王城での出来事 1
投稿致しました。
宜しくお願いします。
その日、僕はお城に赴き内密にお妃様とシア姫とまず会っていた。
もちろん、母様とカーナ、リーシェン共だ。
「お待ちしてましたよ、レン君。いえレンティエンス・ブロスフォード騎士爵様。」
「え?騎士爵? 母様聞いてませんよ!」
「あら、言ってなかったかしら? 姫様の専属騎士になるのですから、爵位が無いと何かと不便だから王様に頼んで授けて貰う事にしたのよ。」
さも当然みたいな感じで言われるけど、大丈夫なんですか?他の貴族からやっかみが出そうで怖いけど。
「まあ、心配しないでも大丈夫でしょ。今まで騎士爵を与えると言っても姫様の専属騎士になりたがる人が一人も居なかったからね。」
母様が何気に言われるけど、シアを取り囲む状況って思った以上に大変だったんだ。
僕が少し悲しそうな顔をすると、シアが僕の方に近寄ってきた。
「そんな、レン様が悲しくなられる必要は無いです。むしろそのおかげでこうしてレン様が私の騎士になって頂けたのですから感謝しかありませんわ。」
そう言うシアの顔は、本当に幸せそうに見える。
喜んでくれるなら、それはそれでも良いか。
「では、王よお願いします。」
「え?」
「うむ、レンティエンス殿こちらへ。」
お!居られたんだ? 気付かなかった。
僕が驚いていると、シアが僕の耳元でささやく。
「ごめんなさい。お父様って影が薄くて人から気付かれない事が多いんです。加護のせいだとは思うのですが。」
王様の加護?
「シア、王様の加護って聞いても良いのかな?」
「レン様なら、良いですよ。だって未来の旦那様ですから。きゃ! 言っちゃった! えへへへへ。」
ちょっと照れた仕草が無茶苦茶可愛いい!
そんな風に思ってシアを見ていたら、今度はお妃様が僕に近寄ってこられた。
「レン君、ファルシアを受け入れてくれて本当にありがとう。あんなに笑ってるの久しぶりに見た気がするわ。」
「そうなんですか?そんな風には見えませんよ?」
実際、僕が会ったシアは明るくて良い子としか見えないけど。
「それだけレン君を信じてるんだと思うの。これから色々大変な事があると思うけど、ファルシアをお願いね。」
真剣な眼差しで話すお妃様の顔は、娘を心配する親の顔だった。
「はい、僕はシア姫の騎士ですから。」
僕の答えにお妃様が微笑んで頷いてくれる。
「あのー、そろそろ良いかの?」
あ!王様の事、すっかり忘れてた。
みんながちょっと気まずい雰囲気の中、僕の爵位の授与が行われた。
本来なら貴族の推薦とか、各大臣から国に貢献のある者とかを推薦し、審査委員会にかけられて決まるらしいのだけど、今回は王特権の行使と、審査官に代わる二人の承認でされると云う事で、一人はお妃様、もう一人は剣聖の称号を持つ母様の簡略承認で行われた。
後で各貴族からの反発があるだろうな。
授与は王様の指命の儀から始まりお二人の承認の宣言がされ滞りなく終わった。
「騎士レンティエンス、姫の事を頼む。」
王様に最後の言葉を戴き僕は騎士となった。
読んでいただき有り難うございます。




