シーン93レギオンとアレッタ。
『アキニー………この方は!?』
『レギオン…………その手の物………しまってから言って。』
私はレギオンに静かに呟く。
すると、レギオンは魔神具をしまっていく。
『ふぅ………………まあそうか………確かにアキニーが傍に置いているのだろうから……きっと魔族でもアキニーの味方なのだろうしな。』
レギオンはアレッタに向き直る。
『アレッタと言ったか………急にすまなかった……俺は、以前魔族により、妻を奪われた身……貴女に感じた魔力に……。』
『いえ………以前貴方の話もアキニー様から聞いていました……お気になさらないでください。』
『ありがとう。』
何とか丸く収まっけど慎重にならないと。
そして私達はしばしの雑談をしていた。
するとその時、聞こえてきたのはイシメール君の叫び声だった。
『リオちゃーーーーーーーーーーーーん!?そこは危ないって!?降りてきなよーーーーっ!?』
私達は目を合わせると声の主イシメール君の元に走っていく。
そして外に飛び出すと、私達の目にうつったのはなんと。
お城の城壁によじ登っているリオちゃんの姿だったの。
『リオ!?』
『リオちゃん!?』
私達は思わず叫ぶ。
それに気づいたイシメール君が叫ぶ。
『アキニー様!?レギオンさん!?』
『イシメール君!?どうしてリオちゃんはあんな所に登ってるの!?』
『リオちゃんはあの時計台の時計の中でどんな風になってるのかを見たいっていって……危ないから止めたのですがどんどん登っていってしまって。』
『リオ!!???危ないから、もう降りてきなさい!!???』
さらに叫ぶレギオン。
『えっ!?パパ!?イシメール君??どうして騒いじゃったの!?私は大丈夫だからって言ったじゃない!?』
レギオンの声に気づいたリオちゃんは焦り言う。
『リオちゃん!?そんなこと言ったって君がそんな事してたら誰でも叫んでしまうよ!!???そろそろ降りてきてよーーーー!!???』
『えええーーーーーーーーーーっ!?なんて言ったのーーーー!!???』
リオちゃんはこうして見ている限りレギオンの言うように確かに自由すぎる女の子に育ってきたらしい。
私達はその行為を見ていたがリオちゃんはまだよじ登っているのだ。
するとその時。
『えっ!?』
リオちゃんに飛びかかっていく空からの何かがいたんだ。
『あれは怪鳥『バードゲーター』』
『『バードゲーター』!?』
『ええ………このケニージアにしか生息してないらしい希少な鳥らしくて滅多にみない動物………そして完全なる捕食者よ。』
『リオ!!!???今パパがいく!!!』
『パパ!!大丈夫だってー!!』
レギオン親子がそんな事を言っているとバードゲーターはリオちゃんを見ながら滞空している。
すると飛びかかっていくバードゲーター。
その時。
ばっと飛び出す影があった。
そしてバードゲーターに一撃を与えたのはなんと。
あのアレッタだったの。
そして驚いたリオちゃんは衝撃で宙に投げ出される。
『えっ!?あああっ!?』
『リオ!!?????』
『リオちゃん!!?????』
するとアレッタが着地。
そのままリオちゃんの元へ飛び出すアレッタは見事にリオちゃんの身体を捉え、そして無事着地する。
そしてどうやらバードゲーターは一撃をくらった事で逃げていったようだ。
すると口を開くリオちゃん。
『あ、ありがとう……でも私全然平気だったんだから。』
そう素直じゃない事を口にするリオちゃん。
次の瞬間。
パチンっとリオちゃんの頬を叩いたのはアレッタだったの。
『お嬢様申し訳ございません………でも私は貴女がお怪我、そして貴女になにかあったらとても困るのです。』
『そうね……そうよね……皆大人達ってそうやってほんとかどうか分かんない事言い合ってるだけよね?貴女もそうなんでしょ!?私の事叩いたってバレバレなんだからね!!』
するとじっとリオを見つめるアレッタ。
リオちゃんの目から零れる大粒の涙。
アレッタはリオちゃんを抱きしめる。
リオちゃんは………………アレッタにしがみついて……………大声を上げて泣きじゃくったのだった。
◇
◇
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『はあ…………俺はリオがやりたいように育てるのが一番なんだろうなって思ってたけど…………そうでもないのかもな。』
『ええ………そうかもしれないわね………でもあれからリオちゃんすっかりアレッタに懐いちゃったわね』
『はは…………やはり母親っていうのは偉大なんだな…………俺は父親失格かな?』
『それに気づけただけでも十分だと私は思うわよ?』
『ああ、ありがとうアキニー。』
そんな話をしながら微笑ましく会話してるリオちゃんとアレッタを見ていた私達だったの。
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