変わらない者と変わる事
翌日
訓練を終え、学院に向かう。学院はお祝いムードだ。会う人、会う人に叙勲を祝う言葉をもらう。すごいことだと噛みしめるようだ。ジワジワと自分のしたことの意味を知っていくみたいな感じだ。
教室に入ると
「「「「マルク、おめでとう」」」」
「ありがとう」
「すごいよ。金獅子勲章なんて、ラルク様とリネア様以来だ。勲章とは聞いていたけど、金獅子とは」
「ありがとう。俺もそう聞いた時は驚いたよ」
「でも、それも頷けるものだわ。昨日、お父様が嬉しそうにマルクを褒めていたもの、叔父様も」
「そうか。コーネリアス様に、ハンニバル様が」
「ええ」
「父上もだ」
「ああ、俺の父上もだよね」
「レオサード子爵様に、アルフォンス様が。みんなに褒められて嬉しいよ」
「ふふ。まだ、やったことの凄さに気づいてないみたい」
「いや、散々気付かされたよ。昨日も王宮を出る時に騎士の方々、宮廷魔術師と回復士の方々に礼をされて後にしたんだ。その時に凄い事をしたと思ったよ。ただ褒められるのは恥ずかしいんだよね」
「照れ隠しなのね」
「ああ」
レア先生が入ってきた。
「はい、皆さん、席についてください。まぁ、マルク君の叙勲に皆さん話したいことがおありかと思いますが、ホームルームの時間です。まずは、皆さんお知りの通り、マルク・ドンナルナ君が叙勲されました。金獅子勲章です。22年ぶりの快挙です。皆さん拍手」
拍手が起きた。クラスメイト全員からだ。
「はい。それにつきまして、王宮や各貴族よりかなりの寄付が来ております。これで学院はもっと良い授業や施設を作れます。実際に動くのは来春からですが、皆さんは、その中で後2年学ぶことができます。また学費の免除枠が増えます。全てマルク君のおかげです。また拍手を」
これが実はみんなが喜んでいた理由だ。
「はい。では、出席を取っていきます・・・・・・」
・・・・・・
「はい。皆さん、出席されていますね。では今日も授業頑張ってください」
「「「「「はい」」」」
ついで授業でも褒められる。そして授業が終わり、部活に。
「うむ。今日も部活を始める。始める前に、マルク、金獅子勲章おめでとう」
「「「「おめでとう」」」」
「うむ。素晴らしいことだ。だが、訓練には関係ない。今日も厳しくいくぞ」
「はい」
「では素振りから」
「「「「「「はい」」」」
こうして今日も部活動に励む。終わると、
「マルク、魔法詠唱研究会と合同でこれからマルクの祝いをする。部室に来い」
「えっ?レオル先輩?」
「いいから」
「「「「「「「「「マルク、おめでとう」」」」」」」」」」」
総勢、70名が祝ってくれた。シグルソン教官やレア先生、ロドリス先生も祝ってくれた。それに母上までいる。
「はは。驚きすぎ。先輩らがやろうって、先週から用意してたんだ」
「リオル先輩とライル先輩とミリア先輩が中心になって準備したんだ」
「リオル先輩、ライル先輩、ミリア先輩、ありがとうございます」
「「ああ」」
「うん」
凄く嬉しい。友達はいいもんだ。
「おめでとう、マルク君、私もこんな生徒を持てて、誇りに思います」
「ロドリス先生、ありがとうございます」
「ホームルームでも言いましたが、もう一度、マルク君、おめでとう」
「ありがとうございます。レアリア先生」
「おめでとう、マルク」
「ありがとうございます。母上」
「おめでとう。マルク。また励むんだぞ」
「ありがとうございます。シグルソン教官」
「シグルソン、お祝いの言葉が怖いわ」
「リネア、知り合いだが、こういう時は茶化すな」
「ははは」
「母上」
「あらあら、素晴らしい師弟ね」
「マルク、おめでとう」
「ありがとうございます。ミリア先輩。先輩のおかげです」
「いい、この前のお祝いで、エルカ様と話せた」
「はは。本当にエルカ姉様が好きなんですね」
こうして皆に褒められて、最高だった。この後、みんなで楽しく騒いだ。
翌日
訓練を終え、学院に向かい、授業を受け、放課後
「はい。今日はレオナによる戦術研究ですが、その前に皆さんに伝言です。今日いらっしゃってない方と同じクラスや授業の人は、あとで今日来てない方に伝えてください。
私たち実践戦闘研究会も学院祭に参加します。やるのは二つ、魔術詠唱研究会と合同でブースによる活動を紹介します。その際にみんなには少しの食事と飲み物も出してもらいます。部費を稼いで、来年に合宿をしたいと思っています」
「「「「おおお」」」」
「それと、皆さんの日々の活動の成果を確認するため、出たい方のみですが、学院祭の武闘会に出てもらいます」
「「「「おお」」」」
「その際は実践戦闘研究会の代表として頑張ってください」
「「「「おう」」」」
「ブースは魔法理論の研究や魔法の取り組み方をブースで発表します。実践戦闘研究会は訓練方法を実践して多くの方に取り組みやすい訓練を伝えてもらいます。また、戦術の模擬戦をしてもらいます」
「「「「おう」」」」
「それなら俺も活躍できる」
「ええ、ですから頑張ってください」
こうして、学院祭の参加の旨、参加方法を伝えた。それからの訓練は熱が凄かった。こうして学院祭の準備をそれから1ヶ月頑張った。




