ファルシア姫 6
投稿いたしました。
合わせて、タイトルの変更致します。
「あなたが、レンティエンス・ブロスフォード君ね。」
優しそうな方だ、これが僕の王妃様の第一印象だった。
金色と云うより白金の輝く様を思い起こさせる長いストレートの髪に、決して太っているわけはないが、少し丸みのある顔と体のラインがとても柔らかそうな雰囲気を作りだし、大きな緑の瞳を持つ、まさに聖女と言って良い女性だった。
歳もさっぱりわかりません。
僕の母様と美しさではこの国の双璧をなすと言っていいかもしれないな。
あ、でも僕としては、カーナの様な可愛らしさの中に緊張感のある顔つきが好きかな? でもリーシェンみたいな優秀な秘書みたいな切れる女性も好みかな?
話はそれたけど、その美しい王妃様が僕にゆっくりと右手の甲を差し出してきた。
僕はそれに応え、膝を付き挨拶の口づけをする。
「レンティエンス君、加護の啓示をお祝いしますね。これからこの国の為、力を尽くして下さい。」
「はい!王妃様。」
僕は片膝を付いたまま、さらに頭を垂れ王妃様の言葉を受け入れる。
「それと、この子の事を頼みます。」
王妃は僕にそう言うと、後ろにおられたファルシア姫様を手招きし僕の正面に立たせた。
「初めてお目にかかります。レンティエンス・ブロスフォードと申します。」
僕は頭をもう一度下げ挨拶をするが、特に言葉が返って来なかった。
その状態が暫く続く。
あれ? 聞こえなかったかな?
僕の声が届いていなかったかなと心配になったけど、姫様の許しもなく顔を上げる事も出来なので、そのままの体制で待ち続けた。
「あのう、」
小さくてとても弱々しい声が聞こえた気がした。
「あ、あのう。」
ああ、やっぱり聞こえた。これは姫様だよね?
凄く綺麗な声だけど、今にも消えてしまいそうな力の無い声だった。
「あの、顔をお上げになって下さいますか?」
小さい声だけど今度は精一杯の気持ちを込めた声が聞こえた。
僕は小さく頷き、顔を上げ姫様を初めて真正面から見るた。
「!・・・・・・・・」
あ!? し、しまった! つい見とれてしまった。
さすがフォレスタール王国の至宝と言われるわけだ。
僕より二つ上なので身長も僕より10センチ以上高い。まあ僕もそんなに身長高くないから一般の子と比べるても平均くらいなのかな?
その身長と同じくらいの長さを乱れないようにリボンで巻き纏められた金色に輝く美しい髪に、夏の海の様な少し緑がかった青く大きな瞳が映える、端正のとれた顔つきの美少女。
肌も輝いている様に思えるほどの白い。ただぱっと見、温室育ちの箱入り娘かと思いきや、身体のラインは引き締まりそれなりに筋肉も出来ている、けっしてひ弱なイメージはなかった。
ただ、性格なのか、加護の力を忌避する周囲の感情に怯えているのか、少し背が丸くなり、顔を伏し目がちの為、見た目以上に小さくは感じた。
それでも、一生懸命に僕の瞳を見ようと、ちらちらと視線が送られ、若葉色のドレスの前で両の手をクロスに組んで必死に耐えている様は、とても可愛らしかった。
「わ、わた、た、私! フォ!フォレスタール王国、だ、第一王女! ファ!ファりゅしゅあ、と云い、ましゅ!」
噛み噛みの自己紹介だった。
読んでいただきありがとうございます。




