171話 スレイヤーギルドの改革⑧
スレイヤー達のトレーナーとして、ケイガンを任命した。
魔法どころか、魔力が一切ない俺が教えるのは何かが違う。
それに今回のメインは風属性魔法士だ。
魔族との闘いで実体験をしたケイガンなら、他のスレイヤー達も話を聞きやすいだろう。
と言う訳で、
「アッシュ、剣術の修練は任せるぞ。」
「おおっ!模擬戦か!?」
このバトルジャンキーが···。
「あほか。さっきの液体を飲ませるぞ。」
「ふふん。飲ませたかったら全力で来い!」
この野郎···。
違うだろう、剣を構えるな。
「パティ、アッシュの奥さんを呼んできてもらえないか?」
「えっ?良いよ。」
さぁーっと血の気が引いていくアッシュ。
こいつの奥さんって何者?
「いや····冗談だ。真に受けるな。さぁ~てと、基礎から底上げをするぞっ。剣の使い手はこっちに来い!」
すごいな。
奥さん、最強だな。
と思いつつ、パティの頭を撫でた。
「ふにゅ~。」
おお、かわいいコイツ。
顔真っ赤だけど。
次に、火と水属性の魔法士を呼んだ。
剣を得意とする者はアッシュが連れていったので、スレイドもそっちだ。
「ステファニーやセティはこっちか?」
「はい。パーティーの構成上、私の火属性のレベルアップを計りたいと思っています。」
「私も同じです。」
風属性魔法士と剣士型が抜けたが、半分くらいの人数が残っていた。
「悪いが···俺には魔法のレベルを上げる術はない。魔力量の向上と制御についてはリルから教わって欲しい。」
リルは純粋な魔法士として唯一のランクAスレイヤーだ。ルーティンとしての魔力の増強方や制御術について詳しい。それに、学院の特別講師もしているので、スレイヤーの指導についても問題はないだろう。
「はい。リルさんなら説明が解りやすいので助かります。」
「それでギルマス補佐。私たちはこれから何をするんですか?」
セティが何かを感じてか、恐る恐るといった感じで質問をしてきた。
「ん?ここにいる全員対俺の模擬戦だよ。」
そう言った途端、みんなは声にならない悲鳴を上げた。




