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じょばれ! 〜城上女子高校バレーボール部〜  作者: 綿貫エコナ
第二章(城上女子) VS音成女子高校
33/374

29(美波) マリチカ

 ――成女なるじょベンチ


 一セットにつき二回まで取れるタイムアウト。その一回目。マネージャーのゆずりは亜希子あきこから飲み物やタオルを受け取って、私たち七人のスターティングメンバーは、ベンチの前で輪になる


「で、なんかノリでタイム取ったけど、あんたから特に何かあるってわけでもないのよね、マリチカ?」


 呆れと諦めとちょっとの皮肉を混ぜて、私は鞠川千嘉マリチカに笑顔を向ける。マリチカは悪びれずににっこりとんだ。


「まーねぃ。ただなーんか流れわりーなーと思ってよー。どこがどうたーうまく言えねーけど」


 ハイ、ぶん投げ頂きました。あんたのそれを拾えるのは成女うちじゃ監督とつばめだけだっての。


「すいません。私が捕まってるのが原因かと」(愛梨アイリー


「あーちゃんは別にミスしてるわけじゃないと思うよ〜」(和美かずみ


「和美に同じ」(芽衣サマメィ


「後ろから見てる限りじゃ単純に張り合われてるっつーカンジっすね。あたしらフツーにプレーできてっすもん。鈴木すずきはなんかあっけ?」(さやか)


「そうですね……私も、こちら側に何か不備不良があるとは思えないです」(アン)


「そーかねぃ。まーそうなのかもねぃ。んー、いや、どーかねぃ」(マリチカ)


 無責任フリーダムか! そんなやつにはお仕置きだ!


「ひにゃっ!? オイこらヅカミーてめー! その許可なく揉む悪癖クセやめねーか!?」


 許可があれば揉み放題(揉んでもいい)ってかー!? こうなりゃ自棄ヤケだーっ!!


「亜希子ちゃんは!? 何かない!?」(私)


「わ、私ですか!? えっ、その、特には……」(亜希子)


「ヘーイ、なら困ったときの芽衣サマメィ!」(私)


「私は来たトスを決めるだけよ」(芽衣サマメィ


「サマっさん、かっけーっす!」(さやか)


「じゃあ和美!」(私)


「わたしは来たトスを繋ぐだけだよ〜」(和美)


「ちゃんと決めねーかこのすっとこどっこい」(マリチカ)


「あ、あのっ、私、今度こそ決めますから!」(愛梨アイリー


「いや、あーりがりきんでもいいことねーって。やめとけやめとけ」(さやか)


「そーだぜぃ、アイリー! いっそ繋ぐつもりで打ちゃー決まるかもな!」(マリチカ)


「ちーちゃん、わたしのときと言ってること違う〜」(和美)


「先輩方、あの、そろそろタイム終わってしまいますが……」(アン)


「わーん、つばめもーん! 助けてー!!」(私)


 ぴぃぃ――と無情なる笛の音。こうして私たちはまた一つ30秒だけ大人になる。


「まー細けーこたーいいか。おい、ヅカミー」


「なによ」


「次、バック上げろ」


「……オーケー」


 あぁ、マリチカって本当ほんとマリチカ。


「ラガッサ、カット任せた」


「うす」


「あと、アイリー、ドロメダ。てめーらはトス来たらとにかく全力で打て」


「「はい!」」


「サマメィとバタミはまーいつものように頼んまー」


「ええ」「は〜い」


「で、全員、途中でなーんか流れわりーなーと思ったら、とりあえず私に上げろ」


 粋でいなせな、いいエース


「決める」

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