合宿2日目 新魔法と禁術
昼の2話目の投稿です。今回の話は1話が短いので、投稿数を増やします。
翌日
今日は砂丘の方に来ている。ここには魔獣もいるため。人は住んでいない。魔法を試すいい機会だ。なかなか学院や王都では魔法を撃てない。アルフォンス様らも見に来てる。
「みんな、今日は魔術の訓練をします。魔術詠唱研究会の皆さんが講師です。多くの魔法を得て、戦術幅を増やしましょう。また、魔法詠唱研究会は新たな魔法を試す最高の条件です。どうぞ研究結果を試して、さらに研究を進めてください」
「ここからは私が進めます」
「「「「はい。ルーナ先輩」」」」
「では、まずは皆さん魔法を撃てるか試します。準備してください」
とルーナの講義が始まった。多くの者が魔法を撃つ。皆、ちゃんと魔法が撃てる。スキルのない者も多いが、呪文で撃てるようだ。
「では、次に新たに開発した呪文を試してもらいます。こちらの冊子を配ってください」
呪文の乗った冊子が配られていく。皆が興味津々だ。今までにない。どこにも発表されていない魔法が覚えられる。すごく嬉しそうだ。
「すごいね。私ももらっていいのかな?」
「はい、アルフォンス様にはお世話になっておりますので」
「いやあ、これだけでも、かなりいいよ。ん?この波を制御する魔法は?」
「ええ、アルフォンス様のために、この魔法と土を掘り起こす魔法を作りました。私の自信作です」
「おお、これはすごい。船の運搬が楽になる」
「それだけではありません。波が高く被害が出そうになったら、この魔法で波同士を打ち消しあうことも可能です。かなりの技術は必要ですが」
「どうやるのだ?」
「ええ、波の波長を反対にするのです。そうすると波同士が打ち消し合います」
「おお、これで大波による被害が減るか。何とすごい。これだけでうちの領土にはかなりの利益だ」
「ええ。そう思い。今回の感謝のお礼品として作成しました」
「ありがとう。マルク殿。何と素晴らしい」
「ええ、アル。凄いわ。早速、船乗養成学院の教諭陣や抱えの魔術師たちに教えましょう」
「ああ。明日皆を集めよう。おい」
「はっ、これより伝えて参ります」
「頼む。出来る限り早くな」
「はっ、わかりました」
「いやー。素晴らしいな。アレスは本当にいい友を得た」
そんな話をしていたら、アレスが試し打ちをするみたいだ。
「あ、アルフォンス様、アレスがあの魔法を試すようです」
「おお」
アレスは魔法を使って、波を打ち消した。やはり、こういうセンスはアレスが高い。
「アレスよ。その魔法は使えるか?」
「はい。父上。これは使い方において訓練が必要ですが、実に有用です。これで我が領もさらに安定と発展につながるでしょう」
「そうか。マルク殿、ありがとうございます」
「いえ」
皆、かなり魔法をぶっ放している。なかなか、学院内ではこんなには使えないからな。魔術詠唱研究会の面々は特に嬉しそうだ。今までできなかった広範囲殲滅魔法などを使え、幸せそうだ。研究者はこういうのが嬉しいんだよな。自分の研究結果を試せ、結果を見れる。これが研究者にとってはいいんだ。
そして俺も開発した魔法を撃つ。トルネードだ。ルーナとの共同作成の超広範囲殲滅魔法だ。
「みなさん、離れてください。ルーナ、レア先生、結界をお願いします」
「「はい」」
『トルネード』
一気に舞い上がる風が竜巻に変わり、あたりの物を全て薙ぎ払う。
皆の顔が歪む。
「ああ。これはなんと」
「凄すぎるぜ。恐怖以外の何物でもない」
「ああ、これを喰らったら、まず生き残れない」
「「「「「「「凄い」」」」」」
感嘆と驚きと恐怖が入り混じった声で凄いと皆が言う。確かにこれはやばいな。もう天災だ。これ一発で数千人、いや数万人を殺せる。何て物を作ってしまったのか?それでいて、意外にマナ消費は少ない。禁術かな。
「マルク、凄すぎます。これではマナ消費が凄すぎるのでは?」
「いや、また改良したから、この前の広範囲殲滅魔法とそれほど変わらないか、少し高いくらいだよ」
「えっ?それは?」
「ああ、禁術かも」
「ええ、王宮に献上して判断してもらいましょう」
「ああ」
それから、各自の魔法訓練をした。俺はミルちゃんに魔法理論での魔法の撃ち方を教えた。あと、ライル様について来たリアにも、リアは来年に学院に入学するらしい。試験に受かればだが。
そして、今日の訓練は終わった。その後に食事をして、風呂に入り、寝た。




