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僕の加護神対応は最強らしいので秘密にします。~僕は女の子じゃないから~   作者: ユウヒ シンジ
第3章 旅、エルフの里へ
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旅、エルフの里へ 1

第3章の投稿を開始します。

エルフの里への旅です。

よろしくお願いします。

「レン様、この肉、とっても美味しいですよ。」

「そうなの?」

「はい、じゃあ食べさせてあげますね。はい、あ~ん。」

「・・・・・・・・・・・」

「どうして、口を開けてくれないのですか?」


骨付きの鶏肉を手に持ち、僕の口に向けて差し出しているのは、カーナだった。

僕は今、胡坐をかくカーナの膝の上に座り、後ろから手を回され、口元に、今日とれた鳥の香草焼きを進めてきてくれていた。


「カーナさん、レン様がお困りですわ。」

「え? そうなんですか?」

「いや、困るというか恥ずかしいというか、ね?」


一気にカーナの顔が沈みだした。


「あ、そのね? カーナが僕の為にと思っての事だってのは判るのだけど、そのちょっとね?」

「駄目ですか?」


うっわ、涙目になってる。


「わ、判った。大丈夫、大丈夫。カーナの気持ちが嬉しすぎてちょっと恥ずかっただけだから。うっわー!美味しそうだね? いただきます!」


 パク! 


途端に笑顔全快になるカーナに、安心する僕。

シアとリーシェンは生暖かい視線を送っているけど、仕方ないじゃないか!


カーナはアヒムとの一件がちょっとトラウマ状態となったのか、僕に対しての保護欲が以前より輪をかけて増大しちゃって、僕に常にベッタリになってしまっているんだよね。

その事は、シアもリーシェンも判ってくれているので、今のところは文句を言わないのだけど、王都を出てエルフの里を目指して旅に出て、3日目。

そろそろ、二人の視線が痛くなって来ているのを感じる。


「レン様、カーナを何時までも甘やかすのもどうかと思いますけど?」

「そうだね。」

「カーナさんにはお気の毒とは思いますけど、時には怒る事も必要ではないのですか?」

「そうだね。」


二人のもっともな言葉が痛いです。


「でもね、本当にカーナには迷惑掛けてしまって申し訳ないと思うんだよね。だからもうしばらくはね?」

「レン様は優しすぎますわ。」

「本当です。でもそういうレン様だから、す、好きなのですけど。」


リーシェンが俯きながら言うものだから可愛らしく見える。


「あー!! リーシェンずるい! 一人抜け駆けは許しませんよ! 私だってレン様の事、大好きなのですよ! 一人で点数稼ぎはよくありませんわ!」


と、言った感じが、このところずっと続いていた。

まあ、少し騒がしいけど、悪い気はしないので、そのやり取りを見守ってるんだけどね。


「はい、レン様。あーん。」


カーナもぶれないな。


そんなこんなで、4日目の朝を街道の所々に設けられている安全地帯で迎えていた。

この場所は、各都市を結ぶ街道の要所要所に設けられた野営地で、宿場町に辿りつけなかった旅人が安全に一晩を過ごせるようになっている。

野営地の周辺には、魔装具による結界が張られ、中位クラスの魔獣なら寄り付かないようにしていた。

高位クラスの魔獣は森の奥の魔素が濃い場所にしか殆どの場合現れないので、これで充分だ。

ここには野営の為の井戸もあるので、結構な数の商隊や冒険者、一般の旅人が一晩を過ごす場所となっていた。


「おい、嬢ちゃん達。あんたら見たところ女子供ばかりのようだが、護衛とかいるのか?」


僕達が朝食を済ませ、お茶を飲んでいると、一人の毛むくじゃらの男性が一人やって来た。

見た感じドワーフかな? 

背は低めで僕より少し高いくらいか? ドッシリとして鍛え上げられた筋肉質の体型と顎と口周りを長い髭に覆われている姿が絵本等に出てくるドワーフそのものだった。


「ええ、そうですけど、護衛はいませんよ?」


僕が正直に答えると、その男性は険しい顔になりだした。


「大丈夫なのか? か弱い女性と子供だけで旅だなんて無謀じゃねえか? 何処まで行くのか知らんが、なんだったら俺らが護衛している商隊に便乗させてやろうか?」


別に下心があるって感じはしないけど、いきなり言われてもね。

それに多分あなたより僕達の方が強いと思うけど、それを言っても信用してもらえないだろうしね。

どうしたものかな?


「レン様、どういたしますか?」


リーシェンが僕の耳元で小声で聞いてきた。

ちなみにカーナは僕の後ろを陣取り首に手を回してニコニコでくっついたままだ。


「おい! ダルガンどうしたんだ?」


今度は、身長のある男性がこのドワーフに向かって歩いて来た。

結構な上背に鍛えられた体、端正のとれた顔の作りもイケメンだよね。

燃え上がるような赤い髪をなびかせてさっそうと来る姿は、普通の女性ならキャーキャーと言って寄って来そうだ。


「いやな、この嬢ちゃん達、特に護衛も無しに旅してるようでな、ここから先は森の近くを街道が通るんで魔獣がたまに出るし盗賊も最近出るって噂だし、危ないと思ってな、俺らが護衛してる商隊と一緒に行動したらどうかと思ってな。」

「なるほど、ダルガンにしては気が利いてるな。」

「お嬢さん方どうですか? この赤い閃光ことライアスが、あなた達の笑顔を守るため、この身の力使わせていただけますか?」


キラーン!


今! 白い歯が光らなかったか?! 

は、初めて見た! イケメンの歯は本当に光るんだ!


あ、カーナやリーシェンの顔が青くなってるし、シアは、いつの間にか僕の後ろに隠れて震えていた。

読んでいただきありがとうございます。

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