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スカウト

◇◇◇◇

帝国技術開発局局長ネスティ視点


「ぐあっ!」

アリステルに浣腸しょうとした瞬間!

馬車から地面に投げ出される私達!


幸い、アリステルの重さのせいでそれほど馬車の速度が出でいなかったせいで大した怪我はしなかった。


「イタタ…」

エターシャ姫や護衛の騎士達も同じように投げ出されたが…無事のようだ。



「ったく…さすがに浣腸プレイはNGだぜ」

のっそのっそと竜殺しを担ぎ、馬車から降りてくる古代魔導人形(アリステル)


挿絵(By みてみん)

「な!?何故動ける!!」

アリステルは魔力も魔素も無しの状態でも動けるのか?あり得ない!!


いや、魔封じの札が剥がれたのだろう。

それしか考えられない。


「あぁ…ヒートシンク()に糊がべったりじゃねーか」

自身の髪に貼り付いた魔封じの札を丁寧に慎重に剥がすアリステル。


札は剥がれてはいなかった…


「アリステル…教えてくれ!何故お前は魔力を封じられて動けるのだ!?」


「あ?魔力なんか使ってないぜ。俺は縮退炉(ブラックホール)エンジンで動いている」


「黒い穴の円陣?」

新たな術式魔法陣か?


「くくく…」

突然、笑い出すアリステル。


「何がおかしい!!」

「いや…お前。技術者か?」

「そうだ!私は帝国技術開発局局長ネスティだ!!」


私はアリステルと会話をし、時間を稼ぐ。


「ネスティ、俺の助手になれ」

「な!?私に魔導人形の助手になれと言うのか!?」

「お前の知らない技術を教えてやる」

その言葉に少し心が動いたが…いまだ!!


ペタ!

ペタ!

ペタ!

ペタ!

ペタ!


「あ!!」

驚きの声を上げるアリステル。


武装解除しパンツ一枚の姿になった5人の騎士それぞれが手に持った魔封じの札をアリステルの背中に貼ったのだ。


「どうだ?止まったか!?」

確認する騎士。


プルプル震えだすアリステル。

さすがに1枚1億ゴールドする最上級護符を五枚も貼られたら動けないようだ。


「テメェら!人の(ヒートシンク)になんて事すんだ!!」

騎士達に殴りかかるアリステル


そこで突然動きが止まるアリステル…

札の効果が発動したか?


「ぶ…はははは!!な、なんで裸!?パ、パンツ一丁!!」

笑い転げるアリステル


「ネ、ネスティ殿!!札の効果ありません!!」

まずい!


「お前らの身体を張ったギャグに免じて見逃してやる。ネスティを置いて帰れ」

ひとしきり腹を抱えて笑ったアリステル。


「それはできん!」

私を庇うように前に立つ裸の騎士達。


「あ、そう」

ビシッ×5

一瞬で気を失う騎士達。


「な、何をした…」

「デコピン…こいつらの裸に免じて気絶させるだけに留めてやったぜ」


「さ、王国に行くとしようか…」

ギュッと私の手を握るアリステル。


一見するとただの小さな可愛い女の子にしか見えないアリステル…


しかし…こいつは私と同じ狂人だ…狂人の眼をしている……


それも……私と違って自覚のない狂人だ。

アリステルは私を王国に連行し、私の知識を拷問で吐き出させようと考えているのだろう。


に、逃げねば…

優しく握られた左手にアリステルの圧を感じる。


非力な女の私にはとても振りほどけそうにない。


「ネスティを離しなさい!!!」

その時、上空からよく通る澄んだ声が響く。


エターシャ姫だ。

帝国新技術「魔力を中継地点に向かって一定の間隔で放出し、命令や情報を伝達する魔力中継(モールス信号)」でワイバーンの呼び出しに成功したようだ!


「チッ…ネレイ!姫にワイバーンの撃墜要請だ!」


む?アリステルも何者かと遠距離会話している!?

お、王国はモールス信号式ではなく会話式で遠距離と連絡できるのか!?


な、なんと言う技術!!王国に先を行かれている!!

もし、先程のアリステルの独り言(ワイバーン撃墜要請)が本当なら…


エターシャ姫が危ない!!!

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