138話 レイド 魔族vsエージェント NextStage2
上空の魔族4体がこちらの動きについて来ている。
そう感じながら村に向けて疾走するタイガは、斜面を登る際にさりげなく手頃な石を2つ拾い上げて両手に持っていた。
すぐ後ろを必死に追いすがる4人に向けて言葉を放つ。
「視線をそのままにして聞いてくれ。かなり離れた上空から魔族が追って来ている。」
「「「「えっ!」」」」
マジかよって顔をする4人だが、言われた通りに視線は前を向けたままだ。
「少し手前で俺だけが残る。みんなは村まで行って待機している者に知らせろ。」
「援軍を呼ぶんですね?」
「違う。村にいるスレイヤー全員で障壁を張れ。村人達を守るんだ。」
絶句する4人。
「奴等の魔法は俺では防ぎきれない。攻撃は俺がするから頼む。」
「そんな···私も残ります!」
ミシェルが叫ぶように声を出す。
「····悪いが、足手まといだ。」
わざと冷たく言い放った。
「!」
ミシェルの表情が一瞬にして強ばったが、セティの言葉がフォローとなった。
「ミシェル、気持ちはわかるけど私達では魔族には敵わない。できることをしっかりとこなしましよう。」
周りが見えていないミシェルよりもセティは大人びて見えた。
胸の大きさと比例している···とこっそりと思ったが、もちろん口に出しては言わない。なぜならセクハラだからだ。まだまだ女子には嫌われたくないお年頃だしぃ~。
「うん、わかった!」
おお、立ち直り早えっ!
上空から追ってきていた魔族は高度を下げ、気配ではなく目視による追跡を行っていた。
眼下のスレイヤー達は村の手前にある枝葉が生い茂った地点に入り、上空からは姿が隠れた状態となっている。
「もうすぐ出てくるな。あそこを過ぎれば村はもう目と鼻の先だ。」
「出てきたぞ。」
「ん?1人足りんぞ。」
魔族達がそう話していると、突然豊かに生い茂った枝葉の中から何かが高速で飛んできた。
「なっ!攻撃か!?」
魔族4体はその飛来物を避けるように旋回する。それが何なのかを確認するために目線を逸らした瞬間。
「ふごっ!!」
もう1つの高速飛来物が一体の魔族の後頭部に激突した。
久々のエージェント流ハチャメチャバトル始まりま~す。




