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じょばれ! 〜城上女子高校バレーボール部〜  作者: 綿貫エコナ
第六章(明正学園) AT獨和大附属楢木高校
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71(縫乃) 地雷

 あー……やっぱりこうなっちゃったかぁ。


 目に見えて動きのよくなったあきらちゃんと世奈せなちゃん、自棄になったみたいにハイテンションで暴れ回る夕里ゆうりちゃんをアップゾーンから眺めながら、私は溜息をついた。


「どうしたー? ぬいちー」


「なんでもない」


 私がそう言うと、天那あまなちゃんは「ふーん」と呟いて、とん、と特に意味もなくその場でジャンプし始めた。


「私はなー、ぬいちー」


 とん、とん、


「負けを認めるのは早いって思うな」


 とん、とん、


「天那ちゃん、なんの話?」


 とん、とん、と、


「試合の話かな?」


 そう言って跳ぶのをやめる天那ちゃん。なんのことやら。私は首を傾げる。と、今度はれつちゃんが特に意味もなく騒ぎ出した。


「なんだなんだ! 縫乃ぬいのはもう諦めたのか! でも勝負は最後までわからないんだぞ! さあっ! 私と一緒に応援しよう! えいえいおー!」


「烈……」


「な、なんだ由紀ゆき!? その腹をすかせた猛獣のいる檻へ無防備にてこてこ歩いていく無知で哀れな小動物を見るような目は!! 心がざわざわするぞ!!」


「いいから、こっち」


 よくわからないけれど、烈ちゃんが由紀ちゃんの保護下に戻る。そして、何に対してなのか、香華きょうかちゃんが呆れたように笑った。


「やれやれだぜ。だぜだぜ」


 まったく、本当に。やれやれお騒がせな事件だった。まあ、大騒ぎしただけあって、あの三人の抱えていた問題については大方解決したと考えていいだろう。もっとも、私たちの間にぽつぽつと存在する地雷って、探してみると大小様々結構な数になると思うから、これで何もかもが安泰とはいかないのだろうけれど。


 でも、それはまた、その時々に、みんなで向き合っていけばいい。


 楽しかったり、嬉しかったりばかりじゃない。怒ったり、泣いたり、悲しんだりもする。そうやって、私たちは、強くなっていく。仲間チームっていうのは、たぶんそういうものなのだ。


 あの三人を見て、私はそんな風に思いました。まる。

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