表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したらモブだったので、主人公グループをヨイショしてたらいつの間にか主人公グループに入ってた件  作者: ソラ・ルナ
第二章・学年対抗戦編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/116

43話.海底神殿ダンジョン攻略①

「さぁ、海底ダンジョンに行きましょうか玲央君! 紅葉!」

「ええ、行きましょうリーシャ、玲央さん!」


 おぉう、目覚めに二人の美女の水着姿って、眼福過ぎて俺死亡フラグ立ってないですかね?


「おはよう二人とも。その分ならよく眠れたみたいだね」

「ええ! 普段寝ているベッドとは段違いの性能のベッドだったもの。紅葉、アレ私も買うわ」

「毎度アリですリーシャ。値段増量でお届けしますね」

「なんでよ。そこは割安にすべきでしょ、友人なんだから」

「その言葉が胸に響きましたので、3割引きにしておきますね」


 なんだこの尊い会話。

 一生聞いていられる。


「……止めましょう紅葉、玲央君が普段よく見る緩みきった顔してる」

「あれはあれで味があって良いと思うのですが……」

「まぁ否定はしないけれど……」


 どんな味のある顔になってるんです!?

 というか俺はそんな顔に出るんですね、気を付けようにもどうしようもない気がしてるけど。


 まだ普通に服を着ていた俺は、一旦着替えに戻ろうとして、


「玲央君はそのまま脱げば良くない?」

「そうですよ玲央さん。玲央さんは脱ぐだけじゃないですか」


 とんでもない事をおっしゃりますね!?

 推しの前、もっというなら女の子の前で公開生着替えをしろと!?

 男だってパンツは履き替えるんですよ!


「あの、流石に海パンにここで着替えるのはちょっと……」

「大丈夫です。黒木」

「はっ! おいお前ら、榊様を囲って背を向けやがれ!」

「「「「「押忍!!」」」」」

「!?」


 どこから出てきたのか、黒いスーツを着たマッスル達が、俺を囲う。

 背を向けて手を後ろで繋いだ状態である。


「これで安心して着替えられますね玲央さん」

「ちょっと紅葉、これじゃ私達も見えないわよ」

「あっ」


 あっじゃないんですけど紅葉さん。


「黒木、ほんの少し間を空けても構いませんよ……?」

「お嬢すんません、その命には従えません。オジキより榊の旦那を守るよう言われております故」

「くっ……御爺様……!」


 一体なんの話をしているのだろう?

 というか、俺はこの人達に囲まれながら着替えないといけないの?


「「「「「……」」」」」


 これは覚悟を決めて着替えるしかなさそうだ。

 『魔法のカバン』の中に入れていた海パンを取り出し、服を脱いで着替えていく。


「布の擦れる音がっ……これはこれで、想像力が掻き立てられるわね紅葉」

「大変よろしいです……!」


 あの二人はちょっと今おかしくなってないかな?

 それ、男側が女性の着替えに言う言葉ですよ……?

 男の、それもモブの生着替えとか一体どこの誰に需要があるんだ……!

 そんな事を考えながら、着替えを終える。

 海パン一丁モブ野郎の出来上がりである。


「「「「「おおー!」」」」」


 ぱちぱちぱちぱち……!


 やめて! SPの皆さん、手を叩かないで!

 めっちゃくちゃ恥ずかしいから!

 なにこれ、公開処刑か何かですか!?


「相変わらず玲央君の体は引き締まってて、良い筋肉よね」

「はいリーシャ。盛り盛りというわけではなく、それでいてガリガリというわけでもなく。なんというのでしたか、黄金比でしょうか?」

「それだわ!」


 それじゃないです。

 人間が最も美しいと感じる比率なんて大それたものを、俺の肉体なんかで見出さないで欲しい。

 筋肉質というわけでもなく、細いわけでもない。

 ただそれだけの普通の体である。


「それじゃ、昨日と同じ場所に行こうリーシャさん、紅葉さん」

「ええ、そうね」

「はい。お前達はついて来なく良いですからね」

「分かりましたお嬢。お気をつけて」

「「「「「お気をつけて!」」」」」

「榊様、お嬢をお願い致します」

「黒木さん、でしたか? 俺が守るなんて気の利いた事は言えないですけど……俺が出来る精一杯で、頑張ります」

「榊様……! 名乗りもしていないこの俺の名前を憶えて頂けましたか……! 野郎ども! 今日は祝杯だっ!」

「「「「「オオオオオッ!!」」」」」


 ……あの、このSPさん達大丈夫なんだろうか?

 そう思って紅葉さんの顔を見ると、視線を横にずらされた。

 まぁ、俺がとやかく言える事ではないのでスルーしよう。


 昨日と同じように船に乗る。

 紅葉さんの運転で船は進み、再度海底神殿の入口の上付近についた。


「二人とも準備は良い?」

「ええ、大丈夫よ」

「はい、大丈夫です」

「よし。それじゃ飛び込むよ!」


 二度目は最初よりも慣れたもので、すぐに昨日と同じ場所に辿り着いた。

 違うのは、大きな神殿の存在は綺麗に無くなっていた事。


 神社のような神殿へと足を踏み入れる。

 多少の違和感はあれど、これこそがダンジョンに入ったという証拠だろう。


「結構暗いのね」

「慣れれば見えそうですが、視界が悪いですね」

「こんな事もあろうかと!」


 一度言ってみたかったこのセリフ!


「『光の玉』ね」

「『光の玉』ですね。流石です玲央さん」


 ちなみに、闇の衣をはぎ取るような効果は無く、ただの光る玉である。

 しかし侮ることなかれ、使用者の近くを照らしてくれる便利アイテムなのだ。

 少し遠いところまで光が届くので、奇襲を受けてもすぐに対処出来るだろう。


 この時の俺は、水の中という事を楽観視していたと言わざるを得ない。


「はぁぁぁっ!」

「そこですっ!」


 二人が動くたびに、その、揺れる。

 全体を見なきゃいけないのに、雑念が支配してしまい、二人を直視出来ない。


「ふぅ、水の中での動きも慣れてきたわね」

「そうですね。服がないので動きやすいまであります。スカートを気にしなくて良いですし」

「分かるわ」


 分からない。それよりも意識してほしい大きな存在について、二人は何も感じないのだろうか?


「まぁ、仮に脱げても紅葉と玲央君しかいないし」

「ですね。仮に脱げてもリーシャと玲央さんしか居ませんし」


 あれ、俺異性として意識されてない?

 もしかして女友達の、キャッキャウフフに入れられてる!?


「どうしたの玲央君?」

「玲央さん?」


 そういう事ならば、俺もそうした態度を取るべきだろう!

 二人に気を遣わせるなど、言語道断!


「よし、切り替えたよ。二人とも、先に進もう!」

「? ええ、了解よ」

「? はい、玲央さん」


 水の中ならではのトラップを回避しつつ、魔物は二人が排除してくれて、道中すんなりと進む。

 しかしここで、やはりというか……厄介なモンスターが現れ……いや、浮いていた。


「デカいわね……」

「大きいですね……」


 ゲームでも確かに、物凄い大きさで表されていたけれど。

 うん、リアルだとヤバいね。

 でっっっかいクジラが、通路を埋めつくす勢いで浮かんでた。

お読み頂きありがとうございます。

ええ、また①です。すみません(脱兎)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
秘宝使ってる間は留守なわけだからSPの人には事情話してるんかな? 婿殿(予定)をしっかり守らないとね婚前交渉はまだ早い 服と下着で固めてる状態から解放されたらそらバルンバルンよ でっっっかいクジラ…
男女逆なんよ ポワポワした名前だけはライオンの生き物が肉食獣に食われないよう手配してくれた剛毅お祖父様グッジョブ 水中だから揺れ方もふんわりなんやろなあ 体と布の隙間に水も入ったりして…… そして…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ