エピローグ
「早いなぁ…あっという間だ」
「何が?」
「先輩覚えてる?去年ここで初めて会った時の事」
「覚えてるよ、桜の花びらいっぱいつけた迷い猫が泣いていたんだけど……その猫そのまま部室に居着いちゃって、情は移るわ可愛いわで…最終的に俺の所に来てもらったんだ」
「ええ!私、ずっと猫扱いされてたの?」
「あははは、お互い様だよ!」
今日は先輩の卒業式、去年先輩が受賞した時…先輩が気持ちを伝えてくれた。そして私もそれまでずっと隠していた気持ちを伝えた。私の長い長い告白を、先輩は優しく…照れながらも全部受け止めてくれた。
先輩の小説はあれから出版社から書籍化の打診があったが、大学受験を優先した。合否によるが先輩の自信たっぷりな顔を見ると多分合格していると思う。
先輩は春から大学生をしながら書籍化の話も進めていくらしい……。他の先輩達も就職と大学が決まっているみたい、仲良くつるんでいるから卒業後も友情は続いていきそうだ。私はというと……。
「先輩見て、新しいプレート…私が書いたんだよ!」
「いいな!上手く描けてる頑張れよ部長!」
文学部は新しく創作活動部として、私が部長となり存続が決まった。私も先輩とお父さんの後を追って…小説を書くことを決めた。
部室に入って息を吸い込むと、お父さんの書斎と同じ匂いがした…気がしたんだ。お父さんが居なくなってずっと入れていなかった書斎。今度あの書斎でお父さんの作品を読みながら先輩と小説を書くのもいいかもしれない。
先輩?私まだまだ先輩に秘密にしてる事が沢山あるの、だからずっとずーっと飽きずに一緒にいてね?
「文写真撮ろう!」
「章先輩、もっとくっついてー!」
これにて完結です
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初挑戦した作品です!
少し特殊な投稿の仕方をしたのですが
多分誰にも気付かれてはいないと思います……。
しかしながら貴重な経験が出来たと、
これもまた己の糧にしようと思います。
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ありがとうございました( ˙꒳˙ )ノ
雪原の白猫より




