当て胸当てを装備し、やはり白のマントでほぼ全身を覆い隠した姿になった。

父様の近衛師団の騎士服とデザインは似ているが、近衛は色を赤としているので区別がつく。

そして、カーナとリーシェンも僕と同じデザインのメイド服に変わっている。

ファルシア姫専属近衛騎士団の僕が団長で、リーシェンが副長、カーナが団員という事になっている。

結局、ファルシア姫との婚約発表は姫が10才まで待つ事になった。

それまでに僕の貴族階級を子爵まで無理矢理上げて体裁を整えるのだそうだ。

その為の計画も色々考えているようで、母様とお妃様が嬉々として話し合っておられました。

あまり関わりたくはないけど無理だろな。

それと、カーナとリーシェンとの婚約も内々だけに留め、今回は僕の部下として入城すると発表することになった。

だいたい7才の僕が姫専属の近衛騎士というのも常識から考えればおかしな話のうえ婚約者を連れて入城とは流石に無理があると判断したからだ。

もともと、カーナ達を一緒に連れて行くのは姫の護衛もする為であったので近衛騎士団の団員の方がしっくりくるはずだ。


そして着替えと準備が終わった僕は、カーナを従えてシア姫の控室へと向かった。

リーシェンは姫の護衛の為先に向かわせている。


「コン、コン。」


「ファルシア姫、レンです。」

「あ! は、はい! どうぞ。」


僕はシア姫の部屋の前に立ち扉をノックすると、中から少し緊張気味のシアの声で返事があった。

ゆっくりと扉を開き、部屋に入ると直ぐに一度一礼をする。

礼を戻し、もう3歩程前に進むと、後ろからカーナも僕に続いて部屋に入り一礼をする。


「おはようございます。ファルシア姫様。今日よりファルシア姫専属近衛騎士団に着任致します、レンティエンス・ブロスフォードでございます。」


その場で膝を付き頭を下げ礼をするとカーナも僕に習い同じ姿勢をとる。

そこへ、ゆっくりと近づく姫様が僕の前で立ち止まると、右手を差し出してくる。


「レンティエンス・ブロスフォードよ、騎士爵として私の生涯の盾となる事を許します。」


その言葉を聞いた僕は、差し出されている手の甲に唇を付け敬意をはらう。

暫くそのままで時間が流れた。


「うううう、き、緊張しました!」


突然耐え兼ねたのかシア姫が、大きな声を出した。


「シア様、これも儀式なればあまり緊張しませんように。」

「そうは言っても、レン様にこんな偉そうなものの言いようが申し訳なくて!」


いや、立場からいえば当たり前なんだけど、どうもシア姫は僕に対して一歩引いた対応になっているような気がする。

いつかは、対等な関係で話が出来たら良いなと思う。

読んでいただき有り難うございます。


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