レンの部屋にて 2
投稿致しました。
抱き締めてるといっても、身長差がかなりあって、僕がリーシェンのお腹辺りに顔を埋めているといった形なのであまり格好良くないけど、こんなリーシェン見たらつい抱き締めたくなってしまった。
前世の僕からは想像もつかない対応だよな。
これが神対応の力の一旦なのか?
「ごめん、リーシェン。僕の言葉が足らなかったね。僕はリーシェンが嫌がる事はしたくなかっただけなんだ。君が望む事なら僕はいつでも聞くよ?ただ僕の言葉が間違っているなら、ちゃんと注意はしてほしいかな? それができるのはリーシェンだけだからね。」
自分でもよくこんな事言って平気だなと思うけど、つい言ってしまった。
そんな言葉を聞いたリーシェンは、膝を付き僕と同じ目線になると今度はリーシェンが僕に抱き着いて来た。
「レン様、有り難うございます。ふつつか者ですがよろしくお願いします。」
丁寧に感情を込めたその言葉を聞いて、男として彼女を幸せにしなくてはと責任感を感じた。
そんな僕たちの横で、カーナがギャアギャア騒いでる。
やれ、ギャップ萌えだの年増の陰謀だのと言ってるけど、真剣に怒って無いことくらい解るからね。
なので、僕は騒いでいるカーナも抱きしめて上げたら、一瞬で人には見せられない程のにやけた顔をなっていた。
冷静に考えると、物凄く恥ずかしい事してるよな僕って。
前世なら絶対してない、というより出来ないよな。
これも神対応の成せる技なのか?
「はい、はい! 三人で朝から良い雰囲気を作るのは結構だけど、さっさと朝の支度しなさい!」
いつの間にか母様が僕の部屋に入ってきていた。
カーナもリーシェンも完全に気付いていなかったので、物凄く慌てて部屋から出ていってしまった。
僕の着替え終わって無いよ、リーシェン、カーナ。
//////////
僕はそれから朝の支度を終え、食堂で母様と朝食をいただいていた。
もちろん、僕の横にはカーナとリーシェンが立っている。
最初は一緒に食べようと言ったんだけど、流石にまだ遠慮された。
近いうちにそれは実現しよう。
因みに父様は王宮に詰めておられて今日は不在だ。
「さて、レン。」
「はい、母様。」
「今日これから、王宮に行ってもらいます。」
「はい。それで用向きは?」
「貴方を姫様の婚約者として他の貴族に認めさせる為の計画を進める為です。」
思ったより真剣な顔で母様が話してくる。
大方の事は聞いていたけど、昨日今日で動く予定では無かったはずなのに?
「何かありましたか? 予定より少し早いようですが。」
「どうも、姫様に縁談話を持って来ると云う話が持ち上がっているの。」
「え?」
またいきなりな話だ。
今まで、シアの悪い方の噂を流しつづけ印象操作で王族を陥れようとし続けてきた貴族だったはずなのに。
それがいきなり、縁談話とわね。
「母様、その縁談の相手と云うのは?」
「それがね、スバイメル帝国らしいのよね。しかも、アヒム・スバイメルだというのよね。」
「え? それってスバイメル帝国の皇子じゃないですか。」
「そうなのよね。えらく大物が出て来たのよ。姫様の噂は各国にも伝わっているはずだから、滅多な事では縁談なんて持ち掛ける国なんて無いはずなのに。」
母様は少し困った風に首を傾げているけど、その表情は平然としている。
おおよその見当はついてるということかな?
「母様は今回の縁談の裏事情をある程度推察されているんですか?」
「あら? 解るの? 自分の息子ながら凄いわね。」
「それでも相手の出方を見てみないと対応出来ませんね。特に相手がスバイメル帝国の第二皇子ともなると下手な事は出来ません。」
「そう、そこでレンには少し早いけど、姫様付きの護衛騎士に就いてもらうわよ。」
ニコニコしながら話す母様。
この状況も楽しんでるみたいだ。
母様を敵にまわす人をちょっと同情してしまうよ。
読んでいただき有り難うございます。




