表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
じょばれ! 〜城上女子高校バレーボール部〜  作者: 綿貫エコナ
第五章(明正学園) VS三坂総合高校
141/374

1(知沙) 私立明正学園高校

※ここから、一時的に舞台が別の高校に移ります。

 四月。


 私立明正(めいじょう)学園高校入学式、前日。


 私と星賀ほしか志帆しほちゃんは、昇降口にある校内掲示板の前に立って、一枚のポスターを見つめていた。


 四月恒例の部員勧誘ポスター――部活名は『女子バレーボール部』。


 県大会出場が過去数回、現在は正式部員三名という、いわゆる弱小部。今年新入部員が入らなければ廃部もありうる、そんな風前の灯火、虫の息な、我らが女子バレーボール部。


「新入生、集まってくれるといいね」


 私がそう言うと、志帆ちゃんは「うん」と力強く頷いた。


「大丈夫、きっと集まる」


「けっこう……ハードルの高いポスターにしちゃったけど……」


「それゆえに目立っているのだから、なんの問題もない」


 私と志帆ちゃんは改めて、二人で作ったポスターを見る。


 部活名の『バレーボール部』の横に、ぎざぎざの吹き出し。そこには大きく『挑戦者求ム!』の文字。ポスター中央には、果たし状のイメージで、詳細を毛筆で箇条書き。


『史上最難関入部試験有リ! 我こそはというアタッカー募集!』


『合格者特典:エースの座! 参加賞:おいしいお菓子とジュース!』


『腕に自信のあるそこの貴女! プライドを粉々にされる覚悟ができたなら、ぜひ第一体育館へ!』


『なお、入部試験希望者はポスター下部の挑戦券をちぎってね! お菓子が食べられなくなるよ!』


『挑戦券:四月○日××時@第一体育館』


 なかなかアグレッシブなポスターだ。配色はキツいし、よくある可愛い絵とかキャラクターも一切ない。女子高生っぽさゼロ。さらには、部員が集まらなければ廃部もありうるのに、史上最難関入部試験を設定するというこのチャレンジ精神。そして何よりアグレッシブなのが、


「ナナちゃんに許可取ってないけど……オーケーしてくれるかな?」


「次会った時に、私から話しておく。ダメだった時はお菓子パーティ計画に戻るだけ。やはり問題はない」


 史上最難関入部試験――その試験官になってもらう予定の人物に、試験を設定したことすら伝えてない。


 最初はお菓子パーティへのお誘いだったのを、志帆ちゃんが膨らませたのだ。


「……新入生、集まってくれるといいね」


「大丈夫だよ。まったく知沙ちさは心配性だな」


 志帆ちゃんは私を安心させるように、自信たっぷりの笑顔で言う。すごいなあ志帆ちゃんは、と、いつものように私は感心する。


 私も、できることなら、志帆ちゃんみたいに泰然と構えていたい。けれど、なかなかうまくいかない。


 私はまたポスターに目をやる。


 入学式は、明日。


 どんな新入生がやってくるのだろうか。

登場人物の平均身長(第五章):149.5cm



あけましておめでとうございます。


さて、本編ですが、しばらくは明正学園を中心としたお話が続きます。


それに伴って目次などを少し整理しようと思います。


今後もよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ