シーン46バロンと魔神ヴェルデ。
マリアは飛び出してくる。
俺の身体は灼熱の炎に巻かれていく。
俺は氷の吹雪を巻き起こしその激しい力に対抗する。
だがマリアはこちらへと向かって来ようとする。
『マリア!!!来るな!!!!!』
俺は叫ぶとマリアは驚きピタリと立ち止まる。
すると対戦相手であるバロンが口を開く。
『そうだぞマリア………これは正式な試合だ……この場にいていいのはユーロとわしだけ……お前はそこで見ていることしか出来ないのだ。』
『バロン様………でも私は………私は……ユーロ様に仕えています……仕えるものが主人に助力をしつのは当然かと。』
『ふん………なんだお前………つかいに出してる間にユーロに惚れてしまったのか!?』
ゲスなバロンの言葉に震えるマリア。
マリアはじっと堪え身体を小刻みに震わせていていたのだ。
『バロン様…………たしかにわたくしはこれまで拾っていただいてからずっとバロン様の為に全てをかけ御恩を返してきたつもりです……その事に嘘もつくつもりもありませんし…本当に感謝はしております…………ですが…………わたくしも一応一人の人間なのです……色々な感情ももちますしわたくしの世界も広がってきました………それを教えてくれたのがユーロ様なのです。』
マリアはそういいながら震える。
『ならば……………』
そう告げるバロン。
バロンがその武具を掲げていく。
するとヴェルデが炎が風に煽られ巻き上がっていく。
その炎は激しく巻き上がり恐るべき力に変わっていく。
『これでこのユーロを始末してやる………初めはこの男を衰退させることが策だったがここからは違う………完全にユーロを始末し………そしてマリア………お前にはもうわしというものだけに心頭していくように再教育してやるぞ。』
マリアに対するバロンの言葉。
俺の身体に怒りが再燃する。
そして俺は片膝をついていたのだが。
再び足に力が戻ってくる。
俺は身を起こし……そして。
『うおおおおーーーーーっ!?バロンーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?貴様あああああーーーーーーーーーーーーっ!!』
俺の言葉に目を向け真剣な眼光を向けてくるバロン。
『フン………わしは選手ではないのだがな。』
バロンの目が赤く輝き……不敵な笑みを浮かべる。
すると目の前に突然現れたのはヴェルデだった。
ヴェルデの身体が赤く光る。
そこから現れたのは爆炎を放つ魔神ヴェルデ。
しかし、その前の様子との違いを感じる。
『これは…………!………………』
目の前には様子の違うヴェルデ。
バロンが口を開く。
『クククッ…ユーロ…………お前の魔神がパワーアップをはかるのは分かった………だがな…………それはこの俺もマジェストとしてヴェルデにパワーアップ段階もあるのだ。』
『なにっ!?』
『そう…………今お前が見ているヴェルデはまだレベルワンにすぎない……しかし折角だ……この俺も魔神のパワーアップへと行こうではないか。』
そう告げたバロン。
そして再びバロンは続ける。
『マリア………見ておれ……………お前の真の主こそがこの世界の覇者と相応しいという事を。』
バロン氏のその言葉に震えるマリア。
立ち込めてくる熱風。
俺のタイガは先程の攻撃により身体数箇所にヒビが入っていた。
それにより時折、異常を感じられたんだ。
俺はタイガに語りかけてみる。
(タイガ………大丈夫か??この異常信号を感じているのだが。)
すると、俺の問いかけにタイガからの通信が聞こえてくる。
(ガガガ……………カシャカシャ……………ガガガ。)
障害が残るその音声。
それは俺の魔神タイガに異常が出ていることを意味していた。
すると何かを悟ったかの様に声を上げるバロン。
『クククッ…貴様は知らんかも知れんが…………魔神へと変化する前……お前の虎は我が魔神ヴェルデの部下………だったようだな…。』
『………………それがどうした?』
『我ら魔族にはな……力の優劣こそが絶対なのだ………そしてそれは当然……この戦いでの優劣を左右する…………そしてこの俺はそんな魔神を従えし魔族………遙か昔封じられし魔王ゼルドリスの親衛隊の一人……炎神……バロン………である。』
『なんだと!?あの魔王ゼルドリスの親衛隊………………』
『ああ、そうさ………これでこの俺の実力も分かるであろう…………俺が戦うのが早いがな………この俺はあいにく戦いを好んではいないからな………この大会ですら我が力をもってすれば終わらせる事などたわいもないこと……だがそれではつまらんのでな………ヴェルデのいい戦歴インプットをする為に参加したのだがつまらん結果だ………………もう……………終わらせようか。』
次の瞬間。
バロンの魔神ヴェルデの身体が爆発的に巨大化していく。
そして。
『魔神ヴェルデ………ファイアーデスバン!!!!!』
魔神ヴェルデから広がっていく赤い光。
それはみるみるうちに巨大化し、閃光を放つ。
その瞬間。
ドーーーーーーーーーーーーーーーーンっと激しいな爆発音と共に。
この会場が吹き飛んでいったのだ。
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