18.5 余談 その時のレクスの気持ち
タイトルそのままです。
イライラする
あいつはいいやつだが、本当に苛っとするな。
後方をちらりと見てレクスはまた苛っとした。
ロジエがシエルに寄りかかって身を預けている。
ロジエは後ろを振り向くな!
シエルも顔を近付けるな!
触れそうじゃないか!
レクスの視線に気付いてか、シエルはふっと笑った。
真っ剣に苛っとするな!
あいつは時々ああやって自分の方がロジエに近い存在だと主張するような態度をとる。
ロジエは俺の妻になるんだぞ!
ああ! ムカつくな!
こんな些細な事が戦争の切っ掛けかもしれん
等と埒の明かないことまで考える。
さっきの事にしても
「叱ってくれて助かった。なかなか言うこときかなくてさ。あれだけキツく言われれば自重するだろう」
だと!?
キツく言ったのはわかっているさ!
謝ろうと思っていたらお前の馬に乗ってしまったんじゃないか!
そもそも、お前が以前からしっかりと叱っていればもっと自重していたんじゃないのか!?
昼食の時も自分の使っていたフォークに刺した苺をロジエに!
もし俺が同じことをしたら、ロジエは絶対に躊躇って食べなかったはずだ!
というより、何でこんな事をと怪訝な顔をされそうだ。
ああーーーー!!
苛っとする!
いつか絶対にギャフンと言わせてやる!
彼は過去に一度シエルをぎゃふんと言わせたことがあることを知らなかった。
苺の話はもう少し先で出てきます。大した内容ではありませんが話が前後して申し訳ありません。




