シーン64ジャグル。
私達がケニージアヘの進軍を始め、そして軽快にその歩を進めていた。
するとそこで見えてきたのはケニージア王国への入り口の森林地帯『ウットスペック』。
ここがケニージア城を守る最終防衛ラインともいえる。
かつての故郷だったハズのこの場所がこれからの私達の明暗を分けるものとなる事は私も複雑な気持ちではいたの。
私は、この地に眠る母に祈る。
(ママ…………私………やってみせるから。)
そして私達が一歩前に出ると。
何故か周囲の風が変わる。
『なに!?この風!?』
私の声が響き渡るとその風は大きく激しいものへと変わっていく。
『うっ!?くっ!?前が…………みえな………』
私がそうさけんだ瞬間。
突然大地が激しく揺れ動き、そして地面が割れ何者かの力を感じていたのだ。
『これは……………………………アキニー!????気をつけろ!??』
それはラグナの声だった。
止まらない大地の揺れ。
そして激しく決して衰えないその力。
それは立っているのもやっとの状況だった。
『くっ!?なんなのこの地震は!?』
私がそう叫んだ瞬間。
ボコボコっと大地が裂けていく!!
そして私は足をとられバランスを崩しかけたその時。
『きゃっ!?』
『アキニー!!???』
私を見て駆け出してくるラグナ。
私は何とか堪えようとするがバランスを崩したおかげでその場に座り込む。
『ラグナ!?なんとか大丈夫だった。』
『いや!!まだだ!?』
そういうとこちらに真っ直ぐ向かってくるラグナ。
その時。
ラグナの真横から何かの異変を感じた私。
『ラグナ!!!??右ーーーーーーーーーっ!?』
私の声に反応したラグナはその身をよじっていく。
『うおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?』
するとラグナの右手側に巨大な人影が一瞬で現れる。
『ぶひひ……ヴァジュラ………久しぶりだなあ?…うおおおおおおおおーーーーーーーーっ!?』
それは巨大ななにかだった。
そしてその巨大な拳がラグナを捉えようとする。
『くっ!?お前はジャグル!?くそっ!?』
ラグナの名をヴァジュラと呼ぶ巨大な魔族。
『だめーーーーーーーーーーーーーーっ!?』
私は叫ぶと私の手には弓矢…………そして背後には真っ赤に焼ける炎の鳥フェニックスが現れる。
『なにっ!?』
焦り叫んだジャグル。
それは一瞬の隙を産む。
そして次の瞬間。
『出てよ……………ベノム……………』
そしてラグナはベノムを手にすると構える。
そして振りかざしていく。
『魔神……………ゴースト…………その力を示せ……』
ジャグルの顔が青ざめその巨大な身体は震え出す。
『くそっ!?ヴァジュラよ……まだその忌々しい魔神具を持っていやがったのか………………。』
『ああ…………そうだな……そういや……お前は以前この魔神具により一度敗れていたよな……よくこのときまで生きて目の前にまた現れるなんてな……どうやら余程知能が足りなそうだな。』
『くっ!?言わせておけば!!!こうなったら…………………………………。』
するといつしか足を地につけ何かを取り出すジャグル。
ゴソゴソと動かしていた手が止まる。
そして目の前に取り出したのは巨大な戦斧だった。
『ヴァジュラ……………………魔神を従え戦うのはお前だけだと思っていたか。』
『なにっ!?まさかお前も………』
ラグナの声にニヤリと笑みを浮かべるジャグル。
そしてジャグルが叫ぶ。
『うおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?魔神トロール召喚。』
『なにっ!?』
すると私達の目の前に現れたのは………巨人トロールだったのだ。
トロールはその腕に持っていた巨大な棍棒を軽々しく持ち上げ構える。
しかしラグナのゴーストは私達人間と同じくらいの大きさの魔神。
あの棍棒の一撃でもくらってしまえば例え霊体の魔神ゴーストでも何らかの力の影響をうけるのではないか?
などと考えてしまう。
『クククッ…どうだ…………これが本物の魔神使いの戦いだ…………確かに貴様が持つ魔神の強さはこの俺も知っている……だが、こうして…………』
トロールはラグナめがけて自慢の巨大な棍棒を振り下ろす!!!!!
それはその巨体にも関わらず素早すぎる攻撃だった。
あまりにも素早すぎた攻撃は一瞬でラグナの頭上を捉えようとしていた。
『ラグナーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?』
私は叫んでしまう。
すると…………………………………………………。
ドシャアーーーーーーーーーーーーーーーッ。
あたりに激しい轟音が鳴り響く。
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