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聖女の加護を双子の妹に奪われたので旅に出ます  作者: ななみ
第二章 教会編

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裏庭リフォーム

 私の任された裏庭は、すっかり綺麗になった。

 いや、綺麗になりすぎて、ただの更地だ。


 ごみを捨て、落ち葉を捨て、雑草抜き、強力なツタも花壇の枠も撤去した。

 庭師のドーマンさんに、プロ用の道具を自由に使わせて貰えて本当に助かった。


 ここに私の癒し空間を作って見せる。

 はぁ、夢が広がるなぁ。



 こうやって見ると、薄暗かった裏庭はかなり明るい。


 全部あのツタのせい。

 あいつは本当に厄介だったし。


 無理せず作業したので、3月以上もかかってしまった。

 私以外、誰も急いでいないのだけど。


 喜び勇んで購入した種は、まだまだ出番がないけどね。

 うふふん。楽しみ、楽しみ。


 図書室で借りた植物図鑑を参考に、苗に最適な土の成分を調査済みだもん。

 それで、3等分に花壇を分けようと決めた。


 木の棒で線を引き、花壇の位置決めに頭を悩ませる。

 日当たりも考慮したいし、荷物の搬入経路や動線も確保して……。


 結局、前に花壇があった跡地より少し大きめな楕円を書いた。


 土の成分を変えるのに、魔法があれば簡単なんだけどなぁ。

 でもハートさんから魔法禁止令が出てるし、あとで肥料を買いに行くとして……と。


 その前にレンガで周りを囲んで、区分けの線も引きたいな。

 これも土魔法があれば簡単だけど、魔法なしで自力で頑張る。


 よし、まずはレンガの調達だな。


 私はドーマンさんを探して表の庭園に出ると、同年代の黒神官達がキャッキャウフフと楽しそうに遊んでいる。


 ここは平和だなぁ。

 丁度そこに梯子(はしご)を抱えて歩く、ドーマンさんの姿を見つけた。


「ドーマンさーん」


 大きく手を振ると、にっこり笑って手を振り返してくれる。


 ドーマンさんに駆け寄り「レンガください」と言うと豪快に笑い、理由も聞かずに、後で裏庭に運んでくれると約束してくれた。



 翌日、思いもよらない量のレンガが裏庭に出現し、流石の私も苦笑い。


 千里の道も一歩から。

 まずはレンガを並べよう。


 積んでみたら、なんか思ってたのと違う。

 タイルの目地材みたいな、何かが必要なんだ。


 もしかして、この袋の中の白い粉?

 困った時のドーマンさんに相談したら、作り方を教えてくれた。


 レンガ奥深い。


 翌日、教えて貰った通りに水を入れながら棒でかき混ぜ、何とかドロドロを完成させる。


 ふぅ、風が冷たくて耳と手が死ぬ。

 でも、気持ちが先走ってやめられない。


 ドーマンさんに言われた通りにレンガ積み、お昼の鐘が鳴る頃には体がガチガチだ。


 続きは明日かな。


 春までには完成させて、苗を植えたいな。

 うふふふ。


読んでいただきありがとうございました。

ブックマーク、評価、いいね頂いた方感謝です!

誤字報告、本当に本当にありがとうございます!!

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― 新着の感想 ―
よくよぉく考えたら仕事って裏庭の掃除と棚整理だけだよね。棚整理も多分、専用棚作って整理してから最低限の仕事にしてそう………………明らかに6歳児じゃない!?!?
黒神官たちがキャッキャウフフしてる  って一文にマリーが不憫すぎて泣ける… マリー以外の黒神官は遊んでるのに、なんでマリーだけ働かないといけないのか。 誰もマリーの労働状況を疑問に思わないのかな? ど…
[気になる点] 最新話までよみました。 教会がなにさせたいか まだわからんですね。 一応高等教育しようとしてて 必要ない -> できるチビ生意気! 従順にさせるため6才に 大人も嫌がる仕事させる?…
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