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マジェスト伝説~古代三大魔神の奇跡~  作者: 黒羽冥


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54/121

シーン54アキニーの覚悟。

私の心に反し魔神は現れる。

母の形見の弓矢からズズズと赤い炎が吹き出し初め……やがてそれは姿を変えていく。

それは赤色の怪鳥へと変化する。

するとヤシュア様が口を開く。


『それは………今のアキニーからすれば成長途中だが………不死鳥……………フェニックスか。』


ヤシュア様はそう告げる。

私の背後にはヤシュア様の魔神である風の怪鳥トーンウイング………そして私の背後にいるのは炎の怪鳥フェニックス。

そして私の身体が震え出す。

この恐ろしいほどの力を放っているのは私でも分かっていたの。

このままフェニックスがヤシュア様に全力で攻撃してしまえばヤシュア様を消してしまいかねない……そう肌で実感していたの。

私の背後からジリジリという高熱を感じた私。

するとヤシュア様が口を開く。


『アキニーよ………やはりな………ここまでの高出力のエネルギー………これはかつての勇者様がお作りになられた魔神具とは異なる潜在的な純粋な古代の魔神を封じた神の創り出したと言われる魔神具………………古代三大魔神と呼ばれる力の一角………それがアキニー………の持つ魔神………フェニックスなのだ。』

『ヤシュア様……………私の力とは………こんなに恐ろしいものだったのでしょうか。』


私は恐ろしさのほうが先に立っていたんだ。


『そうじゃ………だがなアキニー………我々が持っている魔神具とは一般的に様々な要因方法で手にしてきたものではあるのだ……だがお前の持つ古代三大魔神とはその本質が違うらしくてな………魔神具自ら所有者を探し選ぶ魔神具とも呼ばれておるのだ………つまりそのお前の後ろにいるフェニックスはアキニー………お前の力となる為……お前の母の元になんらかの力で渡った……我々はそう認識しているのだ。』

『私が………選ばれたのですか?』


ヤシュア様は頷く。


『そうじゃ………そしてお前がここへ来てからずっと教育してきたのはお主の夢を叶えるためのもの………そしてその力を自分のものにする為の訓練をしてきたのだ。』


そういったヤシュア様。

気がつくと私の魔神であるフェニックスは視線をこちらに向けていた。

そして口を開くフェニックス。


(私は炎を司る神獣フェニックス………貴女が私の主となる器の持ち主なのですね。)


フェニックスのその言葉が私の全身に響き渡った気がしていたの。


『はい………私はあなたの力を持ったこの弓矢を今は亡き母よりいただきました。』

(そうなのですね………ですが私は神獣………神よりのお告げは貴女の器を見極め………そして助力する事………これがどういう事か分かりますか?)

『いえ…………私には………。』


私は怖々とそう語る。


(いいですか?あなたは第一歩として私を発現させる事ができました…そしてこの通り……私の炎は全てを燃やし尽くします………そんな私の力を持つ事になるという事は…ハッキリ言ってしまえばこの世界全てを燃やし尽くす事でしょう。)

『…………………………………。』


私は震え声も出せなくなってしまっていた。

するとヤシュア様がじっとこちらを見ている。


『アキニーよ………いいか?この地ケニージアを変えたいと語ったな………それにはもちろん教育もそうだった………そしてまたこの世界は弱肉強食の世界でもある………その為にはお前にも力というものが必要になる……人の上に立つという事は人の心を掴む事…………そして力なき正義もまた無力なのだ………よいか?アキニー?お前はこれを乗り切り強くなるのだ!!!!!』


そう言い放ったヤシュア様。

そして私は。

ギャアアアアーーーーーーーーーーーース!!

私は突然意識を失いかける。

私の身体が魔神であるフェニックスに支配された感覚。

暴走しはじめるフェニックス。

全身から炎を巻き上げそして私の身体は激しい炎に包まれ…………いつの間にかフェニックスと同化した感覚。

ヤシュア様に向かい私の身体は炎を吐き出す!!


『いかん………やはりアキニーにはまだ早かった……………のか。』


ヤシュア様は笛を吹き鳴らす。

その音はこの闘技場内に鳴り響く。

するとヤシュア様のトーンウイングが風を巻き上げそして私に向かい突撃を開始する。

動かせない私の身体。

トーンウイングの放った技。

それは激しい竜巻となり私の元へと向かってくる。

さすがにあの技を食らってしまえば私も無事ではすまないかも。

でもこのままヤシュア様を傷つけるくらいなら。

私はスーッと目を閉じていく。


(ヤシュア様……………そして皆様………………今までありがとう。)


私はここまで本当に幸せに慣れた気がした。

本当の家族ができたみたいで。

そして私は。

お読みくださりありがとうございました。




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