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17 奴隷


 テイマーが戦力を調達するための、一番手っ取り早い手段は何か。

 それは奴隷の購入である。


 この国を含めた多くの国では奴隷制度が存在しており、奴隷の所有もまた認められている。


 最も、奴隷を連れ歩くのは一般的にはあまり良い目で見られるようなものではないが……。

 そうでなければ僕は《覇者の翼(フリューゲル)》にいた頃に奴隷を買っていただろう。単純に、金さえあれば戦力を簡単に増やせるからだ。


 僕がそうしなかったのは、パーティーメンバーのうち、魔女のユミナが奴隷の存在を蛇蝎の如く嫌っていたためである。

 一度試しに連れて行った際には奴隷諸共焼き殺されそうになったので、泣く泣く諦めるしかなかった。


「戦闘能力が高い奴隷を。種族は死霊種(アンデッド)以外で頼むよ」

「かしこまりました」


 奴隷商館にやってきた僕は、案内人にそう告げた。

 戦力の拡張は急務だ。アベルたちは早ければ明日にでも動き出すだろう。

 

 冒険者ギルド前でアベルたちを倒したその足で、僕は王都にある奴隷商館へ赴いていた。


「他にご希望はございますか?」

「そうだね……じゃあ性別は女性で」


 性別を女性で指定したのは、使い魔同士の恋愛沙汰などが起こると面倒だという理由もあるが、一番は単純に、僕に男を連れ歩く趣味がないからである。


 どうせ、男性と女性で戦闘能力の違いなどほとんどないのだ。

 同じ人間種ならば男性の方が若干腕力が強かったりするかもしれないが、人間種の男性と獣人の女性だったら後者の方が力強い。その程度の違いでしかない。


 そして死霊種を除いたのは、単純に今回の戦力増強の目的が、死霊種対策を積んでくるであろうアベルたちに対抗するためだからだ。

 いくら強くとも死霊種(アンデッド)では本末転倒でしかない。


「お待たせいたしました。当商館が所有している女性奴隷の中でも、特に戦闘能力に長けた奴隷を連れてきております」

 

 待っていると、案内人が連れてきたのは三人の奴隷だった。


 順番に眺める。種族はすぐに分かった。

 右から順に人間種(ヒューマン)火精霊(サラマンダー)猫獣人(ウェアキャット)だ。


「一番右の彼女は人間種の元冒険者です」

「ランクは?」

「奴隷になる以前はBランクだったようですね。職業は盗賊(シーフ)で、索敵や罠解除などの技能も持っています」

「うーん、微妙だな」


 索敵や罠解除はアリアの魔術で十分対応できる。

 Bランクの冒険者ということは少なくとも僕よりはずっと強いのだろうが、どうせなら騎士(ナイト)のような純粋な近接戦闘職が欲しい。却下だ。


「では彼女はどうでしょう? 種族は精霊種(エレメンタル)火精霊(サラマンダー)。近接戦闘能力はないですが、火精霊魔術を得意としていて遠距離からの火力役(ダメージディーラー)としては一流です」


 燃えるような赤い髪と瞳を持った火精霊(サラマンダー)の女がこちらに流し目を向けてくる。

 感じられる魔力量も《魔女》ユミナほどではないが……悪くはない。


 だが、アリア、ルーシアにもう一人追加するのなら、後衛よりも前衛が欲しいところだ。


「もう一人は?」

「彼女は猫獣人(ウェアキャット)斥候(スカウト)で……」

「却下で」


 猫獣人(ウェアキャット)の少女が上目遣いでこちらを見てくるが無視する。

 盗賊(シーフ)斥候(スカウト)よりも、どちらかというと純粋な近接職が欲しいんだが……。


「他にはいないのか? できれば騎士(ナイト)とか神働騎士(パラディン)みたいな前衛職がいいんだが……」

「はあ。一応……いるにはいるのですが……」

  

 僕は目の前のテーブルの上に金貨が詰まった袋を置いた。

 その量は低級の奴隷ならば大量に買えるような金額だ。目の前の三人全員を買ってもお釣りが来る大金である。

 

 僕はこれでもSランクパーティーの一員として活動していたため、金は有り余っていた。


「金に糸目を付けるつもりはない」

「分かりました……連れてまいりますので、少々お待ちください」


 


 □




 そうして、奴隷商人が一人の美しい奴隷を連れてくる。


 尖った耳をした、美しい金髪の少女だった。

 驚くほど白く、華奢な手足。一見すると深層の令嬢といった雰囲気の少女だが、その体内には膨大な魔力が眠っているのが分かる。

 碧眼が、じっとこちらを見つめていた。


「エルフかな?」

「いいえ、お客様。こちらは……ハイ・エルフの奴隷でございます」


 僕は驚き、その奴隷を眺めた。 

 ハイ・エルフか……初めて見たな。



「面白い!」

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