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聖女の加護を双子の妹に奪われたので旅に出ます  作者: ななみ
第一章 旅立ち編

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最後の約束

 カンカンカンカン。


「ほら(すき)あり」

「そう来ると思ってました! うげっ」


 不意打ちを防いだのに、体勢を崩したところを足払いされて仰向けに転ぶ。

 回復魔法が使えると知ってからのハートさんは、マジで容赦しない。


「ほらほら、すぐ起き上がらないと。魔物は待ってくれないぞ」

「ふんが!」


 小さいながらも、それを生かす攻撃があるんですよ!っと。

 自分に回復をかけてから、起き上がりざまにハートさんの足に狙いを定め……た、つもりが一瞬で距離を取られた。


 くぅ! おしい!


「いい攻撃だ!」


 そういいながら一気に距離を詰められて、ダメだ打たれる! とぎゅっと目を(つむ)る。



 ……ピン。


 デコピンされた。


「ははは。なんて顔してんだ」

「だって、速すぎて見えなかったんですよ。むぅ」


 おでこを両手で抑えてぷんぷんする。



「子供同士の喧嘩なら、マリーはもう誰にも負けないよ」



 ハートさんは私の手から剣を回収し、紅茶を入れてくれた。

 そしてゆっくりと椅子に座る。


 なんとなく、まじめな話になるのだろうなと予想して姿勢を正す。


「マリーが魔法も剣も絶対に悪い事に使わないのは知っている。でも、その力は誰にも見せてはいけないよ」

「それは、大切な人や、自分の身を守る為にもですか?」


「ああ禁止だ。俺達が必ず守る。目立てば守り切れない」

「はい」


「今後は魔法も剣も使わず生活しろ。頭使え。情報と人脈を武器にしろ。それを学校での課題にしような。俺達もずっと王都にいるから相談に乗るよ」

「はい!」


 頭使え……。人脈と情報を武器に……。

 今までで一番難しいな。


 ハートさんは「そんなに難しい顔をするな。フェルネットの()()()()()を参考にな」と、いつもの様に優しく笑う。


 これはガインさんが、ハートさんに言わせたんだと思う。

 だからこれは、絶対に守らなければいけない事。


----


 夜遅くにフェルネットさんが戻って来た。

 遅いから早く寝ろと言われたけど、みんなは遅くまで話をしていたみたい。


 何があったんだろう。

 ちょっと不安だな。


読んでいただきありがとうございます。

評価、いいね、ブックマーク頂いた方感謝です。

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― 新着の感想 ―
剣術はどれくらいのクラスに結局なったんだろうね?現在でもCクラスだったら5歳児と考えると異常というのは分かるんだけど まぁ、守るために使ったら異常な実力バレちゃうだろうしねぇ……
[気になる点] 某忍者漫画の体術しか使えない少年は、禁じ手を「大切な人を複数守る時だけ使って良い」と師匠と約束していたけど、そんな状況でも使うなとは無理があるなぁ。
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