表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
じょばれ! 〜城上女子高校バレーボール部〜  作者: 綿貫エコナ
第五章(明正学園) VS三坂総合高校
155/374

15(夕里) ベリーハード

 っちゅーわけで、始まりますでー、入部試験!


 内容はかなり思ってたもんと違うけど(それは出題者側も同じみたいやけど)、見ようによっては立派な対外試合や。これは燃えるで。


 ちなみに、三対三ミニゲームでどうやって試験するのかっちゅーと、


「入部試験の特典であるエースの座は、このゲームで最も(Most)価値ある(Valuable)働きをした者(Player)に与えよう」


 とのこと。つまり、試合に出て全力でプレーしろ、あとはこちらで判断する、とキャプテンの星賀ほしか志帆しほさんは言いたいらしい。


 わかりやすく数値化できない勝敗基準に、露木つゆき凛々花(りりか)さんと今川いまがわはやてさんはちょっと思ってたもんと違うって顔したけれど(何度も言うけれど、この状況を想定していた者なんてここにはいーひん)、とにかく活躍すればいいのだ、と納得したようで、すぐまたやる気の炎を燃え上がらせた。


「あたしの足を引っ張るんじゃないわよ、今川颯!」


「お前こそ、わたしの邪魔だけはするなよ!」


 ばちばちと火花を散らすご両人。ウチは「まあまあ」と二人の肩を叩く。


「試合するにあたって、ポジションを決めようと思うねんけど、キミらはどっちもレフトやってんな?」


「「そうよ(だ)」」


「ほな、セッターはウチでええかな?」


「「頼んだわ(だ)」」


「で、肝心のレフトやけど、一点ごとに交替ローテするってことでどやろか?」


「「…………」」


 二人は憎々しげに相手のことを見つめて、渋々といった風に頷く。


「まあ、それが一番フェアかしらね」


「わたしも異存はない」


「ほな、ジャンケンでもして先攻後攻さきあと決めてー」


 結果、先攻は今川さんになった。サーブは試験官チームからとのことなので、ひとまずウチらの陣形フォーメーションはこんな感じになる。


 ―――ネット―――

     栄


  今川   露木


 ―――――――――


「あとはサーブ順やな。これは三人でジャンケンしよか。勝った人から順番っちゅーことで。ほな――」


 ぽんっ、とやった結果、ウチ、露木さん、今川さんの順になった。決めるべきことは決めた。そこで、ウチらの様子を伺っていた星賀さんが声を掛けてくる。


「君たち、準備はいいかな?」


「「「はい!」」」


瀬戸せとさんと西垣にしがきさんは、身体を暖めておくように」


「「はい」」


三坂みさか総合の皆さんはいかがですか?」


「万端っすよ!」


知沙ちさも大丈夫か?」


「うんっ!」


「では、改めまして――よろしくお願いします!」


「「よろしくお願いします!」」


 コートの中のウチら選手プレイヤーはアタックラインに並んで、それ以外のメンバーはその場で、ぺこりと一礼する。そのあと、ウチらは速やかにポジションに移動。と、例の長身の人が近付いてきて、ネットの下から手を出してきた。


「バタバタしててちゃんと名乗ってなかったな。オレは二年の在原ありわら止水しすい。西地区の三坂みさか総合ってとこでレフトをやってる」


 セッターとしてネット際にいたウチが新入生チームの代表として、その手を握り返す。


さかえ夕里ゆうりです。お手柔らかによろしゅう」


「なんだ、お手柔らか(イージーモード)でいいのか?」


 にやりと笑う在原さん。ウチは後ろを振り返る。露木さんと今川さんは二人揃って首を振った。


手厳しゅう(ベリーハード)お願いします」


「おう! ま、オレは手加減できるほど器用じゃねえけどな!」


 そう言って在原さんはサービスゾーンに向かう。全員が位置についたのを確認した星賀さんが、ボールを在原さんのほうへ転がす。在原さんはそれを拾い上げると、ぐるんと肩を回し、ごうえた。


「っさあ行くぞッ!!」


「「来ぉーい!!」」


 負けじと声を張り上げる露木さんと今川さん。在原さんはフローターの構えを取る。そして、びぃ、と早鈴はやすずさんが電子ホイッスルを鳴らした。


 新入生チームVS試験官チームの三対三ミニゲーム――いざ試合開始スタート


 さあ、お手並み拝見や。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ