154話 レイド vs上位魔族⑩
顔面に石を直撃された魔族は怒り狂っていた。
ただの投石だと侮ったのは自分自身だと言うのに、あんな長距離からの単調な攻撃を避け損なって恥をかかされたと思い込んだ。
ムキーッと顔を怒らせながら、後から駆けつけてきたタイガ達に一直線に向かう。
一緒にいた3体も「あれっ?そっちか?」という顔をしながらその後を追った。
「タイガ、こっちに来る。」
パティが近づいてくる4体の魔族を指差して言う。
「じゃあ、さっき言った通りに攻撃をしてみようか。テスとケイガンよろしく。」
「本当に上手くいきますか?」
「さっきの投石と同じ要領で良いんじゃないか?失敗したら俺がカバーするし。」
そんな軽い感じで良いのか?
ケイガンは呆れながらそう思ったが、確かにさっきの連携は上手くいった。
「大丈夫です。タイガさんの指示通りにいきましょう。」
テスは当たり前のように肯定している。
「信頼しているんだな。」
「当然です。タイガさんですよ。」
その理屈はよくわからない···。
「下等生物が!許さんぞっ!!」
迫る魔族が凄まじい形相で迫ってくる。
「いきます!」
テスは合図を出しながら彼女自身の最大火力である炎撃を放った。掲げた手から炎の柱が魔族に向かって走る。
「この程度の魔法が通用するかぁぁぁぁーっ!!」
魔族は体の周囲に障壁をまとう。
そのままこちらに突っ込んでくる気だ。
テスから放たれた炎柱にケイガンの風撃が交わる。
風が炎に巻つくと同時に急激に勢いが増し、赤から青に変化をした炎はさながらバーナーのように超高熱を発する。
「なっ···。」
障壁をまとった魔族はその超高熱の炎にさらされて、その身を焼滅させた。




