シーン72エルザック。
俺達のアステリオの活動は表向きは何をしているのか分からなくもある闇の組織だ。
だから民間からは見るからに怪しい集団に見えるだろう。
貧困街に居を構え、そして一般には数名の強面の者達がウロウロしているのだからそれだけで威圧と、とらえられているのだろう……だがそれだけでも犯罪の抑止力にはなっている。
そう……影では俺のいた自警団……そしてマジェスト協会からの仕事の依頼を貰い受けるからだ。
そして、俺の右腕のベルーガ。
そこへこのアステリオの名を聞き入ってくれたのが、マジェストでもあり……その力と敏腕の頭脳も持ち合わせた男………『エルザック』だった。
◇
『BOSS……………初めまして、僕はBOSSの話を聞き、是非ともこの能力を存分に使えると聞き来てみました……どうです!?僕はBOSSのご期待以上の働きができますがこの僕が必要ではありませんか!?』
なんとも物凄くぶっ飛んだ性格だが悪意は感じられんな……この男、面白いじゃないか?
そう考えた俺は返事を返してやる。
『ああ、是非その力をアステリオのために奮ってほしい。』
『分かりました!この僕の力を是非お役に立てる事お約束いたしましょう!!』
こうしてマジェストであるエルザックを仲間に加えたのだった。
◇
だが……このエルザック中々に厄介な性格もしていたのだ。
自己愛が強く………協調性にかけていたのだ。
そんな時。
俺達の元へ一報が入る。
情報屋からの話だった。
『BOSS………情報屋からの話なのですが旧市街で魔族モンスターが現れ暴れているという話です!!いかがなさいますか!?』
その声に俺は考える。
『分かった!被害者がいるならばまずは被害者の救出と確保だ…………そしてこれだけは守ってくれ………お前達は俺の大切なファミリーでもある………誰一人………死なないでくれ。』
俺は皆にそう告げる。
すると口を開いたのはエルザックだった。
『ほお!?このアステリオのBOSSであるあなたが我々にしぬなと!?』
『ああ、そうだ………自身の生命を最優先させよ………。』
すると他のもの達も笑い出す。
そして仲間の一人のルーカスが口を開く。
『ははっ!?本当にBOSSはあまいよな!?エルザック!?俺達もいつもそう思ってるぜ!だがな………それがいいんだ………そんなBOSSだからこそ俺達は何があってもこの人を守って支えたくなるんだよ。』
『そうそう!!こんな闇に動く見た目も怪しい俺達組織のBOSSだというのに本当にうちのBOSSはめちゃめちゃ甘いからな!?』
俺の仲間達は俺を甘いというだが俺はそれでいいと思っている。
するとエルザックがにこりと笑みを浮かべる。
『あまいなあ……BOSS……………』
『なっ!?なんだとエルザック!?』
『やめろ……………』
『BOSS!!???』
若く活気のある男『イーゲル』がエルザックに噛み付く。
俺はエルザックに目を向ける。
『それで?エルザック……君は俺のところで一体何がしたい?』
『BOSS………僕はそうですね………僕がこのアルテリオに入ったからにはここをアメリスアードの組織ナンバーワンにしてみせましょう……その為には僕の力は必須ですね。』
『なるほど………だがこの俺もそれには批判する訳ではない………だけどな………俺がこの組織でアメリスアードのナンバーワンにしようとしている訳では無い……だが俺には奴ら……そして行く末にはあの魔王復活をも阻み、未来の子が笑って暮らせる世界を築く……それが俺がこのアステリオを立ち上げた理由だ……ここには俺のその意思を知り………共感してくれた者だけが集まってるんだ…………どうだエルザック………お前は共感できるか!?』
俺の言葉に驚きの表情を見せたエルザック。
『魔王………だって!?あの昔話の中の勇者様が倒し封印したというあの魔王が復活する……だと!?』
『ああ………そうだ………その為に世界のマジェスト協会も動いている………この組織もマジェスト協会の力添えもあり動いているんだ。』
俺の言葉にエルザックは打ち震えていた。
『相手が魔王とは………これはいよいよ僕の出番じゃないですか………そうか……BOSS………この僕の力を存分に使うといい…………』
エルザックは魔王に何かを感じたのであろう…………じっと震えていたのだ。
すると振り向き声を上げるエルザック。
『では………BOSS!!先程の任務、この僕におまかせを。』
ニコリと笑みを浮かべるエルザックはとあるアイテムを取り出す。
それはキラリと光るライフルだった。
『それは………魔神具!!!???エルザック!?』
『では皆さん後ほど。』
『魔神バラコンダ…………行くぞ。』
どーーーーーーーーーんっと放たれたライフル。
そして銃声と共にエルザックの姿は消え去ったんだ。
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