シーン12旅のはじまり。
俺は今、リオを連れアフリエイトへと向かう事にする。
俺達はリーナの死から二年の時を経ていた。
なんでも急げばいいというものではない。
事を構えるには時間も必要なのだ。
とは言ってもリオを置いていきたくなかった俺はリオが歩けるまでケニージア行きを待っていたんだ。
そして、俺達親子は今、手を繋ぎ空港にいたのだ。
『しゅごいねぱぱ、おっきい飛行機がたくさんだあ!』
目を輝かせ感動しながらリオは隣で叫ぶ。
女の子は口が早いとどこかで聞いた事があるがそうなのだろう。
そしてそんな彼女は母親のリーナを小さくしたような存在になっている。
だから。
『あー!!パパ?ここにゴミついてるよー!ダメでしょー?』
『お、おう!ごめんなリオ?』
『パパはわちがいないとダメてちねえ』
俺はリオの言葉につい顔がほころぶ。
そしてリオは自分の事をまだちゃんと言えず……わたしの事を『わち』というのだがそこがまた可愛いのだ。
リーナがこの世に残してくれた大切な宝物………俺はこの子のためならこの生命をいつでもくれてやれる。
そしてこの子の未来のために俺は今ここに来たんだ。
空港からアフリエイト大陸へと向かう俺たち。
そして必ず俺は力を得て確実なものにしてリオを、リオの未来を守るのだ。
俺とリオはこうしてアフリエイト大陸へと飛び立ったのだ。
◇
◇
◇
飛行機内……リオは初めはずっと外を眺めていたのだが飽きたのか今は俺の元で寝息を立てていた。
そして俺はヤシュア様よりいただいた書類に目を通す。
アフリエイト大陸……この世界で最も古くからある巨大な大陸。
それは我がアメリスアードの二倍程の大きさの大大陸だ。
そんなアフリエイトには動植物も多くそして獣人達も多く暮らしていると聞く。
だが、それ故にヒューマン族は少ないと聞いた。
そんな地に向かう俺たち。
そして話を通してくれているというヤシュア様の話ではあったのだが。
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こうして俺たちはアフリエイト大陸のケニージアへと辿り着いたのだ。
◇
◇
◇
『パパーーーーーーーーーーーーーーっ!?』
ケニージアに辿り着いた途端リオが駆け出してしまう。
リオはこのケニージアの大自然を目の当たりにしはしゃぎはじめる。
『おっ!?おいリオ!?ちょっとまて!?』
『わあああーーーーい!わあああーーーーーい!』
リオはテテテと駆け出していく。
すると目の前に巨大な黒い影があったんだ。
リオがその影にぶつかり転んでしまう。
『きゃっ!?うううぅぅ。』
今すぐにでも泣き出しそうなリオ。
まあこうなったのははしゃぎすぎた彼女のミスなのだが。
『すみません……娘がご迷惑おかけしてしまいました。』
俺は深々と頭を下げる。
するとぶつかった何者かの背後から一人の男が登場する。
『はあああっ!?この方は誰か分かって言ってるのか!?』
俺とリオを目の前にそう叫ぶ大男。
『本当にすみません。』
俺がそういうと大男は口を開く。
『なんじゃあこのひょろひょろの男は!?いいか覚えておけ……俺の名はこのケニージアを影で支配する『オランウータン』の獣人…………『オルン』だ………娘の間違いは親の責任って言うだろうが!?』
大男はそう叫ぶ。
要するにこのケニージアでのさばっている輩なのだろう。
俺は胸のポケットに手を入れていく。
すると男達は怒り叫ぶ。
『なっ!?こいつ……娘の前でカッコつけようと思ってるのだろうが……俺たちをなめるんじゃねえ!!???』
そう叫ぶ大男!!
その声にリオが涙目になる。
『お前ら……いい加減にしろよ!?』
俺がそういったその時。
ドガンッという激しい音と共に騒いだ男の身体が吹き飛ばされる。
『ぐあああああああーーーーーーーーーーっ!?』
ドガアーーーーーーーーーーンっと吹き飛ばされた男は壁に向かって一直線。
ぶつかった衝撃で大岩は破壊されボロボロに砕け散ってしまう。
大男は怒り叫ぶ。
『貴様!!???何者だ!?』
『ふううううぅぅ……さっきから見ていればこんな小さな子供を脅し怖がらせるとは……お前達は最近この街に来たばかりの輩だな??』
『お、お前は何者だ!?』
大男は慌てふためきそう問いかける。
見るからにその大男の方が大きさとしては巨大なものだった。
すると男はリオににっこりと微笑む。
リオは口を開く。
『お、おじちゃんだあれ?』
『おお、お嬢ちゃん!俺はベルーガというんだ!』
『べ………………ベルーガだと!?』
巨大な男はその名に聞き覚えがあったのだろう身構える。
するとベルーガはリオににこりと微笑み告げる。
『さあ、お嬢ちゃんちょっとまっているんだぞ。』
『うん!!』
そしてベルーガは優しくリオに微笑むと大男の前に立つ。
『くっ!?覚えてろ!!??いくぞ!!』
『はいいいいっ!?』
そう叫んだ二人はその場を立ち去っていったんだ。
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