旅、エルフの里へ 11
投稿いたします。
読んでみてやって下さい。
僕達は、レンダールの街でも繁華街でにぎあう、通りから少し裏に入る小路へとやってきていた。
「この小路を進めば、ギルド支部に一番早く着く。俺達はこの街も結構足を運んでいるから、こういった道は知っているんだ。」
ライアスさんが、僕達を先導しながら小路を進んで行く。
「フル姉も、当然この道から向かっているはずだと?」
「そうだな。あいつは結構せっかちなところが有るからな、それに君達と一緒に話し合う事を楽しみのしていたから、近道を必ず通るはずだ。」
なるほど、なら間違いないか。
それから、僕達は暫く道なりに進んで行くと少し開けた場所にでた。
そこはこの辺りの住人が使用している共用の井戸が作ってあり、そこを利用する人の為にちょっとした広場になっているようだ。
ライアスさんが突然鼻を上に向けてスンスンさせる。
「レン殿、微かに血の臭いがします。」
え? 僕には臭わないけど?
「リーシェンも判る?」
「いいえ。」
リーシェンは首を大きく首を振って否定する。
カーナにも確認してみたけど、肩をすぼめるだけだった。
「ふふ、俺は獣人の血が混じってるんで鼻がとっても良いんですよ!」
「獣人? その割には見た目が人族そのものだけど?」
「祖父さんが、獣人とのハーフなんですよ。」
なるほどね。
ライアスさんは、そのまま鼻を高く上げ、あちらこちらを嗅いでまわっている。
「それでどんな感じなの?」
「はい、量はほんの少しですけど、真新しい感じがしますね。あ! ここです!」
ライアスさんが立ち止まった場所に僕達が集まる。
そして指差すところ見てみると、僅かに血の様な跡が見えた。
「流石に暗いから解りにくいけど、確かに血が点々とありますね。」
カーナ達も確認したようだ。
「ライアスさん、この血を辿る事は出来ますか?」
「まだ新しいですし、何とか辿れるとは思いますが、それ程量があるわけではなさそうなので何処まで追跡出来るか?」
難しそうな顔をするライアスさん。
実際、血の痕跡はたくさんは無いようだけど、これ以外手掛かりになりそうな物は無いようだ。
ただ、この感じからすると、血は途中で無くなる可能性がある。
何らかの事情で傷を負って血が流れたにしても、その量が知れているので、傷もそう深くは無いはず。
なら時間が経てば傷口の血が固まり、落ちなくなるはず。
そうなると、追跡は難しくなる。
「やっぱり、彼女にも手伝ってもらうしかないか。」
「了解です。私が戻ってお連れいたします。」
僕は何も指示していないのに、リーシェンが答えてくれる。
「判るの?」
「はい、レン様の事ならなんだって判りますとも。」
そんなに大きくないけど形の良い胸を張って自信満々に答えるリーシェン。
ちょっと恥ずかしいけど、頼もしいよ。
「じゃあ、お願い。僕達は先行してるからね。所々に印石を置いておくから辿って来てね。」
「了解いたしました!」
そう言ってと思ったら、一瞬で姿を消すリーシェン。
それに、うお! とか言って驚くライアスさんだった。
「彼女凄いですね。身体能力が人間離れしてません?」
「ははは、そ、そうですね? まあ何時も鍛えてますから。」
僕は適当に答えておいて、僕達も追跡を開始する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
少し時間は戻って。
私は、ギルドへの届け物を持って裏路地に通っている。
ここは表通りを通るより、かなりの近道になるんだ。
早く帰って、ご飯食べたいし、レンちゃんと、そのお嫁さん達とも色々話したいからね。
今晩は楽しみだよ。
「フン、フン、フン」
つい鼻歌が出てしまうほどに楽しみなので、歩くスピードもそれなりに早くなっていく。
跳ねるように人通りに少ない路地を進んでいると、井戸端広場に出た。
「?! 誰かいる? でもこの辺の住民って感じがしない。」
井戸を挟んで向かい側に、2、3人の人影がじっとして立っていた。
雰囲気がおかしい?
こっちをじっと見てる感じがする。
私は、視線がこっちに向いている事が判り、ゆっくりと井戸を迂回しその影がはっきりと見えるまで近づいた。
「ふん! ようやく見つけたぞ。泥棒エルフめ!」
そこには3人の人影が立っていた。
それぞれ冒険者なのか、軽装な防具に身を包んでいるのですが、どうもそれがしっくりこないというか、自分の物になってないような感じがします。
そう、新人が慣らしの出来ていない古道具やで買った防具のように。
「あなた達、冒険者って感じじゃないわね? でもしっかり鍛えられた感じはするし、まさか騎士とかかな?」
暗くて顔は判りにくいけど、少し身体がピクッと反応したから案外当たりか?
ならこんな所で私を待伏せするような奴らなんて決まってるか。
「あんた達、スバイメルの者か? 全くしつこいわね。でも言っておくけど、こう見えても私結構強いわよ? それにこんな街中なら、逃げれるくらい簡単な事だからね。」
私は辺りに気配を飛ばしてみるけど、この前にいる人以外、近くには気配を感じないし、逃げ道にでも罠でも仕掛けて有るのかしら?
私が相手を牽制しながら、周囲を観察していると、一人の男が一歩前に出てきた。
「そんな事くらい何人もお前を探す為に派遣された我等の醜態を見れば嫌でも知ることになるさ。」
案外、冷静に話してくるこの男に、何か嫌な感じを受ける。
読んでいただきありがとうございます。




