表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/78

第6話


『Re:connect!』

『どうも皆さーん! Re:connectでーす!』

『今日の企画はね、最近話題のゲームをみんなでやっていこうっていうことなんですけど』

『はい』

『お気づきですね? 皆さん』

『本日、月子の元気がありませーん!!』

『ちょっと始める前に聞いていこうか。どしたの』

『足の小指でもぶつけたの?』

『いや……マジ……あの……』

『え、これ聞いちゃダメな話!?』

『あのー……再生数がね、100万再生いった切り抜きあったでしょ?』

『月ちゃんの彼女の話ね』

『連絡取れずに自然消滅したってやつ?』

『お前、ちょ、待て!』

『あははは!』

『自然消滅してないから! まだ付き合ってるから!』

『あーあ! 今ので白龍のリア恋のファン消えたよ』

『大丈夫だよ。推しにできるアイドルならあと四人いるから!』

『で、月子、切り抜き動画がどうしたの?』

『いや、だから……ガチで最近、その彼女と会ったんですよ』

『『えーーーーー!!』』


 >えーーーーー!

 >なんだってーーー!?

 >連絡きたの!?

 >あの切り抜き見て!?


『え、動画見てってこと!?』

『連絡きたの!?』

『いや、うん、あの、そこがね、ちょっと、色んな繋がりから……会うことができまして』

『復縁したの!?』

『いや、なんか、……え、これってどうしたらいいの?』

『いや、どういう話したの?』

『え、いや、普通に……とりあえずさ、これ男性諸君ならわかってくれると思うんだけどさ、元カノと会ったら、その晩部屋に連れ込むことに成功したら、まあ、セックスとかさ……するじゃん?』


 >する

 >場合による

 >本当に大事ならしない

 >ガチレスすると、まず連絡取れなかった理由とかちゃんと聞いた上でもう一回やり直したい話とかする。誠実な態度見せれば相手もそれに答えてくれる


『いや、いやいや……一回さ、一回、体を重ねればなんとかなると思うじゃん?』

『思わないよ』

『え、エッチしたの!?』

『ねえ、エッチとか言わないで! 私たちこれでもアイドルだからさ!』

『彼女さんなんて言ってたの?』

『いや、なんかね、うーん……ほら、俺さ、配信部屋に彼女の写真を壁一面に貼ってる話前にしたじゃん』

『うん』

『それ見て、結構相手が引いてたの』

『『ぎゃはははは!!』』


 >それはそう

 >嘘じゃなかったんだ……

 >私なら気絶する恐怖


『いや、月子、やってること結構グレーだからね? ストーカー規制法で捕まってもおかしくないからね?』

『てか、白龍が今ここにいるのって、ある意味その彼女の連絡先がわからなかったから、連絡できなくて助かってたんじゃないの?』

『連絡先わかってたら連絡しまくって、それこそ通報されてるんじゃない?』

『いや、付き合っててそれはないでしょ』

『あるから』

『ねえ、話聞きたい!』

『え、それは彼女さんから連絡が来て、会いたいって言われたってこと?』

『えっとね……案件がさ、結構あるわけですよ。俺たち。メジャーデビューも決まってね? 色々お仕事があるんですよ。その中でね、スタッフとして働いてたの』

『『へぇ〜!』』

『もうね、一目でわかったから、俺は、もう、なんか、「え〜!?」って感じだったよね』

『相手も気づいてた?』

『それがさ、相手は全く気づいてなかったんだよ』

『『気づいてなかったの!?』』

『いや、そうなの! だから、こう、打ち合わせとかも、すごい他人行儀でやられて、あ、これ気づいてないなって思ったんだけど、ま、過去一番俺の歌を聞いてくれてたのは彼女だったので、流石にね? リコネの動画をね、見たら気づくかなって思ったの』

『気づかなかったんだ!』

『いや、あれ多分見てない。相手忙しいからさ、チラッと見て終わったんだと思う。ていうか多分、歌ってみた系は見てない気がするよね。あの感じ』

『手がかりすら触られてなかったんだね……!』

『あはははは!!』

『でも家来たんでしょ?』

『打ち合わせで飲み会とかよくあるじゃん? それで、終電なくなったタイミング見て、うち近いんで二人で飲み直しませんか〜? ってサラッと言ったら来てくれた』

『うわ、魔性だ』

『二人でってナチュラルに言うところがさ、もう獲物を狙う虎じゃん』

『これさー、月子のファンだったら絶対喜ぶやつじゃない? ま、自分たちを棚に上げるつもりはさらさらないけどさ、まー、一応、80万人登録者がいるわけですよ。私たち。その上で聞きたいんですけど、その人、リコネのことも知らなかった感じ?』

『知らないっていうか、多分知ってはいるけど、興味がないって感じ』

『あー』

『唯一の権力すら使えない!』

『私たち、もっと頑張らないとね』

『ファンだったらね、白龍が歌えばもうね、一発だったんだけどね』

『そう、で、一旦ね? 一旦さ、メイク落とせば気づくかなって思ったのと、あと、ほら、そういう、ね? いい雰囲気になったらさ、そのままベッドインできるように、先にね、体を清めたわけですよ。その間になんか、部屋の探索をされてたっぽくて』

『なんで?』

『いや、これね、昔からそういうところあるんだけど、あの子ね、ちょっと好奇心が強いというか、行ったことない場所を見て回るのが好きなのね。だから、多分それじゃないかなとは思う。何か盗もうとかではないと思う。あの感じ』

『タレントの家に入ったからちょっと見て回ろうってこと?』

『なんかその人もその人でちょっと頭おかしいね』

『いや、だって月子と付き合う人だよ?』

『あ〜』

『で、探索された結果……』

『自分の高校時代の写真が、壁一面に貼られている部屋を、見つけてしまったと』

『……あのさー』

『いや、これさ』

『私だったら警察に通報してる!』

『え、見つけてどうしたの?』

『いや、だからそこで、俺もシャワーからね、戻ってきて、あれいないなって思って探したら、本当に部屋に入ってその壁を確認してるところだったから、もう、そこで、はい、じゃあ、まあ、白龍月子は俺ですよってなったのね?』

『うんうん』

『で、なんで連絡くれなかったの? って聞いたら、忘れてた? なんか、自然消滅? だと思ってた、みたいな』

『ほらー』

『だから言ったじゃん。自然消滅だったんだって』

『いや、うん、でもさ、付き合ってるじゃん! 終わってないから! だから、またやり直したいし、離れた分側にいよう? って言ったのね、そしたら』

『何?』

『なんか、こう……言い争いになって?』

『あー』

『なんかね、もう、俺もね、本当にバカだからさ、なんか本当に引き留めたいし、セックスもしたかったから、もう、なんかとにかく、いい方向にいい方向にっていこうとしたの! 仕事も忙しいみたいだから、じゃあ俺が養うから、ここに引っ越してもいいし、一緒にいよう? って言ったら、なんか……すごい怒られて……』

『えー……』

『うん、で、そのまま……深夜に、部屋から出て行って……もう、なんか……それっきり……』


 >あー

 >これ完全に縁切れたな

 >養うからって言われてなんでキレるの? 意味わからんのだけど

 >白龍の彼女になりたかった


『いやー、これさ、どうしたらいい? 俺もさ、連絡しようと思ってるんだけど、何を言えばいい?』

『いや、これさ、連絡しないほうがいいんじゃない?』

『え、普通に「一回落ち着いて二人で話したい」って言えばいいんじゃないの?』

『え、連絡していいと思う?』

『リスナーのみんなどう思う?』


 >相手からの連絡を待つか、諦める

 >聞いてる感じ相手我儘じゃない? なんで怒るのか理解できない。

 >次の恋見つけろよw

 >諦めたくないなら連絡するかな。二人なら平行線だから、第三者入れて話するとか。


『LINE一個くらい入れておいたら?』

『ちょ、これさ、配信終わったら一緒に考えてもらっていい? 割と真面目に』

『わかったわかった』

『じゃあ切り替えてゲームする?』

『この後にゲーム配信やるの? カオスすぎるんだが!』


 映像が五人が遊ぶゲームに切り替わった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ