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じょばれ! 〜城上女子高校バレーボール部〜  作者: 綿貫エコナ
第七章(明正学園) VS聖レオンハルト女学院
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ねたばれ9

『ねたばれ』は、獨楢バレー部の日常を主に台詞で四コマ漫画風に描くものです。過度な期待はしないでください。


<登場人物>


さかえ夕里ゆうり:オールラウンダー。獨楢中出身。前年度県選抜。気配り上手。


沢木さわきあきら:レフト。獨楢中出身。前年度県選抜。みんなのまとめ役。


森脇もりわき世奈せな:セッター。獨楢中出身。前年度県選抜。気が強い。


町川まちかわ縫乃ぬいの:レフト。獨楢中出身。前年度県選抜。ミステリアス。


与志田よしだ天那あまな:センター。獨楢中出身。前年度県選抜。気分屋。


久保くぼ由紀ゆき:センター。白洲中出身。前年度県選抜。寡黙。


桐ヶ谷(きりがや)れつ:ライト。加茂川中出身。前年度県選抜。声が大きい。


薬師寺やくしじ香華きょうか:リベロ。獨楢中出身。前年度県選抜。掴みどころがない。


小田おだ鹿子かのこ:センター。獨楢中出身。前年度県選抜。ああらか。


狭川さがわ輝美てるみ:レフト。獨楢中出身。陽気サニー


江本えもとつむり:ライト。獨楢中出身。少し変わり者。


山岡やまおか真歩まほ:センター。獨楢中出身。ごく普通。


平嶋ひらしま連歌れんか:リベロ。獨楢中出身。ちゃっかりしている。




 * 席割り


 ――合同練習試合後・ファミレスにて


夕里「おー、ここも懐かしいなー!」


世奈「中学のときもよくみんなで来たわよね」


彰「すいません、13人なんですけど、座れますか?」


店員「13名様ですね。今ですと、四人席が三つ空いておりまして、そのうちお二つは横並びとなっておりますが、お一つは離れた場所になります。いかがでしょうか?」


彰「みんな、一席離れるけど、大丈夫だよな?」


縫乃「異存なしだよ」


天那「大人数でファミレスあるあるだよなー」


彰「じゃあ、それでお願いします」


店員「かしこまりました。では、こちらへどうぞ」


 がやがや


店員「まずは、こちらのお二席からどうぞ」


 ―――ソファー―――


 テーブル  テーブル


 椅子椅子  椅子椅子


鹿子「あっ、片側がソファーになってる!」


輝美「これなら九人座れそうね」


世奈「じゃ、あたしここ貰うわね」


 ――――――――世奈


 テーブル  テーブル


 椅子椅子  椅子椅子


世奈「ほら、彰、ここ座りなさい」


彰「ん、わかった」


 ――――――彰 世奈


 テーブル  テーブル


 椅子椅子  椅子椅子


烈「ああっ、世奈、またそうやって!」


由紀(ちょ、烈、何を言うつもり……!?)


烈「世奈っていつも真っ先にそのポジションを確保するよなっ! 好きなのか?」


世奈「なっ、なに言ってるのよ!? 全然そんなんじゃないから!!」


彰「おい世奈……よくわからないがわたしを叩くのはやめてくれ」


世奈「う、うるさいわよ!」


夕里「っちゅーか、なんでわからへんねん。烈やってウチや世奈と同じやんか」


世奈「ええっ……!? あんたっ、嘘でしょ、烈!?」


彰「だから世奈痛いぞ」


烈「なんのことだ?」


夕里「や、か、ら――」


 ――――――彰 世奈


 テーブル  テーブル


 椅子椅子  夕里椅子


夕里「左端は左利きの指定席やろ? そやないと食べるとき右利きの人と腕ぶつかるしな」


烈「おおっ、言われてみれば!!」


世奈「………………」


彰「世奈? どうした? 急に黙り込んで」


真歩「彰、たぶん、世奈はそっとしておいたほうがいいと思うよ」


天那「なんだせなちーお腹でも壊したかー? あっ、ゆりちー、ここ失礼す」


縫乃「天那ちゃんはこっちね」


天那「ぐえっ!?」


鹿子「あっと! じゃあ夕里ちゃんの隣は私がいっただきー!」


由紀「ほら、烈はこっち……」


烈「ん? ああっ、そうか! じゃあ由紀がいつも私を左隣に座らせるのは私が左利きだからなのか!? ありがとな!!」


由紀「…………うん」


香華「連歌ー、瞑ー、私らちまい組はここ詰めよ。めよめよ」


連歌「はいはーい」


瞑「了解」


 香華連歌瞑 彰 世奈


 テーブル  テーブル


 烈 由紀  夕里鹿子


店員「では、四名様はこちらにどうぞ」


縫乃・天那・真歩・輝美「はーい」




 * ファミレス性格診断1


彰「さて、どれがいいか……」


夕里「どれもおいしそやなー」


世奈「決めた。あたしこれにするわ」


鹿子「世奈ちゃんってこういうの迷わないよねー」


世奈「見た瞬間にピンと来るものがあるのよ。あたしはその直感を信じるわ」


鹿子「私はあれもこれもってなるなー」


夕里「せやけど、そのわりに鹿子もわりとすぐ決めるほうやんな?」


鹿子「うん。私の場合、あれもこれもって、ある程度候補を選んだらね、あとはランダムに決めるの。『ど・れ・に・し・よ・う・か・な・か・み・さ・ま・の・い・う・と・あ・り』っと。あっし、今日はこれだ!」


夕里「なるほどなー」


鹿子「選べないものは無理に選ばないで、最後は運を天に任せるのが私流なのだ!」


夕里「鹿子は時々のご縁を大事にするんやね」


彰「うーん……これか、あれか、どっちにしようか……」


世奈「あんたはホっントこういうの遅いわよね。テキトーにどっちか決めなさいよ」


彰「そんないい加減なことできるか。選ぶなら、わたしはちゃんと考えてどっちにするか決めたい」


世奈「そ、そう。ならいいけど……」


彰「うーん…………よし、決めた。こっちにしよう」


夕里「ふむふむ、彰はそれなんやな。ほんで世奈がこれで、鹿子がこれやから……ほな、ウチはこれにしよっ!」


鹿子「決め方にも性格が出ますなー」




 * ファミレス性格診断2


烈「なあなあ、由紀! どれが美味しいと思う!?」


由紀「んー……これなんか、いいんじゃないかな」


烈「よっし! じゃあそれにする! 由紀は!?」


由紀「え、っと…………同じので」


烈「おおっ、お揃いか! 奇遇だな!」


由紀「うん」


香華「連歌ー、私の分も適当に頼んどいて。いていて」


連歌「えー? もー、香華ちゃんは仕方ないんだから。んー……あっ、この激辛無双とか面白そう」


由紀(美味しさじゃなくて面白さ基準なんだ)


連歌「他に何かいいのは――え、ちょ、なにこのメニュー! 食材の組み合わせが斬新過ぎる!! よし、香華ちゃんのはこれで決まり!!」


香華「あー……このスリルたまんないわ。いわいわ」


由紀(まあ本人が楽しそうだし放っておいていいか)


瞑「これはなし、これもなし、これもなし、これもなし、これもなし、これもなし――」


由紀(瞑は消去法――って、メニューの1ページ目から全部見ていくんだ……)


瞑「これもなし――ふう……終わった」


連歌「あっ、瞑ちゃんも決まった感じ?」


瞑「いや、隅から隅まで見たけれど、どれも違うなと」


由紀(まさかの全否定!?)


連歌「私の一押しはこの激辛無双なんだけどー」


瞑「ああ、うん。じゃあその隣のやつでいいや」


連歌「えー? つまんなーい」


由紀(そういう連歌は何にするんだろう)


烈「そういう連歌は何にするんだ?」


連歌「私はねー、この季節限定のやつかな。いやぁ、この『限定』って言葉に弱いんだよねっ!」


由紀(無難なんかずるい!!)




 * ファミレス性格診断3


輝美「みんな何にするー?」


真歩「私まだ考え中」


縫乃「天那ちゃんはこの激辛無双にするって」


天那「ぬいちー捏造禁止なー」


輝美「あっ、じゃあ、私それにしようかな!」


真歩「えっ……大丈夫? テルミー辛いのダメじゃなかった?」


輝美「なんてこった(オー・マイ・ゴッド)! やっちまった(アイ・フォーゴット)!」


縫乃「なら、激辛無双は私がもらおうかな」


真歩(えっ?)


天那「ぬいちーにぴったりのメニューだもんなー」


縫乃「天那ちゃん?」


天那「げふんげふん」


輝美「そういう天那アーミィは何にするの?」


天那「あっ、私はその場でなんとなく決めるから、てるちーとまほちーが決まったらボタン押しちゃってくれー」


輝美「了解オーライ。で、真歩マーフィはどう? 決まった?」


真歩「そうね……この季節限定のも美味しそうなんだけど。んー、ああでも、やっぱりこれかなぁ。いつものやつ」


縫乃「オールシーズンメニューの安定感には叶わないよね」


輝美「じゃあ季節限定のほうは私が頼むわ! 真歩マーフィも食べたかったら言ってね!」


真歩「サンキュー、テルミー」


輝美「シュア、エニタイム!」


縫乃「天那ちゃんも食べたから言ってね?」


天那「ノーサンキュー、激辛無双」




 * テーブル1:幼馴染み


彰「む」


世奈「どうかしたの?」


夕里「鉄板熱々でちょっと油はねたんやろ。ほい、紙ナプキン」


彰「悪いな。っと――」


世奈「何か探し物?」


夕里「箸なら下のほうに埋まっとるで。ほれ」


彰「助かった。……ん?」


世奈「今度はなに?」


夕里「あっ、ブラックペッパーな。確かドリンクバーのとこやったか。ちょー待っててー」


世奈「ぐぬぬ……!」


鹿子「あやあや大変ですなー」


彰「あっ」


世奈「! どうしたの!?」


彰「ああ、いや、これは別に後でいいんだが」


世奈「後じゃなくて今言いなさい! 今!」


彰「いや、本当に後でいいことだから……」


夕里「おまたせー。ほい、どうぞ」


彰「ああ、ありがとう、夕里」


夕里「あっ、せやせや彰」


彰「ん、どうした?」


夕里「これは後でええんやけど、お会計ってテーブルごとやろ? みんなでまとめるなら、ウチいま小銭いっぱい持っとるから会計係は任せてくれてええよ」


彰「おお、そうか。なんだか気を遣わせてすまんな」


夕里「コラ、そこは『ありがと』やろ?」


彰「そうだったな。いつもありがとう、夕里」


夕里「いえいえとんでもやでー」


世奈「ぐぬぬぬぬ……っ!!」


鹿子(あやあや。仲良きことは罪深きかなー)




 * テーブル2:等価交換


香華「○○と××の組み合わせには驚かされたけど……うん、わりといける。けるける」


連歌「本当ー? じゃあ一口ちょうだい」


香華「ほい、召し上がれ。がれがれ」


連歌「あっ、確かにわりといけるー! お礼に私のも一口あげるねっ!」


香華「どうも。うもうも」


連歌「瞑ちゃんのほうはどんな感じ?」


瞑「可もなく不可もなく」


連歌「一口ひとくちー」


瞑「んっ」


連歌「あっ、確かにプラスもなく不可マイナスもなくー! つまり差し引きゼロー! ならお礼はいっか」


瞑「おい暴論おい」


連歌「うそうそ! もーちゃんとお礼はするってただし質量ベースでねっ!」


瞑「おい白米おい」


烈「なあなあ、由紀! 私もあれやりたい! 一口ずつ交換するの!」


由紀「えっ、あ……うん。じゃあ、はい」


烈「おおっ、美味しいー! お礼に由紀もどうぞ!」


由紀「ありがと……(まあ、私たち頼んだもの同じなんだけどね)」


烈「えへへっ!」


由紀「どうしたの、烈?」


烈「そう言えば私たち頼んだもの同じだったな!」


由紀(食べてから気付いたんだ……)


烈「でも、なんでか由紀からもらった一口のほうが美味しかった!」


由紀(っ……!)


烈「あと由紀に『ありがと』って言われて嬉しかった!」


由紀(っ……!!)


烈「なあなあ由紀! もう一口どうだ?」


由紀「う、うん……じゃあ、いただこうかな……」


烈「わーい!」


香華(仲良きことは美しきかな。かなかな)




 *テーブル3:激辛無双


輝美「はい、真歩マーフィ! あーん!」


真歩「ん、ありがとう。テルミーもほら、あーん」


輝美「あー、この定番のテイスト! 沁みるわー!」


縫乃「はい、天那ちゃん! あーん!」


天那「やめっ、ちょ、近付けるなってー! 沁みるー! 目に沁みるー!」


真歩「なんか全体的に黒いけど……あれ何が入ってるのかしら」


輝美「ねえ、縫乃ニューイ。それ本当に食べて大丈夫なの?」


縫乃「大丈夫だよ。見た目ほど辛いわけじゃないし。美味しいか美味しくないかで言えばあまり美味しくないけど」


真歩「美味しくないのね……」


縫乃「だから、これは味を楽しむというよりは、こうやって誰かに突きつけて反応を楽しむのが正しい食べ方なんだと思うな」


天那「間違ってるからー! 食べ物で遊ぶのNGー!」


縫乃「やだなあ、天那ちゃん。私は食べ物で遊んだりしてないよ。天那ちゃんで遊んでるんだよ」


天那「より悪質だー!!」


夕里「おっ、やっとるやっとる」


輝美「夕里ジュリア! やっほー!」


真歩「どうしたの?」


夕里「いや、ちょっとメニューに激辛無双っちゅーんがあったから縫乃がそれを頼んで天那で遊んでそろそろ天那が参ってまう頃かなーおもてドリンクバーのついでにな」


輝美「『ちょっと』の内容が恐ろしく正確ジャスト!」


真歩「さすが全てを見透かす夕里眼ね」


縫乃「そっちのテーブルはどう? 楽しんでる?」


夕里「そらもう。っちゅーかみんな全然変わってへんなぁ」


天那「ぬいちー、ゆりちーは暗に『もっと大人になれ』って言ってるじゃないかー?」


縫乃「私の耳には『そのままの君でいいよ』って聞こえたけど?」


夕里「ま、ほどほどになー。ほな、またあとで」


天那「ゆりちー! 見捨てないでー!!」


縫乃「はい、天那ちゃん。あーん」


天那「ぎゃーん!?」


真歩(仲良きことは……いや仲良いのかこれ?)


(後半へつづく)

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