シーン115激闘の果て。
俺の渾身の一撃はギーガの身体を確実に捉える。
代わりに俺の肩にはざっくりと奴の魔神ティラノスの牙が突き刺さっていた。
が………しかし………。
『ぐあはっ!!???』
大量の何かを吐き出す魔神ティラノス。
そして…俺の肩から牙は抜け……崩れ落ちていくティラノスの巨体。
ズシーーーーーーンっと激しい音を立て沈むティラノス。
すると光を放ち消えていくティラノス。
『おお……やったのか……………………』
『ああ………BOSSが……………やってくれたんだ。』
すると。
『『うおおおおおーーーーーーーーーーっ!?BOSSが……俺たちのBOSSはやはり最強だーーーーーーーーーーーーーーーー!?』
大歓声を上げる仲間達。
それは俺達の勝利を知らせるものだった。
これまでやつらによって被害を受けたもの達、俺はこいつらギーガ達の恐るべき野望の前に沢山の大切なもの達を失ってきた………それが今ここに俺の目指した事が今まさにここに一つ終わらせる事ができたのだった。
すると声をかけてきたのはベルーガだった。
『BOSS…………いや、レギオン…………よく……やりましたね………本当に……お疲れ様。』
『ベルーガ………ああ……本当に……本当にありがとう。』
俺はそう告げると…………………意識を失っていったんだ。
(皆………………リーナ…………リオ………俺は…やったよ。)
俺はこうして…………。
◇
◇
◇
俺が目覚めるとそこは見知った部屋の中だった。
なんとそこは見覚えのあるマジェスト協会の医療施設だった。
俺が目を開けていく。
するとそこには紫髪の綺麗な髪の女子がいたんだ。
『リーナ…………いや………………リオ。』
『あっ!!パパ!?目が覚めた!?』
『ああ……………しかしお前どうしてここに!?学校にいってる時間じゃないのか!?』
俺はそういうとズキンっと傷が痛む。
『うっ!?くっ…………………………。』
『もおーーーっ!!パパったら無理しちゃダメだよーーー!』
『ああ……すまなかった。』
『いいよ、でもマジェスト協会から連絡きて慌ててここへ来たんだからさ…………パパ………本当に気をつけてよねっ。』
リオはそういい頬を膨らませる。
もうリオも早いもので年齢も現在は16歳…… ますます母親のリーナに似てきた気がする。
『すまなかったなリオ………でも………もう…………』
そう、俺はこの時、頭に浮かんだのは。
ギーガを倒したことでこのアメリスアードの治安もこれまでとは違い安定するのではないかと。
『ん!?どうしたのパパ!?』
『いや………もう大丈夫だ…………これからはきっと…………このアメリスアードの治安も安定していくだろうな……』
『んん!?パパ………何言ってるの?』
不思議そうな表情で俺の顔を覗き込むリオ。
こういう所も本当にリーナそっくりだ。
『いや………リオ……………聞いてもいいか?』
『えっ!?パパ?』
『母親……リーナの記憶は…………あったりするのか?』
俺の言葉に困った表情を浮かべるリオ。
するとリオはにこりと微笑む。
『ママは…………凄く綺麗だった気がするよ。』
俺はその言葉に時が止まった気がした。
そう言い放ったリオの笑顔に俺は………いつの間にか………涙が零れ……頬を伝う。
『そうか………リオ…………ありがとう。』
『ん!?どうしたのパパ!?』
『いや……………………………。』
俺はリオに精一杯の笑顔を向ける。
『リオ………これからはリオも安心して暮らせるだろう………俺もアジトばかりにいないで家にも帰ることにするよ。』
そういうとリオは笑みを浮かべる。
『パパ本当に!?』
『ああ……………約束するよリオ。』
『やったーーーーーーーーーーー!!パパ!約束だよ!?』
『ああ。』
無邪気に喜んでくれるリオ。
俺は十六年…………そう、リオが生まれ、そしてリーナを失った。
それからの長い時間を経て………ようやく俺はこの時間を手に入れたのだ。
俺はこれから彼女の幸せな時間を沢山見ていきたい。
そう思っていたんだ。
『あ!パパ!じゃあ退院したらパパの退院祝いしようね!言っておくからね!』
『ああ………ありがとうリオ。』
俺達はこれからようやく幸せな時間を過ごせるんだ。
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