旅、エルフの里へ 5
投稿いたしました。
是非に、読んでみてやって下さい!
感想、評価お待ちしております!
あれから宥めるのに大変だったけど、なんとかカーナ争奪戦は回避され、各自分担された場所に戻っていた。
「すまんの、ライアスに続いて、フルエルまで。」
「いえ、ただカーナがそんなに有名な冒険者だとは知りませんでした。」
「おまえさん一応リーダーで許婚なんだろ? もうちょっと知っておいた方が良いと思うぞ?」
「はあ、何だかすみません。」
別にカーナが有名だろうと無かろうと関係無い僕としては、どうでもいい話なのだが、世間一般はそうもいかないようだ。
カーナは二つ名が通る程の有名人で、若干13才でBクラス昇格をはたし、Aクラスも現在取れるはずなのに昇級試験を受けない変わり者という、事でも有名らしい。
それに冒険者仲間での噂では、上位ドラゴンを素手で殴り殺し爆殺したとか、盗賊500人相手にして返り血一つ浴びずに制圧したとか、その盗賊に二度と性交が出来ないように大事な部分を全て切り落としたとか、毎晩毎晩美しい女性を部屋に招き入れてるとか?
「そんなの絶対に嘘ですからね!!」
「うわ!」
いきなり僕の耳元で、強い口調で否定するカーナ。
それだけ言うと、後方へ大きくジャンプして2台の馬車を飛び越え後方の持ち場に戻って行った。
「本人もああ言ってますし、ほとんどは嘘だと思いますよ?」
「そうか? 結構有名な話だぞ?」
どんな冒険者活動していたらそんな話が出てくるんだろう?
また今度聞いてみようかな?
「レン様、前方800ライル程に、索敵に引っ掛かるものがあります。」
そんな事をダルガンさんと話ていると、耳元にシアの声がしたので振り返ると、紙で作られた式神がフワフワと僕の耳元に浮いていた。
僕はその式神に指を付け念じた。
「そのまま警戒を、向こうが動くようだったら連絡を。」
僕の言葉を受け止めて、式神はフッと消えた。
「それは何だい?」
「ああ、これは式神といって、紙に術式を込めて人の言葉を届ける事の出来る魔装具みたいな物ですね。」
「へえ、転移も出来るのか?」
「そうですね。100ライル位でしたら、飛ばせますよ。それ以上は自力で飛行すれば、2000ライル位までは稼動範囲ですね。」
「そりゃ、凄い! これはわしらでも使用出来るのか?」
「はい、フルエルさんの魔術技術なら大丈夫だと思いますよ。今度お教えしますよ?」
「そうか! すまんな。」
ダルガンさんに連絡用式神を教える事を約束して、ってそれどころじゃなかった!
「ダルガンさん、それよりライアスさんを起こして下さい。シアの索敵に引っ掛かりましたよ。」
「そうなのか?!」
「はい、商隊には僕から伝えますので、戦闘の準備をお願いします。」
「判った!」
「それで、魔獣か? それとも盗賊か?」
「いえ、まだはっきりは判りませんが、悪意はありますから、私達にとって招かざる客であることは確かだと思います。」
「そうか、了解した!」
ダルガンさんはそう言うと、後ろ側の荷馬車へ向かって行き、ライアスさんに知らせに行った。
僕は一旦後方に移動し、カーナにそのまま後方の守りを固めてもらう事を確認し、すぐさま最前列の方へと向かった。
「シア、どんな感じ?」
「はい、対象はそのまま動きません。こちらが来るのを待っているようです。」
「うん、了解。引き続き監視をお願い。」
最前列の御者台に座り、前方へと意識を集中しているシアに指示を出すと、今度は隣に座る、ディクスさんに、商隊のスピードを落とすよう頼んでみると、快く引き受けてくれた。
ゆっくりと進め続けてみたけど、向こうは全く動く気配を見せない。
「仕方ない、ディクスさん、商隊を止めて下さい。」
「判った。」
ディクスさんは、ゆっくりと荷馬車を止めると、後方の荷馬車も同じように止めてくれた。
「シア、どう?」
「あ?! 動き出しましたわ! こちらに向かってきます。固体数は4です。」
こちらが止まったら即座に反応した?
近くに斥候でもいるのか? それならシアの索敵に反応があるはず?
向こうも、何らかの索敵できる者がいると考えた方がいいな。
「ありがとう、シア。助かるよ。」
「えへ、どういたしまして。」
僕が褒めると、本当に嬉しそうに笑うシア。
「リーシェンは、商隊の右側面の警戒。」
「了解しました。」
「シアはそのまま、僕の後方支援、防御魔術の展開を準備しておいて。」
「はい。」
「ゴメン遅くなった!」
僕たちのパーティーの配置が完了した頃、フルエルさんがダルガンさんとライアスさんを連れて僕の元にやってきてくれた。
「いえ、ダルガンさんは左側面を固めていただけますか?」
「おう、任せとけ。」
「ライアスさんは僕と一緒に前方から来る者に相対します。フルエルさんは全体のサポートと攻撃系の魔術の準備をお願いします。」
「おう! 醜態を晒したぶん初撃は私が受け持とう! さっきはすまなかったな。君達の様に美しい人を見るとついテンションが上がってしまうらしい。ハハハ!」
うん、もう大丈夫みたいだな、ライアスさん。
「了解したよ。で相手は一体?」
フルエルさんが、相手の情報を確認しようと聞いて来るが、僕は首を横に振る。
「すみません。索敵が範囲が広くて、悪意あるものとしかまだ判別できませんので正体まではちょっと。」
「え? 見たんじゃないの?」
「いえ? シアの策定で800ライル先に僕達がいる商隊に向けての悪意を感じただけですよ?」
「800? そんな先目視出来ないわよ?」
「まあ、シアの索敵は優秀ですから。」
なんて言ってたら、シアが顔を真っ赤にして俯いてしまっていた。
「そう? まあ良いわ、で、どれくらいの数かは判るの?」
「それは、はい。4つだそうです。」
「盗賊にしては少ないわね。 魔獣かな?」
「レン様! かなりのスピードで向かってきます。かなり統率がとれている様な? 距離200ライルあの丘の向こう!見えます。」
シアが策定で得られる情報を、解説してくれ始めた。
僕達に緊張が走る。
それにしても、固体が4つなのに魔獣かと思ったら統率が取れているって、どういう事だ?
僕達は目を凝らしこの先にある丘の上当たりを注視していると、微かに土煙が見え始め、次第にそれは大きくなっていった。
「あれは?」
一番先頭にいるライアスが、疑問の声をあげた。
それは僕も同じだった。
「一体、なんだあれは?!」
僕もつい言葉が出てしまう。
本当に何だだ。
だって、相手は武装した軍馬に跨がり、フルメタルの甲冑を着込んだ騎士に見えたからだ。
その4人に騎士は、一度丘の上に立つと、僕達の商隊を一度目視したようだ。
それから、何事か4人で話しているのを見ていたが、暫くし1人を残して3人が今度はゆっくりと馬と共に向かってきている。
「何の用だ?」
読んでいただきありがとうございます!




