『ゴジラ×コング 新たなる帝国』を観てきた話
この作品は『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(KOM)』から始まる海外のゴジラ作品シリーズの3作目? 4作目?(髑髏島は含めるの?)だそうで。
モンスターバースとして同一世界でシリーズが続いているという、「毎度こんな大災害起きて世界大丈夫なの?(大丈夫じゃない)」となるシリーズですね。
なので色々前提となる要素があったりしますが、「モナークという怪獣用のSCP財団みたいな組織がある」「色々あって世界中に様々な怪獣が存在している」「地下に特殊なポータルで行き来出来るラ・ギアスみたいな地下世界がある」くらい知っておけば後はノリで行けます。多分。
自分がこの作品の存在を認識したのが『ゴジラ-1.0』視聴後だったんですが、そっちとノリが違い過ぎたこともあってか当初メインビジュアルが「ゴジラとコングが一緒に走ってるのがギャグすぎる」みたいなイジられ方をしていたのが印象的でした。
KOMを映画館で観て楽しめた記憶を思い起こしながらもゴジマイ視聴後だったこともありノリの違いに若干の不安を覚えつつ、ネットでの熱い感想に背中を押され観てきましたが……ちゃんと面白かったです。
総評するとなんかあっさりした感想になってしまうのですが、これには訳がありまして。順を追って話していこうと思います。
今作は、過去作で色々あってゴジラがイタリアのコロッセオを寝床にしつつ怪獣スレイヤーと化して世界中の怪獣を忍殺して回り、地下世界で平和に暮らしていたコングが虫歯を治してもらいに地上に来るところから物語が始まります。
何言ってるか分からないって? 文字に起こすと意味が分からないけどこの通りだから仕方ない。
いつも通り(?)狂戦士のように怪獣とドンパチし続けるゴジラと、地下世界でそこそこ平和に暮らしつつも孤独を味わい同族を探し続けるコング。その同族との間での一悶着が物語の主軸の一つとなっていることもあり、トータルで見ればゴジラとコングどちらも主役ではあったのですが主人公は明確にコングでしたね。
作品の序盤~中盤に関しては(もちろん様々なバトルが定期的に発生するものの)『言葉を介さない交流|(感情表現)』が非常に印象的でした。
怪獣勢は当然人語を喋らないし鳴き声の字幕も無いからゴジラやコングを始め各々が何言ってるかなんて全く分からないのですが、この映画だと何言ってるか、何を感じているかが分かるんですよ。
喜怒哀楽を基礎とし、孤独に耐えるコング、敵対心から徐々に心を開いていくミニコング、滅茶苦茶ゲスいスカーキング等々。バトルの中だけでなく様々なやり取りを通じて各々の意図が伝わってくるのが新感覚でした。
あとこの言葉を介さない交流は、怪獣側だけでなく人側の主人公とその義娘の関係性やテレパシーでやり取りをする民族とのやり取りなど人間側にも大きく適用されていましたね。
伝わらない・伝えられないもどかしさ、伝えようと・理解しようとする姿勢、理解した・伝わった時の喜びや達成感。
前述した怪獣勢の言葉を介さない交流や感情表現も含め、何と言いますか非常に心を揺さぶられる描写が多かったです。
とまあ、ここまでならドンパチがメイン目的の怪獣映画としてはあんま面白くないんじゃ? と思われるかもしれないんですが、ここからなんですよ。ここから壊れていくんですよ。
作品中盤に色々あってコングが負傷してしまいメインビジュアルでも装着しているガントレットを装着するのですが、ここからの流れがもう面白い。
元々コングの強化プランとして作られていたけど「コングが強くなりすぎるから」凍結されていたって何だよ! しかもほぼ完成品の試作品まで作ってあったのかよ! お前人のモノ(国家予算)を……!
真田さんの「こんなこともあろうかと」やキン肉マンの「なんて冷静で的確な(ry」が脳裏を行き来しつつ、「そういう物として受け入れろ」という意図を序盤~中盤以上に強く感じました(誉め言葉)。
そしてこの後色々あってコングがゴジラに助けを求めに行く(!?)のですが、ここもまた面白い。
コングはいたって冷静に助けを求めに行くのですが、ゴジラの方は「テメェよくも面出せたな! 次その面見せたら〇すって言ったよな!? よし〇す!」とばかりに問答無用でコングに襲い掛かってくるんですよ。狂犬過ぎる。
そんなゴジラの反応に困惑しつつ「いや違うんだって! 地下でヤベえことになってるんだって!」と言わんばかりにポータルを示すコングの反応も相まって面白過ぎるんですよ。なんだこれ(誉め言葉)。
色々あって(この色々がまた面白いけど)ゴジラが協力してくれることになって、ここで例のメインビジュアルの二匹が一緒に走る場面になるんですが……そこまでの流れもありここが本当にクッッッソ熱い!
史上最強のタッグバトル開始だぜ!!! とブチ上がり頂点でしたね。
ゴジラはともかくコングにとっても人側にとっても、単純に問題が解決しただけでなく心も救われるような真のハッピーエンドとなるのも良く、滅茶苦茶ブチ上がるのに視聴後は穏やかな気持ちになる不思議な作品でした。
とまあこの展開の温度差がトータルで見た時に「滅茶苦茶面白かった!」と興奮気味に言いづらい理由でした。
とはいえトータルで見ればすごく楽しめましたし、大怪獣バトルを楽しみたい・楽しめる人には間違いなくオススメ出来る作品でありました。
過去のモンスターバース全作アマプラで無料のようなので興味のある方はぜひご視聴を(ダイマ)。
出来ればKOMから。
あとKOM時代からそうでしたが、モンスターバース自体が根強い低評価が多いシリーズのようでもありますね。
低評価の多くが(長所と短所が表裏一体なことに配慮しない物を除けば)過去ゴジラとの相違点に由来するもののようなので、自分には分からない感覚ですが日本産のゴジラ作品に思い入れの強い人からすると一発アウトな何かがあるのかもしれません。




