シーン100幼きリオ。
『ママ〜〜〜!!ねえねえ!これってどうすればいいの!?』
『リオったら……ここはこの調味料を入れたらもっと美味しくなるわ………ほら………味見してみて。』
『うんうん………ぉぉおおおお!!ほんとだ、おいちい♡』
そう言って幸せそうな笑みを浮かべるリオ。
俺たちはケニージアから帰国した。
リオはアレッタにすっかりべったりだが…俺にはそれが微笑ましくも見えた。
こんな光景が俺はずっと見たかったんだよな。
そんな事を考えていた俺。
リオにはこれからは絶対幸せになって欲しい。
そう願う親心というやつだ。
だが俺にはアレッタに来てもらったのには理由があった。
それは俺が本格的に対魔族を掲げ組織の拡大化を図ることだった。
◇
◇
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リオ視点。
わちのパパはアレッタにお願いしてママのように、わちと一緒にいて欲しいってお願いをしてくれたの。
そして数年後。
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『ハッピーバースデー!!!!!リオちゃん!』
私達はあれから七年の時が経っていた。
私は十二歳。
パパはあれからどんどん忙しくなっていたの。
でもね…どんなに忙しくても年に一度のこの日。
私の誕生日だけは一緒いてくれたパパ。
ママのアレッタはテーブルに沢山のご馳走を並べてくれた。
そして今日は二人でパパを待っていた。
パパとアレッタと私三人で祝う誕生日は一年に一度の楽しみだった。
でも今日は………………………………………。
『リオ!?パパ遅いみたいだからもう食べちゃおっか!?』
『ママ………………』
『そんな顔しないの………パパも世界の為に重要なお仕事をしてるのよ……あなただってもう来年はジュニアハイスクールじゃない………そろそろ大人になっていかなきゃね。』
『ママ……………………う、うん…………そうだね……』
少し寂しかったけど私にはもうママであるアレッタがいるんだもの………パパだってこうなっていくことも分かってアレッタにお願いをしたんだしね。
私は自分にも言い聞かせた。
いつまでも子供じゃいちゃいけないんだなって。
でもそんな私をそっと抱きしめてくれるアレッタ。
これが私にとっての幸せ。
私は今、幸福の絶頂にいたと思う。
◇
◇
◇
でも………そんな私の幸せは長くは続かなかったの。
それは突然の事だった。
私が学校から帰ると。
◇
◇
◇
『ママ!!ただいまーーーーーーーーー!!』
私はいつものように家に帰る。
するとママの声が聞こえなかった。
私は家の中を探し回る。
だけれど………どこを探しても見当たらない……。
『ママ!?どこにいるの!?帰ってきたよ!?』
だけど私の声に反応はない。
すると……寝室からゴトっという音が聞こえる。
私は恐る恐る寝室へと向かう。
するとそこに居たのは。
苦しげにベットに横たわるアレッタママだったの。
『ママ!!!???』
私はアレッタママの元へ向かう。
そして彼女を抱きしめる。
『ママどうしたの!?』
すると私の手をとり微笑みかけてくるアレッタママ。
『リオ……………ちゃん……聞いて…実は…私はもう長くはないの………………………』
『えっ!?どうしたの!?お医者さんいこっ!?』
私の手を止めるママ。
『ううん……私のコレは元々私の身体を巣食っているもの……魔族の私にとってこれはどうしようもない現実…かつての魔王様の手によって創り出された者の宿命なの……そして私は…このままだと……………自我のない魔物と化し……あなたを襲ってしまう………………それだけは絶対避けるから。』
『ママ!?』
私は涙で目の前が霞んで見える。
するとママは起き上がる。
『このまま…………私は消える……………リオちゃん………ううん…………リオ………最後に抱きしめさせて。』
私はアレッタママにしがみつく。
『アレッタママ…………。』
『リオ………………………ずっと元気でいるのよ……………』
『うん!うん!!ママ!!!』
『リオ………私はずっとあなたを…………………。』
消えかけていくアレッタママ。
『リオ…………………………私はこれからもずっと……………愛しているわ……………………。』
すると………………。
パーッと光となり消えていく笑顔のアレッタママ。
『マ…………ママーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?』
私の声が家の中にこだましていく。
そして……………………………………………………………。
◇
◇
◇
私は今ママの形見となったスカーフを手首に巻いていた。
そしてパパと今……天国のママに祈っていた。
『リオ……………………………………………。』
『パパ………………………………私幸せだよ?』
『ん!?突然どうしたんだ!?』
パパは私に問いかけてくる。
『だって………私にはさ、素敵なママが二人もいたんだもん……私幸せなんだ。』
私はそう呟き…………笑顔を見せたんだ。
◇
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