レンの部屋にて 1
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王宮での祝賀会の翌朝、レンは自室のベットの上で目を覚ます。
う~ん、もう朝か。
昨日は色々あって大変だったから、今日くらいは普通に過ごすか。
僕は、そう思い日課の朝の鍛練の準備をしようとベットから下りようとしたのだが、何かに体が引っ掛かっているのか身動きが出来なかった。
「? 何だ?」
僕は羽毛の布団をはぐりその原因を確認しようとしたが、!! 再度布団をかけ直した。
「う~ん、見間違えか?」
今度はゆっくりと布団をはぐる。
う~ん、どう見てもカーナだよな?
いつもと感じが違うので一瞬戸惑いを感じてしまった。
僕の腰に手を回すように寄り添って寝ている白い寝巻姿のカーナ。
薄での寝間着は身体に比べて大きめのワンピースタイプで、可愛らしい印象だ。
普段の格好良い頼りになる姿とのギャップが何とも言えず良いです。って何考えてるんだ僕は!
「カーナ、カーナ、朝だよ。」
僕はなるべく優しく揺り動かしながら声を掛けて起こそうとするけど、う~んとか言うだけでなかなか起きてくれないでいると、部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「コン、コン」
「失礼します。レン様おはようございます。」
扉を開けて入ってきたのは、いつも物静かに僕をサポートしてくれるリーシェンだった。
「カーナさん!! 何時まで寝たふりしてるんですか! とっと起きなさい!」
いつものリーシェンではありませんでした。
「フ、フ、この私のタヌキ寝入りを見破るとは、さすがメイド長。」
あ、いつの間にかカーナはベットから出て横に立っていた。
「当たり前です! そ、それより、その、どうでしたか?」
リーシェンは少し頬を赤らめながら僕から視線を外してカーナに何かを聞きたいようだ。
「フ、フ、フ! それはもう心地好い一時でした。レン様の臭いを一晩中嗅いでいられて最高でした!」
「そ、そうですか。それは良かったですね。」
君達、何か会話がおかしいよ?
「まあ、先輩には悪いですけど、私はレン様が小さい時から良く添い寝してさしあげてましたからね。結構手慣れたものなんですよ。でも先輩はこれに一晩耐えられるのか心配ですね。」
胸を張って偉そうな態度でリーシェンを見下ろすカーナ。
その態度に鋭い視線を投げるも、言い返さないリーシェンは頬を赤くしているだけで何も反論しないでいた。
ここに来て寝起きから頭が今ひとつ回らなかった僕の頭脳がようやく活動し始めて、ようやくこの状況になっている原因を思い出した。
カーナはいつも僕が寝付く迄、添い寝をするのが僕が5才くらいまでの習慣だった。
ただ、それはメイド服を着ていたし、あくまで僕が寝るまでの話だ。
今日みたいに寝間着姿で朝までと云うのは無かったはず。
それは、母様が結婚を前提にするんだから一緒に寝るのは当たり前などと言い出したのが始まりだった。
「母様、いきなり何を言い出すんです!」
「あら? おかしいかしら? 大体貴族の男子は成人に成る前に、夜の営みを近しいメイドに教わるのが習慣なのだから問題ないわよ?」
いやいやいや! それはこの世界の話で、僕は前世の記憶があるからそんな習慣を言われても、ん? でも前世の時はもう大人だったんだから、問題ないのか?
「いやいやいや! やっぱりおかしいですよ!」
「でもレンちゃん、考えてみて。今の内からレンちゃんと寝る事に慣れていないと、許婚メイド隊としては問題があるのよ。」
「許婚メイド隊って何なんですか!? それに問題って!」
「あるわよ? ハッキリ言えば身分の問題ね。私個人としては問題無いのだけど、このままファルシア姫様との婚約を発表すると、レンちゃん次期国王候補の最有力の人物になるのよ。そんなレンちゃんの側室をメイドからとかなると、貴族等が簡単には納得しないはずなの。メイドが側室に成れるのに何故貴族である私たちの娘が成れない! 等と言い出す訳よ。」
確かに、それは考えられる話の様な?
「だから、その前に既成事実を作ってしまえ! と云うことなの。解りましたか?」
「う! う~ん、納得出来ないけど、理屈は確かに。でも僕はまだ7才ですよ? それにその、よ、夜の営みが、まだ出来る訳でも無いのですし・・・」
「ま! レンちゃんったら。 そっちの方も勉強済みな訳ね。ふふ」
物凄く嬉しそうな母様。
それは前世では一応それなりの年齢でしたからね。
「それについては別に本当にする必要は無いわよ。一緒に寝てるというだけで後は言い触らせばお手付きと云うことでなんとでも言えるからね。要は既成事実を作るには一定以上の本当が必要なのよ。」
ま、まあ、母様が言う事も一理あるし、もしここで僕が断ってカーナやリーシェンが悲しむ事にでもなればそれこそ悔やみきれないくなるだろうし・・
「わ、解りました。でも一緒に寝るだけですよ?」
「もちろんよ。」
嬉しそうにウィンクする母様。
ちょっとこの状況を楽しんでる気がする。
息子の大事な出来事を楽しんでどうするんです!
でまずは、添い寝経験があるカーナが早速一緒に寝る事になったんだよね。
それを聞いてリーシェンは鼻血出して倒れたんだけどね。
「リーシェン? 大丈夫? 無理しなくても良いよ?」
僕は特に深い意味無くリーシェンの良いようにして貰うために言ったつもりだったんだけど。
「・・・・・・!」
え?え!リーシェンが涙目になってる!
「や、やっぱり私では年が離れ過ぎで駄目ですか?」
いつも物静かに仕事をきっちりとこなす、出来る女史といったイメージしか無いリーシェンが涙を溜めながら上目遣いで僕を見る仕草がとても女の子してて可愛らしくて、ドキッ!としてしまった。
そんなリーシェンを僕は無意識に抱き締めていた。
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