シーン20その名はユーロ。
ユーロ視点。
俺は歴史と科学に彩られた国ヨーロディアに生を受けた。
実はここだけの話……俺の家系は貴族だったんだ。
だが、俺はそんな自分自身の家系にはうんざりしていたんだ。
そんなある日。
突然家の大黒柱である父親が亡くなったんだ。
俺に当然の様に押し寄せてくるこの重圧。
自分の感情だけで動く訳にはいかなくなった俺は考えをまとめていかざるおえなくなっていた。
だが……家の事情はそうじゃない。
親父は政治の世界にいた。
ヨーロディアにこの人有りという程の男だった自分の父親の突然の不幸。
親父を応援していた貴族達。
だがその影に当然親父の敵もいる訳で。
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『ユーロ殿……自分の父親がこの様な不幸にあわれましたが……その責任はどう考えておられるのか?お聞かせ願いたいのですが。』
親父の『後援会』もあり、親父の死後………その者達に呼び出された俺は問いただされる。
『親父の生前は皆様方に多大なご支援をいただいておりましたが、もう親父はいないのです…………ですので自分としては………………』
俺は親父の様に政治に関わる事などしたくはなかった、そして断る覚悟でそう告げようとしたのだったが。
すると一人の男が口を開く。
『ユーロ殿………いいですか?貴方の事は亡き父上『ウェイド』様より聞いてはいました……貴方は父親『ウェイド』様に反してその素行は聞いてました…………自身の力を武の道にゆだね………そして『ウェイド』様の世継ぎかと思えばそんな道を……しかもその強さはこのヨーロディアでも指折りとも聞こえてるのですぞ。』
『またその話か……この世界は弱肉強食なのだ……そして魔王復活の話すら出ているのだぞ……それ故に俺は強者にならねばいかんのだ。』
『ふぅ……その為の兵ならいくらでも強者を集めそれを指揮されればよいと思われますが……政治家が自ら戦う必要などどこにもないのですぞ。』
そういった声も聞こえる。
『相手は魔王なのだ……皆がその脅威を身に感じ……そして動き出さなければすぐにでもこのヨーロディアは終わるのだぞ!?』
『まあ……貴方が若いのは分かる……だが政治の力で魔王への抵抗もできるのではないのかね?』
『それはどういう事なんだ!?』
『言葉通り……ユーロ殿は戦場に向かう事はない………』
『だがそれでは!?』
『貴方は自分の偉大だった父親の名をこれで汚す事になってもいいと言うのかな?』
俺はその言葉にたじろいでしまう。
確かに彼らが言う事も分からなくもない。
だが俺は。
『敵は魔族なのですよ?戦いと言っても簡単に済む話ではありません……だからこそ俺は自分の力を磨いてきました……タダの人間の兵達では魔族に適うものではありません………兵をいくら投じたとしてもそれは只々人を失う事でしょう………それならばこの俺の力をもってすればいい話です。』
『ほお!?ならば………そうさのお……………世界にはお前の知らないであろう力が存在するのを知っているかね?』
そう語ったのはこの国の富裕層の一人である『ラック』という男。
『ユーロ殿……知っているかね?』
『なんでしょう?』
『この世界には太古の時代に存在したという神の力を手にできるという『魔神具』を。』
『魔神具!?』
『ああ……それはあのキリマジャーロに棲むと言われる聖獣様が持つと言われている……それを君がここに持ってくることが出来たのなら君の意見を取り入れようではないか!?』
『それは!?』
『ああ、その古の魔神具を手にする事ができたのなら……君の力を認め君の自由に振る舞うことを認めようではないか。』
俺は拳を握る。
『面白い……………そうなれば本当に俺の力を認めて俺の戦いに水をささないという事……それを約束してもらえませんか!?』
『わかった、君がもし無事にその魔神具を手に帰られた場合は君を我々は認め今後一切の関わりはもたないことにする。よって君へのなんの関与もせんと誓おう……これによってお前は自由をてにする……さすれば誰も君への関与もしない事を約束しようじゃないか!?』
『分かった。』
俺はそう言っていた。
なんだかんだいってここにいる奴らはできることなら魔王復活も噂されている昨今。
ここへきて多少なりとも特別な力を欲する皆々。
この俺に体裁から文句を言うが実はそんな魔王に対する手段として俺に影では期待もしている奴ら。
『ならば早速ケニージアに向かいその力を手にして魔王復活を阻止する覚悟で帰ってきてくれたまえ。』
『わかりました。』
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こうして俺はその力を得る為に在る為に動き出したんだ。
そう……このヨーロディアを守るべく俺は自身の力を向上させる為に動き出したのだ。
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そして今……同志とも呼べる二人の仲間と共にキリマジャーロ登頂……そして聖獣様に会う為にこの道うを進むのだった。
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