66話 学校に行こう③
「タイガはランクSだけどアッシュよりも強い。そこ重要。」
俺がランクSであることに驚く一同にパティがトドメのような言葉を放った。
「あのアッシュ様よりも強いって···。」
「マジか!?」
「もしかして素手で魔族を瞬殺したっていう時の人!?」
周囲がざわついている。
時の人ってなんだよ。
瞬殺してねーし。
こら、パティはドヤ顔で頷いてるんじゃないっ!
カーン、カーン。
休憩時間終了のチャイム?が鳴った。
生徒達はこちらを見ながらも校舎に戻っていった。好奇心の強い眼をしている気がする。
「!」
その時に一瞬だが、俺のスキル"ソート·ジャッジメント"が反応した。
悪意?
邪気とは違うがそれに近い印象をほんのわずかだが感じた。
悪意は人が持つ負の性質、邪気は魔族が持つ基本的な性質。
この数日間の経験でそのように振り分けた方が良いようだと思っていたが、先ほどのものは悪意の中に邪気が少し含まれている感覚だった。
単一の存在で両方の性質を持つこともあるのか?
決めつけるのはまだ早い。
唯一のスキル"ザ·ワン"だ。
他に事例がない以上、明確なロジックは存在しないのだ。
「タイガ、どうかした?」
「いや、何でもない。図書館に行こう。」
パティを促してその場を去った。
休み時間終了のチャイムが鳴り、生徒達が席につく。
「さっきの人、ランクSだって。すごいよね?」
「パティさんがパートナーって言ってた。同じパーティーなのかな?」
何人かが口々にそんなことを言っている。
タイガだ!
タイガが学校に来てるんだ!!
フェリは級友達から聞こえてくる言葉を聞き、
『早く授業が終わらないかな。』
と始業のチャイムが鳴ったばかりなのに考え出していた。




